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レポート

【格闘代理戦争】魔裟斗に佐藤嘉洋が間接的リベンジ、武尊は親友・不可思のチーム破りV2へ好発進

2019/12/01 01:12
【格闘代理戦争】魔裟斗に佐藤嘉洋が間接的リベンジ、武尊は親友・不可思のチーム破りV2へ好発進

前回優勝監督の武尊率いるTEAM 武尊が大将を残して1回戦を突破、V2へ向けて好発進した

格闘ドキュメンタリー『格闘代理戦争』シリーズ最新作『格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR』のトーナメント1回戦が、2019年11月30日(土)東京・新宿FACEで行われた。


 この番組は、インターネットテレビ局「AbemaTV(アベマティーヴィー)」で10月26日からレギュラー放送を開始。格闘技界のレジェンドや現役トップ選手が、”スターの卵”となる若手ファイターを育成する「監督」として参戦し、格闘界に次世代スターを送り出す様子をドキュメンタリーで追う。2017年11月から1stシーズンの放送を開始し、今作で5作目となる。

 今回も1stシーズン・4thシーズンに続いて「K-1」を舞台に、現役トップファイターだけでなく新たにK-1界のレジェンドが「監督」として参戦。前シーズン同様、ドラフト会議で選抜された若きファイター数名を、監督による強烈で個性的な指導のもと団体戦(3vs3の勝ち抜き戦)で激突、優勝チームには賞金総額300万円と「K-1」出場が確約される。


稲垣(右)が大将戦を制してゲーオーズを勝利に導いた

 そのトーナメント1回戦第1試合は初代・第3代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者ゲーオ・ウィラサクレック率いる「ゲーオーズ」とK-1 WORLD GP初代ウェルター級王者・久保優太の妻・サラ率いる「久保ファミリー」で争われ、極真空手10年の経験を持つ稲垣澪(いながき・れい=21)が極真空手関東大会ベスト8の実績を持つ池田智史(いけだ・さとし=21)を大将対決でKOし、ゲーオーズが勝ち上がった。


永井(右)が大将戦を制して皇治軍団の準決勝進出が決まった

 トーナメント1回戦第2試合では現K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者・木村“フィリップ”ミノル率いる「木村組」とISKA K-1ルール世界ライト級王者・皇治率いる「皇治軍団」が激突。これも第26回K-1アマチュアAクラストーナメント-70kg優勝・川越亮彦(かわごえ・あきひこ=22)と第8回K-1アマチュア全日本トーナメントAクラス65kg優勝・永井卓海(ながい・たくみ=21)の大将対決に持ち込まれ、永井が判定勝ちして皇治軍団が準決勝へ進出。


 今回最大の注目対決は、トーナメント1回戦第3試合で行われた、K-1 WORLD MAX 2003・2008世界王者・魔裟斗率いる「魔裟斗軍」vs K-1 WORLD MAX 2006・2007日本代表決定トーナメント優勝・佐藤嘉洋と同2008優勝・城戸康裕に初代Krush-63kg王者・梶原龍児を加えたトリオで結成された「SKR連合」。


今回MVP級の活躍を見せたSKR連合の先鋒・古宮(右)

 魔裟斗と佐藤は2008年10月のK-1 WORLD MAX2008世界トーナメント準決勝で対戦しており、延長Rで魔裟斗が勝利を収めている。開幕式で佐藤は「魔裟斗の首を獲るために来ました」と11年の時を経て代理戦争でのリベンジを宣言。魔裟斗も「個人的な決着はとうの昔についているからね。いつまでもうるさいので本当にどうでもいいよ。ボコボコにしてやる」と返り討ちにしてやると言い放った。


古宮(左)が魔裟斗軍の大将・河津伸太郎を破り3人抜きを達成

 しかし、勝負は意外な展開に。K-1甲子園2018 -60kg第3位の実績を持つSKR連合の先鋒・古宮晴(ふるみや・はる=16)が、魔裟斗軍の先鋒・中堅・大将に3連勝して3人抜きを達成したのである。佐藤が間接的リベンジに成功し、1stシーズンの優勝監督でもある魔裟斗が1回戦で姿を消すという波乱が起こった。


試合後、笑顔で握手を交わした魔裟斗と佐藤

 1人で魔裟斗軍を破った古宮は「僕は生まれつき耳が聞こえなくて、試合中も何も聞こえない状態で試合をしています。でも今日、しんどくて腹が効いていて倒れそうになったけれど、みんなの気持ちがどんどん入ってきて頑張れました。応援ありがとうございました」と勝利者インタビューに答え、大きな拍手に包まれた。


 そしてトーナメント1回戦第4試合には、前シーズン優勝監督であり、現K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者・武尊が率いる「TEAM 武尊」が登場。親友であるKNOCK OUTスーパーライト級王者・不可思率いる「不可思団」と対戦。


TEAM 武尊の先鋒・橋本(左)は2人抜きに成功

 まずTEAM 武尊の先鋒である空手歴10年の橋本岳登(はしもと・がくと=22)が不可思団の先鋒・中堅の2人抜きに成功。不可思団の大将・田中秀汰(たなか・しゅうた=24)にはKOで敗れたが、TEAM 武尊の中堅・宮川太陽(みやがわ・たいよう=19)が田中に判定勝ちし、TEAM 武尊の勝利となった。宮川は2016・2017全国ジュニア空手道選手権清武会カップ軽量級・重量級優勝の実績を持つが、キックボクシングの試合は今回が初めてだったという。


宮川(右)が不可思団の大将を破り、TEAM 武尊が勝利

 武尊は「選手たちがよく頑張った。太陽なんて経験がほとんどない中で、スピードも技術もパワーも負けていたんですが、気持ちで戦ってくれた。僕が一番求めていた戦いをしてくれたのでよかったです」と選手たちを称え、「僕の力よりも、プロでも休んでしまうくらいキツいKRESTの練習に休まず挑んでくれた選手たちの頑張りです。僕も一緒になって次も絶対に勝ちます。不可思は親友なので、その分も背負って準備します」と、史上初の連覇へ向けて意気込みを語った。

 トーナメント準決勝は皇治軍団vsSKR連合、TEAM 武尊vsゲーオーズで12月下旬に行われる。

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