2026年4月29日(水・祝)東京・有明アリーナ『ONE SAMURAI 1』(U-NEXT配信)に向け、公開計量&フェイスオフに臨んだ全選手。
28日の午前10時から行われた本計量では、秋元皓貴と対戦する久井大夢と、平田樹と対戦するリトゥ・フォガットが、ハイドレーションテストを規定時間内にクリアできず。
最終的に久井は、14時30分の計量で、1.0066/147.4lbsでハイドレーションテストをクリアも体重超過。ファイトマネーの20パーセントを対戦相手に、秋元陣営とのキャッチウェイトの交渉の結果、66.85kg契約で合意に。
フォガットも規定時間外の14時30分に1.0014/117.4lbsでハイドレーションテストをクリアも体重は超過。平田陣営とのキャッチウェイトの交渉で罰則の上、53.25kg契約で合意した。
ONEでは選手はまず、尿比重1.0250以下の尿サンプルをハイドレーションテストのために提出し、その後に体重計に乗ることが求められる。選手がハイドレーションテストに合格できない場合、試合は実施できない。ただし、ハイドレーションテストに合格しなかった選手も、暫定的な体重チェックのために体重計に乗ることは許可されている。
この計量とハイドレーションテストのシステムは、過度な脱水による減量を抑制するために、ONEが約10年間にわたって採用しているもの。過度な水抜き減量を防ぐため、実質1階級上の体重が採用されている。
選手が3時間の検査時間内にハイドレーションテストに合格できない、または体重が規定内に収まらない場合でも、検査時間外に基準値を下回る尿サンプルを提出し、キャッチウェイト試合の交渉を行うことが許可されている。
久井、フォガットの両試合ともキャッチウェイトでセットとなったここで、平田樹とフォガットの26日(日)の言葉を紹介したい。
当初、25年11月の東京大会で組まれていたカードが約半年ぶりに実現。
平田は、ハム・ソヒ、三浦彩佳、ビクトリア・ソウザを相手に3連敗を喫していたが、25年8月に、1年2カ月か月ぶりの復帰戦でアーティ・カトリに判定勝ちで3年ぶりの白星を掴むも、11月の前戦で澤田千優に判定負け。MMA7勝(2KO・2一本)5敗、26歳。
対するフォガットは、映画『ダンガル きっと、つよくなる』で描かれた伝説のコーチを父に持つ、レスリング一家の三女。25年に母としての時間を経てMMAに復帰。インド人女性として初めてMMAの世界王者となることを究極の目標としてその夢に向かって、再び力強く歩みを進めている。
現在はスタンプ・フェアテックス、ティファニー・テオ、三浦彩佳を相手に3連敗中で、21年10月のジェネリン・オリシム戦以来、4年半ぶりの勝利を目指す。MMA7勝(3KO)4敗、31歳。 戦績が近い者同士でフォガットがレスリング、平田が柔道がバックボーンのグラップラー同士。MMAとしてどちらが立ち合いで勝り、トップを奪うか。
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平田樹「前のような自分を取り戻したい」
──コンディションが良さそうですが。
「もう前回の日本大会終わった後くらいに、本当はやる予定だった試合、次やるよ、という話を頂いてたんで、4月にカタール大会があるかもっていうのも聞いていて、それがなくなって日本大会でっていうので、10月ぐらいにはもうほぼほぼ、いつ来てもいいように準備しといてと言われてました」
──長い期間をコンディションを維持するのが大変だったりは?
「いや、なんかちゃんと減量した期間は1カ月ちょっとぐらいだったんで、それまではずっともう自分はリトゥ・フォガットとやるっていうことでずっと練習していたし、レスリングもやりたかったので、いい機会にはなりました」
──前回の試合(25年11月の澤田千優戦で判定負け)の課題は?
「自分の得意なところまで持っていけないっていうのが、前回そこは殺されてたのでそこを克服するためにレスリングを結構強化しました」
──そのために誰と練習してきましたか。
「(元ONEファイターの)鈴木隼人さんとパーソナルをやっていて、そして自分のマネージャーもレスラー出身なんですけど、それでスパーや技術練習したりが多かったです」
──ここ5試合で1勝4敗、何が敗因だったと考えてますか?
「前よりは技術をもっと磨かないとやっぱ上の選手には勝てないなっていうのがあったし、そのためにやっぱり今まで取り入れてなかったレスリングだったり打撃だったりを取り入れてしっかりMMAという形にしたいなっていうのは思ってます」
──平田選手にはポジティブさがありますが、連敗時は落ち込むことも?
「最初は結構負けた時にもう絶望的だったんですけど、 なんかその絶望的になった時間もすごい無駄だって思ったし、すごい悔しいけど、やっぱりそれを繋げてすぐ練習して、次の試合どうするかっていう脳みそに変えますね」
──いまもうだいぶ自信を取り戻しましたか。
「自信というか……そうですね。やっぱりもうなんか自分次第だなっていうのはあります」
──あらためて対戦相手フォガット選手の印象を。
「前回と引き続きレスラーで、苦手分野でもあるので、半年ないぐらい空いたんですけど、そこで練習してきたものが出せたら自分の中ではいい試合になると思うので、そこ次第かなって感じです」
──その新しく身つけた技術はもうご自身の中でしっくり来てる?
「しっくり来てますし、やっぱ(相手が)レスリングで来た時の対処法、プラス自分の得意なところまで持ってくっていうのがセットなんで、そこまでできたらもう自分的には満足です」
──打撃の方はいかがですか。
「打撃はずっとボクシングを最近もうずっとやってるんで、そこで今回色々試せたらいいなと思っています。組みもですけど、全部があってのMMAだと思うんで、しっかりバランスよくやりたいと思います」
──自分のどんなところを試合で見せたいと思っていますか。
「やっぱり前のような自分を取り戻したいので、そこが今回出たらいいなと思います」
──インターバルで踊っちゃいますか。
「多分ぶち上がったらやってると思います」
──今回、女子の試合がもう1試合ありますけど、そちらの方の結果も気になりますか?
「そうですね。自分に余裕があったら見たいなと思います」
──リベンジの気持ちはありますか。
「全然あるし、やっぱもっと上の選手とやんないといけないので、自分がその苦手な分野のレスリング選手に対して、どう自分の良さが出るのかっていう試合だと思うんで、ここはしっかり勝って次に繋げたいです」
──平田選手はONEの中で女子選手では先駆者のひとり。そこのプライドもありますか。
「いや、全然なくてやっぱ新しい選手も増えてくるし、強い選手もどんどん海外から流れてくるので、それに飲み込まれないように生き延びるので必死ですね」
──ここから平田選手の逆襲が始まりそうですか?
「いやぁ、そろそろ逆襲しないと、上に行かないと。試合で魅せないとなっていうのはたくさん思います」
──日本は自分のホームという思いも?
「やっぱ日本でこう大きな大会に選ばれて出させてもらえるっていうところもそうだし、やっぱみんなが期待してるような試合もしたいけど、やっぱ勝つことだけをとりあえず考えて、派手な試合とかじゃなくてとにかく勝つことだけを考えて今回は試合をしたいと思います」
──フォガット選手は三浦選手に1ラウンド2分24秒で敗れてるんですけど、それよりも早くフィニッシュするってのは考えますか。
「いや、もうそれは考えずに、自分がもしかしたらパンチで倒すかも、もっと早く倒すかもしれないし、もっと長くかかっていろんなことを試して、試して自分の得意な分野で極めるかもしれないんで、それはあんまり考えてないけど、とにかくフィニッシュはしたいです」(※三浦×澤田インタビュー)
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リトゥ・フォガット「レスリングの方が柔道に勝っているというところを見せつける」
──現在のコンディションは?
「すごくいいコンディションに仕上がっていますので、4月29日も準備は整ってます」
──対戦する平田選手のファイターとしての印象を聞かせてください。
「非常にいいファイターですね、グラップリングもいいですし、投げも上手なファイターだという風に認識しています。ただですね、もう長い時間をかけてこの試合に臨んでいますので、過去2回キャンセルになったというところもありますので、今回はどういった展開になっても対応ができるように準備を整えています」
──今回特に重点を置いてきたトレーニングはありますか。
「全てにフォーカスしていたということはあるんですけれども、グラップリングだったりとか、ストライキングはコンビネーションを強化するためのトレーニングをしてきました」
──平田向選手の柔道投げに対しての対策はしてきましたでしょうか。
「もちろん準備をしています。あとはレスリングの方が柔道に勝っているというところを見せつける、そういう準備はできています」──平田選手が試合中にダンスを見せたりしていることをどう感じていますか。
「本当にダンスとかっていうのは、すごいいい印象でしかないです。これはエンターテインメントっていう要素があるので、それに対して嫌に思ったりとかってことはなくて、本当にいいことだと思います」
──この試合が平田選手のホームである日本で行われることに関してはいかがですか。
「プレッシャーは同じですね。日本のファンの皆さんにすごくいい試合を見せる、そこを考えています」
──現在、3連敗という残念な結果になってはいるんですけども、この3年で自分が学んだことは?
「もちろん多くありますが、ここでお伝えしたいのが、もう私は違うリトゥ・フォガットだというところです。ここからはもう勝って勝って勝って、勝ち上がる、それだけです」
──連敗でメンタル的に落ち込むこともあったと思うんですが、そういう時にこうどういう風に回復させたんでしょうか。
「家族がやはりモチベーションの元になっていて、特に息子の存在が非常にモチベーションを高めています。もう1つは、私が戦う意味としては、自分の国、インドのためっていうのがあるので、祖国のために戦えるというところに関しても非常に大きなモチベーションを上げる要素になってます」
──日本のファンに、どんなファイトを見せたいと考えてますか。
「もちろんいい内容の試合をお見せしたいです。これまでにない、このインドスタイルの戦いっていうのをお見せしたいと思います。私のニックネームなので、新しい自分を見せるという意味です」
──フィニッシュはできそうですか。
「1ラウンド目、2 ラウンド目、狙いたいところであるんですけれども、もちろん何が起きるか分からないので、全てに対応する準備はできています」