(C)KNOCK OUT
2月11日(月・祝)東京・大田区総合体育館にて『KNOCK OUT 2019 WINTER ―THE ANSWER IS IN THE RING―』が16時30分から開催される。
第3試合では、61.5kg契約3分5Rで、重森陽太(新日本キック・伊原道場稲城支部)が、髙橋一眞(NKB・真門ジム)と対戦する。「ど突き合いをしたくはない。一回自分らしさを取り戻す」と語った重森の心境は?
――ご自身にとって昨年はどういう1年でしたか。
「戦績もいい流れだったのですが、絶対に勝たなければいけない試合(ボルドバードル戦)で負けてしまって、周りからの評価を一気に落としてしまいました」
――その昨年12月のボルドバードルとの試合では序盤は重森選手が主導権を握る展開でした。
「倒せると思っていましたし、勝たなきゃいけないという気持ちが凄く強くて早く倒して安心したかったという想いがありました。いつもだったら倒すために、足や腕を利かせたりと攻撃を散らして倒すための下地を作るのですが、段階を踏まずにいきなり倒すというところに行ったのでカウンターをもらってしまいました」
――どのあたりで勝てると思ったのでしょう。
「1R目は蹴りの受け方が上手ではなかったので蹴りやすいと思って、腕を利かせられるなと。2R目に左フックでダウンを取った後にローを蹴ったときにローでもいけるなと感じました。そこで余裕が出たのでしょうね。打ち合っても勝てると思って打ち合ってしまいました」
――フィニッシュブローとなったボルドバードルのフルスイングの右フックは何度か出してましたが、気にはなりませんでした?
「大振りだなと思うぐらいで、むしろそこにカウンターを合わせようと思いましたね。カウンターを狙ったことが仇になったのかもしれません。最後は僕が左フックを打ちに行ったところを上から右フックをかぶせられていますからね」
――試合が終わって何度か試合映像は見たのでしょうか。
「見ました。本気で優勝するつもりだったのですが、まさかの落としてはいけない一番でやってしまいました。落ち込んではいないですよ。テクニックで勝てなかったという試合であれば致命的だと思いますが、そうではないですからね。タイではああいう結果を失敗といっていて、割と笑って流すものなんです。僕のコーチはタイ人だということもあり、僕も失敗だというふうに捉えて今はああいった攻撃をもらわないようにしっかり練習をしています。
アジアトーナメントに向けてやるだけのことはやってきてそれでダメだったので、これからはそれ以上のことをやらなきゃいけないし、やり方も変えていけなきゃいけないと思っています」
――モンゴル人特有のフィジカルの強さは感じました?
「感じました。組んで足をかけてこかすことが出来たのでバランスはいいとは思いませんでしたが、前に出てくる力が強いんです。ボディへのパンチを打たれたときにハイキックを狙えると思って足を上げたら、そのまま前に出られて身体を持っていかれましたからね。そういう面はやりづらかったです。ああいうタイプの選手は初めてでした。意地になってぶつかりに行ったので、そこでも切り替えていければ良かったですね」
――再戦すれば勝てる自信は?
「それはもちろんです。すぐにやってリベンジするのもいいと思いますが、それだと自分自身が進歩しないと思うんです。例えば、ボルドバードルに勝った選手とやるとか、もう一段階上の選手とやって圧勝したいです。リベンジにこだわらずに再戦する必要がないぐらいの強さをアピールしていきたいですね」
――ちなみに次のボルドバードルとヨードレックペットのアジアトーナメント準決勝はどういうふうに見ていますか?
「お互いにフィジカルの強い選手ですが、あれがぶつかったらテクニックのあるヨードレックペットの方が強いんじゃないですか。あとヨードレックペットの方が蹴りは強いですからね。ローキックがうまいイメージがありますが、ミドルもうまいですから」
――前口太尊選手の欠場が決まって急遽 KNOCK OUT 参戦が決まりましたが心境はいかがですか。
「試合に向けて練習時間は短かったのですが、アジアトーナメントで負けてしまったんのでもう連敗は出来ません。お客さんが僕に思っているイメージがKO負けで終わっているのでそれを早く消したかったので、今回のオファーがきたとき、即答でやると伝えました。本当は3月の新日本キックの興行で復活したい気持ちもありましたが、2月はちょうどいいタイミングだったと思います」
――対戦する高橋選手にはどういう印象がありますか?
「背は同じぐらいででかい印象があります。怒突き合いお兄ちゃんというニックネームがあるだけにイケイケなイメージがありますね」
――どういう試合展開をイメージしてますか。
「ど突き合いをしたくはないですね。でもカッとなったら打ち合いにいってしまうんでしょうね。セコンド陣はテクニックで行ってほしいんでしょうけど、たまにパンチで突っ込んでしまうことがあるんです」
――今新日本キック vsNKB の団体対抗戦が両団体で行われていますが、まさかKNOCK OUTで実現するとは思いませんでした。
「そうですね。団体対抗戦というのは意識していませんが、僕は新日本キックを代表して戦うという気持ちはKNOCK OUTのリングに上がる以上は常に持っています。新日本キック代表なので恥じる試合は出来ませんし、ホームで盛り上げてくれている選手たちのためにも頑張りたいと思います」
――次の試合のテーマはなんでしょう。
「差を見せつけて勝つということも考えていますが、一回自分らしさを取り戻すこと、自分らしい動きが出来ればいいかなと思います。そうすれば結果として、差をつけられる試合になると思います」
――今年はどういう 1年にしたいですか。
「月イチでもいいので試合を多めにしてライト級で強い選手を倒していき、年末にはアジアトーナメント優勝者と対戦したいですね。あと、昨年の KNOCK OUT のベストバウトに選ばれるように頑張っていたのですが、倒されて選ばれてしまったので今年は倒して選ばれたいですね」
――最後にファンにメッセージを。
「アジアトーナメントで期待してくれた方を裏切ってしまいましたが、ここから何試合かかけてその期待に応えられるように次の試合から下積みしていくのでこれからも応援よろしくお願いします」