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レポート

【修斗】青井人が初回TKO勝ちで連敗から脱出、インフィニティリーグ開幕戦は石井逸人が圧勝

2020/02/16 22:02
プロフェッショナル修斗公式戦「PROFESSIONAL SHOOTO 2020 Vol.2 Supported by ONE Championship」2020年2月16日(日)東京・ニューピアホール ▼メインイベント 第7試合 フェザー級 5分3R〇青井 人(同級環太平洋7位/BLOWS)TKO 1R 3分20秒 ※右フック→レフェリーストップ×久保村ヨシTERU(飛翔塾コンドル)  フェザー級環太平洋7位の22歳・青井が、2019年に4連勝し波に乗る長野在住シューター・37歳の久保村と対戦する。  2015年6月のプロデビュー戦から1分を挟み6連勝した青井は、2017年10月に高橋遼伍に判定2-0負けで左足腓骨骨折もあり長期欠場後、2019年1月の再起戦で仲山貴志に1R リアネイキドチョークで一本負け、同年7月には内藤太尊にも2R KO負けを喫し、現在3連敗中。  一方、青井に勝って念願のランクインを目指す久保村は2019年4連勝。3月にほしのゆたかを2R KOに下すと、2019年6月には新宿FACEのリングで木下タケアキの反則のヒザ蹴りを受け白星となるも、9月のケージでの再戦では木下を右ストレート&左フックで1R 58秒、きっちりKO。2019年11月には、小川将貴も2R KOに下している。  1R、久保村のシングルレッグから足を抜いた青井は首相撲からのヒザ蹴り、久保村は左ヒジを打つ。離れるとローとパンチの攻防があり、青井が右フックを強打。久保村は組みに行くが、青井が逆に左足を刈りながら久保村を押し倒し、パンチを見舞う。  立ち上がる久保村に青井がパンチのラッシュ、飛びヒザ蹴りも放つ。深追いはしない青井は一度離れてローを蹴り、ハイキックを放ったところで久保村が左目の上から流血。ドクターチェックが入る。  再開後もじっくりと相手を見てパンチで攻める青井。パンチの攻防から中盤に青井がジャブのヒットを皮切りに一気にラッシュ。右フックを叩き込み、久保村がダウンしたところでレフェリーがストップした。  TKO勝ちで連敗脱出した青井は歓喜。「おかん、やったで、ありがとう。いろいろ環境も変わって自分の中でやらなあかんこととがあって。だんだん環境が整ってきて、今回は自信あったので勝ててよかったです。俺には可能性があると信じているので、これからの俺、バーンと上がっていくので見といてください」と、ここから巻き返すと宣言した。 ▼セミファイナル 第6試合 インフィニティリーグ2020 バンタム級 5分2R〇石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A.)判定3-0 ※20-17×2、20-16×一條貴洋(ブレイブハート)※石井が勝ち点2を獲得。  優勝者から歴代王者が誕生する等、修斗の恒例企画となった「インフィニティリーグ」が、2020年は修斗の最激戦区と言われるバンタム級で開催。開幕戦で石井と一條が激突した。  バンタム級に階級を上げた石井は、2019年7月に2018年修斗新人王のガッツ天斗に判定勝利後、9月の「Road to ONE:CENTURY」では、2年ぶり復帰戦の古間木崇宏を相手に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。しかし、PANCRASEに乗り込んだ11月の瀧澤謙太戦では、跳びヒザ蹴りを受け、3R TKO負けを喫している。  対する一條は、2019年7月に田丸匠に腕十字で一本負け後、10月に榎本明に判定負けで修斗6連敗も、2019年12月の水島宏戦で1R18秒、右ストレートでのKO勝利を挙げており、2016年に新人王を獲ってからの低迷を払拭する鮮烈秒殺劇を見せている。  1R、ゴングと同時に飛び蹴りの奇襲を見せた石井。パンチから一條がシングルレッグに入ってケージへ押し付ける。一條はボディロックから投げを打つも上になったのは石井の方。マウントからフロントチョークを仕掛ける石井だが、これは極まらず。一條にリバーサルで返されるも、すぐにトップを奪い返した石井はヒジを見舞う。さらにバックを奪って腕十字へ。一条を防戦一方へ追い込んだ。  2R、パンチで勝負をかける一條だが石井は右ローを蹴っていき、右ストレートの強打でスタンドでも優勢に。一條は左フックから銅タックルで組み付き、投げを見舞う。スクランブルを制したのは石井。上になってハーフの状態からパウンドとヒジを落としていく。一條は起き上がってシングルレッグにいくが、なんと石井は一條の股の間でクラッチして持ち上げ、頭から落とすいわゆるゴッチ式パイルドライバーを繰り出す。 それでも食らいついていく一條がドライブをかけてテイクダウンに成功し、バックを奪う。しかし、石井は前方に落としてトップを奪うとヒジ打ち。続いてバックマウントかパンチを落とし、肩固めの体勢に。一條が亀の状態になるとさらにパウンドを連打し、圧倒しての判定勝ちを収めた。  石井はマイクを向けられると「1年間のインフィニティリーグ、初戦一人潰したので残り3人、一列になって待ってろ」と宣戦布告した。 [nextpage] ▼第5試合 フェザー級 5分2R〇高橋孝徳(同級環太平洋10位/リバーサルジム新宿Me,We)スリーパーホールド 1R 5分00秒 ※テクニカル一本勝ち×YOKOSAI(SAI-GYM)  2019年11月の新潟大会で12年振りの復帰戦で勝利したYOKOSAIが、環太平洋10位の高橋と対戦。負ければランク外になり得るフェザー級サバイバルマッチだ。  1R、ローキックの応酬から組み付いていくのは高橋。離れて打撃戦、再び高橋が組みに行く展開が4度続き、5度目で高橋がボディロックから崩すことに成功する。  すぐに立ち上がったYOKOSAIがケージに押し付けられながらアームロックの体勢を整えるが、高橋は大外刈りでテイクダウンに成功。そのまま肩固めの体勢に入って絞め上げる。これが極まらないと立ち上がろうとしたYOKOSAIのバックを奪い、今度はリアネイキドチョーク。  ラウンド終了のブザーが鳴って高橋が離れたが、YOKOSAIは立ち上がれず。絞め落とされていたことが分かり、高橋の一本勝ちとなった。  マイクを向けられた高橋は「半年ぶりの試合で、いつもは勝ったら言うことを考えていたんですが、今回は余裕がなくて勝ててよかったです。半年前にチャンピオンに負けて、格闘技人生を変えようと思ってそこからスタートだと思ってやってきました。34歳でそんなに若くないですが、まだ強くなりますので会場に見に来てください」とアピールした。 ◎キッズ修斗 キッズ2 28kg以下 3分1R〇宮城壮一朗(Freedom@oz)腕十字固め 1R 1分00秒×阿部みこと(クロウフォレスト) ◎キッズ修斗 キッズ6 44kg以下 3分1R〇三村結希(心技館)判定3-0 ※10-9×3×漆山世那(OOTA DOJO) ◎キッズ修斗 キッズ4 36kg以下 3分1R〇佐藤珀虎(AACC)判定3-0 ※10-9×3×豊田未空(X-TREME EBINA) [nextpage] ▼第4試合 ストロー級 5分2R×楳沢智治(AACC×SPIDER)KO 1R 4分47秒 ※右ストレート〇田上こゆる(BLOWS) “現役高校生シューター”田上が43歳のベテラン・楳沢と対戦。田上は大阪在住の18歳で2戦2勝、楳沢は12戦6勝6敗の戦績。  1R、楳沢は開始と同時に低い体勢からダブルレッグを何度も仕掛けていき、ついにテイクダウンを奪う。田上が立ち上がると投げを見舞おうとしたが、これは失敗して田上が上になる。立とうとする田上に楳沢が組み付き、投げでテイクダウン。田上は上体を起き上がらせてリバーサルに成功し、上になると立ち上がるがすぐに楳沢がシングルレッグへ。  これも切って離れる田上に楳沢はしつこくシングルレッグ。田上が離れると今度はダブルレッグからリフトアップしてマットに叩きつける豪快なテイクダウン。しかし田上はまたも抑え込まれることなく立ち上がることに成功。  ここからは打撃の展開となり、田上が右ストレート、右ハイキックをヒットさせて攻勢に。楳沢もローを蹴るが打撃では完全に田上に分がある。楳沢はシングルレッグを仕掛けるも序盤ほどのスピードはなく、田上に切られる。  田上は右前蹴りの後、右ストレートを直撃させると楳沢は尻もちをつくようにしてダウン。田上がパンチで追撃してストップとなった。 ▼第3試合 60kg契約 5分2R×六本木 洋(総合格闘技道場STF)KO 1R 4分09秒 ※パウンド〇関根 累(roots)  六本木は2018年10月大会での負傷もあり、2018年12月15日の関口祐冬戦でのKO負け以来1年以上のブランクを作っての復帰戦。  対するのはrootsの若きストライカー・関根。2019年10月の前戦奥平季之との試合では、サウスポーから繰り出されるミドル、ヒザ蹴りを武器に組みついて来た相手を冷静に対処してパウンドアウト。嬉しい初勝利をあげた。今回はキャリア3戦目で経験豊富なベテラン六本木との対戦となった。  1R、関根は伝統派空手のサイドの構えからスピードのある左ハイとパンチの連打で圧倒。六本木はケージに押し込んでいくも関根が体勢を入れ替えてすぐに離れる。  サイドキックをヒザと腹に放って距離を取り、大振りだが速いパンチを繰り出していく関根。後ろ廻し蹴りも繰り出す。序盤はそのスピードについていけなかった六本木だが、徐々に慣れたか逆に左右フックで前に出る。このフックをもらった関根が逆にケージへ押し込む場面も。  勢いに乗る六本木が左右フックを放ちながら突進し、下がる関根だったが打ち合いで左フックをヒットさせてダウンを奪い、すかさずパウンドで追撃。関根が鮮烈なKO勝ちを飾った。 [nextpage] ▼第2試合 ストロー級 5分2R―牧ヶ谷 篤(和術慧舟會群馬支部)試合中止―高橋“SUBMISSION”雄己(和術慧舟會HEARTS)※高橋が計量中に脱水症状を起こして病院に搬送されたため試合中止。 ▼第1試合 女子スーパーアトム級 5分2R×梅原拓未(GRABAKAジム)判定0-3 ※18-20×3〇中村未来(マルスジム)  現在開催中の女子スーパーアトム級初代王座決定トーナメントにエントリーしていた梅原は、韓国のイ・イェジに2R TKOで1回戦敗退。早くも再起戦に挑む。  キャリア初期の2013年のJEWELS時代には1勝2敗と強豪相手に苦戦した梅原だが、2018年の『格闘代理戦争』でMIOと接戦、いちごみるくに判定勝ちするなど活躍。3歳から柔道を始め、菊田早苗、ランバーソムデートM16の指導も受けるなど組み技に加え、空手、ムエタイの経験もある。  対する中村は、2019年全日本アマチュア修斗アトム級(-47.6kg)準優勝の札幌のストライカー。剣道ベースの中村は、ネイリストとしての経験も持つ異色のファイター。  2018年12月の『GRACHAN 37.5 × D-SPIRAL 22』では古澤みゆきに腕十字で一本負けしている中村だが、2019年4月に大阪で行われた『ACF』では、パンナコッタみのりを1R ニンジャチョークで極めている。  1R、パンチ中心の攻めを見せるのはサウスポーの中村。梅原は右の蹴りをハイとミドルで蹴り分ける。梅原は2度タックルを仕掛けるが中村は切って打撃戦に持ち込む。  2R、ジャブで打撃の距離を保つ中村は右の強打を叩きこむ。梅原が組もうと前へ出てくると下がりながらもパンチを当てていく。梅原も右を返すが、パンチの回転力は中村が上回る。中村は右ローを蹴り、右ローをフェイントにしての左ストレートと有効打を奪い、梅原は鼻血で顔が真っ赤に。判定3-0で中村の勝利となった。 ▼オープニングファイト アマチュア修斗公式戦 73kg契約 3分2R ※15:45開始〇中田大貴(和術慧舟會HEARTS)判定3-0 ※20-18×3×清宮 真(飛翔塾コンドル)
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