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レポート

【DEEP JEWELS】赤林檎が地元で再起戦勝利「いいことも良くないこともあったけど、色んなものが見えた」

2019/12/24 14:12
2019年12月22日(日)大阪・阿倍野区民センター大ホールにて、『DEEP JEWELS 27』が開催された。 DEEP JEWELSの前身であるJEWELSが2012年5月に開催して以来、約7年ぶりの大阪大会には、900人の観衆が集まり、メインでは地元の赤林檎(フリー)が、韓国のパク・シユン(M.O.B)と対戦した。 ▼メインイベント 第6試合 DEEP JEWELS MMAルール 54kg以下 5分3R ※ヒジあり○赤林檎(フリー)[判定3-0]※29-28×2、30-27×パク・シユン(M.O.B) 赤林檎は日本拳法をバックボーンに持ち、キックボクシングの試合経験もあり長いリーチから繰り出す打撃を武器とする。2018年8月『DEEP』に初参戦し、渡辺華奈に敗れるも序盤に強烈な右ストレートをヒットさせてあわやの場面を作り出した。その後はDEEP JEWELSを中心に活躍し、ジェット・イズミ、アミバ、山口さゆり相手に3連勝。 9月大会ではDEEP JEWELSフライ級(57.2kg)で杉山しずかに挑み、熱闘を展開したが最後は腕十字で敗れている。試合後、赤林檎は「もっと自分らしく戦うことができたと思う」と悔しがり、今回は「シバキあい希望です」と意気込みを語っている。 今回は久しぶりの地元・大阪での試合で、パンチ&ローキックを主体とする、同じストライカーのシユンと対戦。右のパンチを思い切り振って来るシユンとは打撃戦が予想される。 身長で大きく上回る赤林檎は、前日計量で「お互いにストライカーということで、互いに楽しめる試合になるんじゃないかと思うので、凄く楽しみにしています」と、打撃戦が楽しみだと語り、シユンは「アグレッシブな試合をお見せします」と、赤林檎と打ち合う気十分なコメントを残している。 1R、ともにオーソドックス構え。ワンツーから組み付くシユンを突き放す赤林檎は左ジャブを突く。シユンはストライカーとの触れ込みだが、今回は打撃からの組みの作戦か。ステップインして左右振るシユンに赤林檎は長いワンツーを当てるとシユンは再び組み付きボディロックへ。コーナーを背にアゴを押し、テイクダウンを防ぐ赤林檎。シユンが動けずブレーク。 左ジャブが入る赤林檎。右クロスも狙う。シユンはまたもボディロックで押し込み。コーナー背に両脇は差される赤林檎は差し返しが入らない。しかしシユンもクラッチは組めてもテイクダウンは出来ず。ブレーク。今度はオーソから右から左フックで飛び込むシユン。低いシングルレッグに大内刈を合わせてテイクダウンするが、尻を着いてすぐに立つ赤林檎。頭を腰につけてボディロックするシユンにヒジを打ち込む。 2R、ワンツーで前進する赤林檎。しかし右は大きくシユンに左で差されて組み付かれる。コーナー背に今度は右で突き放した赤林檎は右前蹴りを突く。頭から左右で飛び込むシユン。互いに右が交錯。右振り組み付くシユンに赤林檎は右で小手に巻き、テイクダウンを防ぐ。 左右のフックは大きく空を切るシユン。ダブルレッグでコーナーに押し込みクラッチするが赤林檎はコーナー背に右で小手に巻き体を入れ替え、際で打撃を入れる。さらにジャブ、右を振り右ミドルまで繋ぐ赤林檎はロープまで詰めるがシユンもサイドに回る。再びダブルレッグはシユン。 クラッチは組めず、徐々に上ってボディロックすると回して小外掛けでテイクダウン狙いも耐える赤林檎は隣りのコーナーへ。顔をヒジで突き上げるがボディロックされたままでシユンはバックを狙える体勢に。外足をとったシユンは脇を潜ればスタンドバックだが、回り切れず。自ら離れて左を振るも空を切る。右で飛び込むシユンをかわして右を当てる赤林檎。ゴング。ここまではテイクダウンアテンプトはシユン、スタンドで赤林檎だが両者ともに決定打に欠ける。 3R、互いにジャブを伸ばし、赤林檎は右は大きい。軽く左ローはシユン。さらに左を振るが、赤林檎はその内側に右を突く。左ボディストレートはシユンも浅い。シユンのワンツーの打ち終わりに長い右ストレートを当てる赤林檎! 前に出るがシユンもここは押し返して前に。赤林檎は長身ゆえの腰高で、シユンのボディロックには懐に入れてしまう。コーナー背に今度は右で差し返すと離れるシユン。左のオーバーハンドが赤林檎の右首筋をとらえる。 ジャブの刺し合いは赤林檎。しかしシユンも下がらず右を突く。そこに左を合わせに行く赤林檎は左ボディも! ここで前に出る赤林檎は右クロスを当てるとシユンの左右をかわしてワンツーへ。しかしシユンも左を返す。下がりながらも左を当てる赤林檎。シユンの右に左をヒット。シユンは組み付き押し込む。 胸に頭を置くシユンを剥がす赤林檎は打撃戦へ。圧力をかけるシユンにカウンター狙う赤林檎。シユンは右で差すが組めず。シユンの左の打ち終わりに右を当てる赤林檎! 効いたかシユンの動きが一瞬鈍ると赤林檎はラッシュ。しかしシユンの左にはまだ威力がある。前蹴りからシユンの左に右をカウンターで合わせる赤林檎。残り10秒の拍子木にワンツースリーフォーと前進し倒しに行く赤林檎だが、シユンも応戦。赤林檎がロープに詰めたところで試合終了のゴング。 判定は3-0(29-28×2,30-27)で赤林檎が勝利。テイクダウントライと圧力かけたシユンだが倒せず。カウンターの赤林檎は有効打を当て、地元大阪大会のメインで復活の白星を挙げた。 DEEP JEWELSの前身であるJEWELSが2012年5月に開催して以来、約7年ぶりの大阪での開催となった大会のメインを勝利で締めた赤林檎は、試合後マイクを持つと、「私なんかがメインをはらせてもらって良かったか分からないですし、KO出来なくて悔しいですけど、選手としていいことも良くないこともあるなか、こうして応援してくれる人はほんとうに宝物やと思っています。また会いましょう。ありがとうございました」と、大阪大会に集まったファンへ感謝の言葉を語った。 これまでフリーとして公園の青空道場で練習していた赤林檎だが、試合後には出稽古先のBLOWや練習仲間のくるみら周囲に感謝の言葉をSNSで綴ると、「先のこと色々考えてるからとりあえず勝ててよかった! 色んなもの見えた! もっともっと強くなれる!!」とメインで勝利した手応えと自身の伸びしろを語っている。 今回は54kg以下契約試合で、終盤にリーチを活かしたタイミングのいい打撃を見せた赤林檎。試合前には「54キロ契約やから割と余裕」と語っていたが、今後はフライ級(56.7kg以下)、ストロー級(52.2kg以下)のどの階級で戦うか。 【関連記事】古瀬美月がパンナコッタみのりに148秒一本勝ちで「2月も試合する」
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