MMA
インタビュー

【DEEP】16歳スーパー女子高生さくら「“JKファイター”と呼ばれるのは嬉しいんです」=12月15日(日)大田区

2019/12/14 22:12
2019年12月15日(日)東京・大田区総合体育館で「DEEP 93 IMPACT」が開催される。 14日の前日計量ではプロ全選手がパス。計量後、第8試合の49kg以下契約(5分2R)で対戦するさくら(48.60kg/フリー)と國保小枝(48.60kg/和術慧舟會船橋道場)に話を聞いた。 柔術の強豪で、DEEP JEWELSアマチュアグラップリングでも4戦4勝と負け無しのさくらは、今回がMMAデビュー戦となる。 道衣無しのグラップリングでも、2018年12月の「GRACHAN37×GLADIATOR 008」で、QUINTETで3人抜き(池本美憂、杉本恵、長野美香に一本勝ち)の実力者・杉内由紀を相手にケージグラップリングで時間切れドロー。2019年5月の柔術大会「WHITE RIOT 2019」スーパーファイトでは、DEEP JEWELSプロファイターの青野ひかるに道衣ありながらベースボールチョークで一本勝ちしている組み技の実力者だ。 横田一則代表率いるK-Clannで、浅倉カンナ、平田樹らとも練習の機会を得てきたさくらは、壇上でリアル制服を脱いで、計量コスチュームになってスケールに乗ると、「高校2年生、16歳のさくらです。DEEPの大会に参戦することができてとても嬉しいです。明日は一本を極めて会場を盛り上げていきたいです。応援よろしくお願いします」と、はにかみながらも一本勝ちを宣言した。 対する國保小枝も柔術ではさくらと同じ青帯のグラップリングベースのファイター。2019年3月にあいと対戦するなど、さくらより先に厳しい試合を戦ってきた。「女子の第1試合目なので、男性に負けないよう、破壊力を出して勝ちたいと思います。よろしくお願いします」と、小柄ながら粘り強い組みの展開と、実戦経験の差を見せたいと語っている。 さくら「お姉さま方からの『泣くなよ』が一番、励みになりました」 ──計量では400gアンダーでした。減量は問題なかったでしょうか。 「大丈夫でした。でも11月の修学旅行で食べたのに動けなかったので4kg太っちゃって……そこからが大変でした(苦笑)。食事面ではお母さんが助けてくれました」 ──柔術界では有名なさくら選手ですが、プロMMAデビュー戦に向けては、横田一則代表率いるK-Clannで練習を積んできたそうですね。MMAで戦うためにどんな部分を磨いてきましたか。 「特に打撃です。ほんとうにいちから始めてまだ2カ月なので、ほかの選手が何年もかけてやってきた期間に比べるとすごく短いのですが、その差をどう埋めていくのかが課題だったんですけど、基礎と同時に、時間も足りないので自分の得意な形を作って、苦手な部分を埋めてきたという感じです。何とか間に合ったかなと思っています」 ──なるほど。SNSを見ると浅倉カンナ選手や平田樹選手らとも練習したようですね。 「はい。とても強かったです。何て言うんでしょうか……一緒に練習をさせていただく中で、お姉さま方たちがどうやって強くなったのか、すごくお話をしてくれたりして、いっぱい知れて嬉しかったです。練習は厳しいですけど、やはり女子同士で練習をするのは楽しくもありました。皆さんがそういう風にしてくれて」 ──“お姉さま”方のどんな言葉に励まされましたか。 「子供の頃から泣き虫ですぐ泣いてしまうので……(苦笑)、『泣くなよ』という言葉が一番、励みになりました」 ──卓球の愛ちゃんのように、泣いても立ち向かって強くなるタイプでしたか。 「ほんとうに3歳の頃からそうでいまも変わっていません。だからそういう風にして強くなれると信じています(笑)」 ──グラップリングでは打撃がありませんでした。手応えを得ることはできましたか。 「ゼロから始めたのでだいぶ得られました。殴られて泣いていた最初の1週間から、ちゃんとパンチも見えてくるようになって、自分の得意なパターンも見つけられるようになりました」 ──格闘技経験のあるお父様がスパーリングでも「力強さを感じた」と。 「へなちょこ時代に比べると(苦笑)成長しているとは思います」 【写真】家族とともに。柔術からのMMA挑戦を当初は心配していた母も現在は応援してくれている、という。父・徹夫さんは格闘技経験者だ。──国内女子MMAでは最年少タイ(魅津希が16歳でプロデビュー)と思われる、16歳の現役女子高生としてプロデビューすることについてはどのように感じていますか。 「『JKファイターって嫌じゃないの?』ってよく聞かれるんですけど、とても嬉しいんです。ただのファイターよりも特徴になりますし、若くてよかったな、と(笑)」 ──“お姉さま”方を敵に回す言葉かもしれません(笑)。 「あっ、そういう意味じゃないです(笑)。今日も自前の制服のまま計量に来ました」 ──プロMMAデビュー戦で、どんな試合を見せたいですか。 「いまは総合格闘技で、自分の得意な形と新しいことが混ざった感じですが、自分の得意な部分では100パーセント負けないです。もちろん打撃でもいっぱい練習させてもらったので、絶対に自分が勝ちます。どの場面でも」 國保小枝「実際のMMAの試合経験の差を出したい」 「寝技が得意と聞いているので、その寝技に対応できるように練習してきました。私も青帯ですが、柔術の試合は見たことが無くて、アマチュアのグラップリングの映像を見ると、バックに行くのが得意そうなので、バックを取られないようにと思っています。 あとは自分もまだ足りない打撃をしっかり練習してきました。試合では練習で出来ていることがアウトプットできていなかったので、それを今回の試合で出したいです。(相手より)MMAで実際の試合経験を積んできているのが私の利点です。その差を出したいと思います」
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