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インタビュー

【Krush】3度目の対決で王座に挑む塚本拓真「最低限、『これ、井上尚弥の試合よりすげえだろ』って思わせないといけない」

2026/04/30 22:04
【Krush】3度目の対決で王座に挑む塚本拓真「最低限、『これ、井上尚弥の試合よりすげえだろ』って思わせないといけない」

稲垣とは3回目の対戦、王座奪取を狙う

 2026年5月2日(土)東京・後楽園ホール『Krush.184』のメインイベントにて、Krushスーパー・ライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで王者・稲垣柊(K-1ジム大宮チームレオン)に挑戦する塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 塚本はK-1アマチュアを経て、2018年9月にKrushでプロデビュー。2023年の「第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメント」では準決勝で小嶋瑠久に敗れるも、小嶋の棄権で決勝へ進出、稲垣柊にTKOで敗れた。2024年1月に近藤魁成、8月には不可思から判定勝ちを収めている。2026年2月、近藤拳成と次期挑戦者決定戦を争って勝利し、挑戦権を手にした。戦績は10勝(3KO)8敗2分。

あの日はみんなが絶望を与えられた日だった


──稲垣柊選手とは3年ぶり、3回目の対戦になります。

「3年前の王座決定トーナメントでの対戦は、今までの格闘技キャリアの中でも一番絶望を味わった日でした」

──4人のワンデートーナメントで、塚本選手は準決勝で瑠久選手に敗れましたが、瑠久選手が負傷で棄権。リザーバーも出場不能で、塚本選手に敗者復活の機会が巡ってきたんでしたね。

「あの時、僕は一回負けてるので無理だと思って、断ろうとしていたんですよ。でも控室で、セコンドの松本日向君や児玉兼慎、大宮司(進)さんも、それから左右田泰臣さんたちから『このチャンスは絶対掴んだ方がいい』と言われて、本当にみんなが自分の落ちていた気持ちを上げてくれて。それで吹っ切れてもう一度、優勝するつもりで上がったら、稲垣選手に1RKO負けして。『俺ってこんなに弱かったんだ』と、自分の弱さにも絶望しました。本当にあの日、俺はチャンピオンになれると思って挑んだ日だったので、あの結果とかいろんなことに絶望して。また挑戦というところまでたどり着くのに3年かかっちゃいましたが、稲垣選手とは3回目の対戦でもあるので、思い入れがある相手ですね」

──その稲垣選手に対して、一番警戒する部分は?

「冷静さだったり、セコンドの声とかをすごくよく聞いてるなと思うし、そこまでジムでの試合までの過程の練習で、たぶん作戦とかを何パターンも何パターンも作り上げて、それを本当に遂行しているんだろうなという、その遂行力の高さは、すごいチャンピオンだなと感じますね」


──稲垣選手が所属しているK-1ジム大宮チームレオンは姜宗憲代表を筆頭に、ジム力の高さという点で評価が高いですよね。

「はい。もちろん稲垣選手が強いというのもあるんですけど、やっぱりそれを支える周りのチーム力もすごく強いし、怖いところだなとは思っています。でも、自分たちシルバーウルフのチーム力もそれに全く引けを取らないというか、何なら向こうを全然超えてると思ってるので、そういう対決でも負けたくないですね。勝った方が正義だと思うので」

──塚本選手自身、前回の稲垣戦からの3年間は勝ちと負けが交互に続く、いわゆる「オセロ状態」で、決して楽な道ではなかったですよね。

「はい。僕も遠回りとかもいっぱいしたし、挫折もあったし、楽ではなかったですね。ただ、本当にデビューしてからここまで対戦してきた選手たちのおかげで今、ここまで来れていると思いますし、それはもちろん稲垣選手も一緒だと思うんですけど」

──改めて、ここで勝てばチャンピオンですが。

「今回のタイトルマッチが僕にとってどれだけ大きいものなのか、格闘家じゃない人からは分からないかもしれないですけど、やっぱり僕たち格闘家にとって、ベルトって一つの証明じゃないですか。今後の人生においても、ベルトを持っていたとなると、ただ格闘技をやっていただけの選手と大きく違うと思いますし。自分の存在証明になる試合だと思うんですよ。だから絶対にベルトを獲るという気持ちはあるんですけど、今回の僕の中での一番のモチベーションはちょっと別のところにあって。さっき話した1日2回負けたトーナメントの時、僕だけじゃなくて昔からいつも僕を応援してくれてる人だったり、ジムの仲間たちみんなが絶望を与えられた日だったので、それに対してのリベンジをしたいなというのが一番強いんです。稲垣チャンピオンへのリベンジと、『あの日』のリベンジができて、その上でベルトがくっついてくるんだったら、これ以上ないストーリーだと思うので」

──最終的にはどう勝ちたいと思っていますか?

「すごくいろんなパターンを想定しています。今練習している技がキレイに入って倒すというイメージももちろんしているし、逆にいつもの僕の根性ファイトみたいな、ああいう風になる展開ももちろんだし、すっごくキツい試合で延長になって4R闘うというのも含めて、本当にいろんなパターンを想像してますね。でも理想は、やっぱりKrushなので、倒したいです。僕がずっと見てたKrushって、やっぱ倒し合いの舞台だと思っているので」

──そして、当日に隣の東京ドームで行われる井上尚弥選手の試合にも言及しています。

「挑戦者決定戦の後にも井上尚弥選手の名前をマイクで出しましたけど、あれは僕があの時、本当に本心で思ったことです。もちろん世間の知名度的には、今の僕が井上尚弥選手を超えるのは無理なことですけど、当日後楽園ホールに来てくれてる人たちには最低限、『これ、井上尚弥の試合よりすげえだろ』って思わせないといけないと思っています。僕は自分の発言に対して、それぐらいの覚悟は持っているので」


──先ほどもシルバーウルフの話が出ましたが、今、長野翔選手と大平龍選手がバンタム級王座決定トーナメントに出場していて、児玉兼慎選手は8日後の5月10日、RIZINでMMAに出場します。シルバーウルフにも確実に新しい時代が来ていますよね。

「そうですね。その中で、キャリア的にも年齢的にもジムを一番引っ張っていってるという自負を自分でも持っています。だからこそ、ベルトが本当に必要だと思うんですよ。やっぱりシルバーウルフって、普通の格闘技ファンから見ても「名門ジム」じゃないですか。そこに現状ベルトがないということに、僕はちょっと悔しく思ってますし、それこそ龍や翔、兼慎という後輩たちもいつベルトを獲ってもおかしくないし、誰がベルトを獲ってもうれしいですけど、やっぱり僕が先輩として先に獲りたいです。頑張っていればベルトを獲れるんだよっていうことを、その3人以外にもジムの後輩たちがいっぱいいるので、見せたいんですよね。稲垣選手みたいな強いチャンピオンを倒して勝てば、みんな勇気を得られると思うんですよ。格闘家じゃなくても、僕を応援してくれてる人とか格闘技をやってない人でも、すごく感じてもらえるものがあると思うので、それを本当に証明したいという思いは強いですね」

──では最後に、改めて今回の試合への“決意”をいただけますか?

「もちろんどの選手も一緒かもしれないですけど、僕は僕で背負ってるものだったり、本当に強い思いがあるので、ここは絶対に勝って、ベルトを獲らなければいけないと思っています」

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