トーナメントならではの同門対決による決勝戦となった
2026年10月31日(土)東京・後楽園ホール『Krush.193』にて、「第10代Krushバンタム級王座決定トーナメント」決勝戦が行われる。
1月からスタートしたトーナメントの決勝戦は、大平龍と長野翔のK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ同門対決で争われることとなった。両選手のインタビューが主催者を通じて届いた。
長野「ダウンとって判定で」

──ここまでトーナメントでは2戦を闘ってきましたが、早田吏喜戦と東虎之介戦はどうでしたか?
「いや…いつも通り、普通だなって感じでしたね」
──結果もいつも通り、判定勝利でしたよね。ただ、早田戦の前には「アイツだけはぶっ倒す。今回だけはKOで」と言っていたと思うんですが…。
「いや、相手の血が見えた瞬間に『気持ち悪いな』って思って。たぶん、血がちょっと苦手なんですよ。だから、まあ勝てるし、倒さなくてもいいかな、みたいな」
──そうですか(笑)。
「何か、ちょっとかわいそうに見えてきちゃったんですよ。あれ、レフェリーが止めてもよかったですよね。あれはレフェリーが悪いっすわ」
──まあそれはともかく、このトーナメント2試合で自分が成長できたなと思う部分はありましたか?
「スパーリングとかで練習している成果をちょっとずつ出せてこれたところですかね。はい、はい。例えばどんなとこですか。いつも試合だとビビって、あんまり近い距離で闘えないんですけど、早田戦、東戦と2試合とも近い距離で闘えていて、練習中と同じ距離で闘えてるかなと思います」
──そもそも優勝候補と言われてきたし、自分でもそう思っていると話してきた中での2試合でしたが、実際、プレッシャーはありましたか?
「いや、やっぱりありましたね。今でもあるというか、今回は特にあります。やっぱり同じジムで、年齢は一緒ですけど、後輩ですし。もう絶対負けられないじゃないですか。そのプレッシャーが半端ないですよね」
──選手数の多いトーナメントではありましたが、大平龍選手と2人でエントリーしていた時点で、決勝で当たることは覚悟はしてましたか?
「してましたね。むしろ当たると思ってました。最初はエントリーされてた大夢が、引退でいなくなったじゃないですか。あの時からもう、たぶん向こうからは龍が上がってくるなと思ってました」
──普通は同門対決ってやりたくないものだと思うんですが、そこは気持ち的にはどうでしたか?
「イヤでしたね。『ナメてんな』って思ったので」
──あ、そっちの意味での「イヤ」だったんですね。
「まあでも、それが普通じゃないですか。いくら同門でも『翔がいるから、勝てないので出ないです』とか言う後輩よりは、向こうにもプライドがあるから『絶対勝ちます』って言ってくれたほうが、こっちも気持ちがいいので。だから龍の選択は、別にいいと思いますね」
──ただ8月の会見では「試合が面白くない」と、かなり厳しい言葉を浴びてましたよね。実際、あの会見の場ではどう感じてたんですか?
「いや、あの会見は別に正直、何も思ってないです。俺も、ただ会見を盛り上げたいっていう気持ちだけだったんで。アイツがいいヤツだってことは知ってるし。ただ、今回は敵だから、何を言われてもしょうがないなと思ってますし」
──逆に先輩として、あの言葉を受け止めるだけの余裕みたいなものがあった?
「いや、それはなかったですね(笑)。年齢はタメだし、ここまで上がってきた実力とかも含めて、もう同等として見てたので。でも、他の人からの見られ方は、やっぱり先輩・後輩になるじゃないですか。自分の方が先にジムにいて、追われる立場なので。だから難しいところはありますよね」
──なるほど。そんな大平選手の、ここまでのトーナメント3試合の闘いはどう見てるんですか?
「もう天晴れですよ。でも、龍が闘ってきた松谷梛も板橋武留も正直、トーナメントなんて出ちゃいけないレベルの雑魚じゃないですか、正直」
──いや、雑魚ってことはないと思いますが。
「板橋に至っては代打で計量オーバーしてたじゃないですか。でも松谷も板橋もちゃんとKOしてるし、さらに石郷慶人から2回ダウンを獲って勝ったのは、すごいことだと思うんですよ。だから天晴れです。プロとしてすごいし、やっぱり伸びてるなと思いますね」
──大平選手の成長も実感してるんですね。
「はい。一緒に練習して、一番目の前で見てますからね。やっと龍に対しての、みんなの評価がついてきたかなと思います。普通に、メッチャ強いですからね。アイツは時代を作りますよ、たぶん。そんな感じがします」

【写真】11勝(0KO)2敗と判定勝ちの山を築く長野。いつKO勝ちするかが注目されている(C)K-1
──では今回、同門の先輩を乗り越えて、チャンピオンになって時代を作ってしまう?
「いや、ここでは負けます。そこからもう1回這い上がってきて、時代を作るんですよ。そうじゃないと面白くないですよね?」
──そこは分からないですけど(笑)。実際、対戦相手として一番警戒ししたいと思っているのはどういう部分ですか?
「やっぱりパンチですかね。ストレートもフックも全部強いですから」
──それに対して、どう闘おうと思ってますか?
「アイツのパワーがアダになる闘い方ですね。おお、俺かっけー」
──それを言わなければ、もっとカッコよかったですけどね。その中身は、試合を見れば分かるという感じですか。
「分かります。だからアイツがぶん回してきたら、もう俺の勝ちです。チェックメイトですよ」
──毎回聞くようで申し訳ないんですが、この決勝ぐらいは倒して勝ち…。
「 (遮って)判定で」
──やっぱり(笑)。
「いやでも、マジで一発、狙ってる技があるんですよ。それが当たったら…」
──KOですか?
「いや、判定で」
──結局(笑)。ところで同門対決なので、練習とかはやりづらいですか? ジムでは時間をズラしているという話でしたが。
「そうですね。そこは、大宮司さんに感謝ですよね。自分たちのためにわざわざ時間までズラしてくれて、自分たち一人一人に向き合ってくれてるので、そこはメチャクチャ感謝してます」
──では時間をズラしているだけで、大宮司さんとやっている練習内容には変化はないんですね。
「そうですね、そこはいつも通りです。2人とも別の場所に行ったりもしてないし」
──いよいよ、あと一つ勝てばチャンピオンですね。
「イージーですね。もうベルトは俺のものですよ。龍のことはぶっ倒すので。あ、ぶっ倒すはダウンって意味ですけど」
──あくまで判定勝ちなんですね。そして、勝った先は?
「この王座を防衛していってベルトの価値を高めたいですね。その先は、いつかK-1チャンピオンにもなりたいです。K-1って今、ちょっと他団体からもナメられてるところがあるじゃないですか。だから勝っていって、K-1の強さを世界に証明していきたいんですよね」
──では最後に、改めて今回の一戦への“決意”をいただけますか?
「リスペクトを持って、ぶっ倒します。ぶっ倒すっていうか、ダウンで」





