2019年11月24日(日)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり』で、神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)と対戦する第2代K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者、城戸康裕(谷山ジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。
これが73戦目となる城戸は36歳の大ベテラン。3月のK-1ウェルター級タイトルマッチでは敗れたが、元々の階級であるスーパー・ウェルター級に復帰し、8月大会でアントニオ・ゴメスをKOして健在ぶりをアピールした。
■日本人には8年間無敗「あの時は体調を崩してたので」
――8月のK-1大阪大会からスーパー・ウェルター級に階級を戻しましたが、ご自身の体調・仕上がりはいかがでしたか?
「やっぱり全然動きが違いましたよね。ウェルター級でやってた頃は試合の2カ月~3カ月前からずっと減量のことばっかり考えてるから大変は大変でしたよね」
──ウェルター級時代は体重を落とすことを第一に考えるような状況だったのですか?
「そうですね。何よりもまず先に体重のことを考えていたので。そう考えるとスーパー・ウェルター級は20歳の頃からずっとやってきた階級なんで慣れてますよね。実際に試合に向けた練習の中でも調整しやすいし、動けているなというのを感じていました」
──今大会では神保克哉選手との日本人対決が決まりました。会見でもお話されていましたが、城戸選手は8年間スーパー・ウェルター級では日本人に負けなしなんですよね?
「そうですね。最後にスーパー・ウェルター級で日本人に負けたのは2011年9月のK-1 MAX(NJKFの健太に判定2-0負け)。でもあの時は体調を崩して計量前日まで入院してたので(苦笑)、ちゃんとリアルに日本人に負けたのは2010年が最後です」
──今回対戦する神保選手はスーパー・ウェルター級の新世代ファイターで、記者会見でも城戸選手のことを「小学生の頃に見ていた」とコメントしていました。
「僕と神保くんは年齢が14つ違うんですよ。で、僕がK-1 MAXに出ていたのが25~26歳だから、当時の神保くんは11歳とか12歳だから………うん、やっぱり小学生ですよね(笑)。そういう相手と戦うっていうのは、ある意味すげえなと思いますよ」
──城戸選手の場合はK-1MAX時代からずっとスーパー・ウェルター級のトップ戦線で戦い続けているので、それは本当に凄いことだと思っています。
「それ……もっと大々的に言ってくださいよ(笑)!よくやってますよね、本当に。例えば今回みたいなシチュエーションの試合だったら、普通は新進気鋭の若い選手の方にみんなが感情移入して『城戸、大丈夫か?』って雰囲気になると思うんですよ。でも今回もそういう感じが一切なくて、むしろ『城戸、ここで負けられないぞ!』という空気になっている。皆さんからそうやって見てもらっているというのはすげえありがたいなと思います」
──なるほど。それだけ城戸選手のことが年齢を重ねても日本のトップにい続けていることの証だと思います。
「それは本当にありがたいっすよね。それこそ自分が前回横浜アリーナで試合したのは佐藤嘉洋さんと戦った2009年なんですよ。もうすぐ27歳になるって時に試合して。それからK-1が活動休止になって、でも新しいK-1がまた盛り上がってきて。佐藤さんとやって10年経って、またK-1が横浜アリーナに戻ってきて、自分もトップの選手として試合が出来るというのは…………全く予想もしてなかったです。
そう考えるとすげえ感慨深いなって思いますよね。新しいK-1の勢いと盛り上がりが戻ってきたこと、そこに自分が今でもトップ選手としていられること。これは本当に嬉しいです」
──城戸選手はK-1 MAX時代に横浜アリーナで試合をしていて、K-1活動休止時代も経験して、今のK-1で横浜アリーナに戻ってきて。若いファイターが横浜アリーナで試合をするのとは心境も違いますよね?
「はい。『すげえ! 横浜アリーナだ!』みたいな気持ちはないし、ようやくここまで戻ってきたって感じですね。正直、K-1が活動休止になった時は、もうこんな大きい会場で試合することはないんだろうなって思っていました。それが予想以上に早いスピードで横浜アリーナまで戻ってくることができて感動はあります」
──しかもスーパー・ウェルター級はK-1 MAX時代の花形階級で、一番盛り上がっていた階級じゃないですか。それが今は他の階級に押されがちで、ここでもう一度スーパー・ウェルター級を盛り上げたいという気持ちはありますか?
「いや……あんまりないですね(笑)」
――そこはないんですか(笑)!
「他の階級は他の階級で盛り上がってくれれば良いと思うし。とりあえずスーパー・ウェルター級に選手が来ないでほしいです。『スーパー・ウェルター級を盛り上げようぜ! 強い選手どんどん来いよ!』じゃなくて『どんどん出ていけ!こっちはそっとしておいて!』って感じです(笑)」
──それはさておき…K-1のベルトを巻きたいという気持ちは変わらないですよね?
「もちろん、ベルトは獲りたいっす。今スーパー・ウェルター級は空位なんで、いずれトーナメントもあると思うんで、チャンスがあればベルトを獲りに行きたいです。まあでもいけそうな気もしますけどね。本当に全然衰えてないんで。このままK-1のベルトを狙っていこうと思います」