K-1K-1
K-1
インタビュー

【K-1】2階級制覇を目指す卜部弘嵩「やっぱり格闘家として“キラー”の部分は持ってなきゃいけない」

2019/11/20 01:11
【K-1】2階級制覇を目指す卜部弘嵩「やっぱり格闘家として“キラー”の部分は持ってなきゃいけない」

ベテランの域に達した卜部が新世代と外国人選手たちを迎え撃つ

2019年11月24日(日)神奈川・横浜アリーナで開催される『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり』。同大会では「K-1 WORLD GP第3代フェザー級王座決定トーナメント」が行われる。

  一回戦第1試合で対戦するのは、卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vsブランドン・スペイン(オーストラリア)。

 卜部は初代・第4代Krushスーパー・フェザー級王者として5度の防衛に成功、2015年11月には卜部功也との兄弟対決に勝利して、第2代K-1スーパー・フェザー級王者となった。2017年2月の初防衛戦に敗れるとフェザー級に転向。今年3月、2階級制覇を目指して村越に挑戦したが判定負けを喫した。今回はそれ以来の試合。

 その卜部のインタビューが主催者を通じて届いた。

■先輩たちも言っていた言葉ですが、僕が若手の教育係になりますよ

──今回のトーナメントのオファーを受けた時の心境を聞かせてください。

「僕は何度もトーナメントを経験しているので『来たな!』という感じですね」

──3月の「K'FESTA.2」で村越優汰選手の持つフェザー級王座に挑戦し、この時は判定負けという結果でしたが、試合後も闘争心が衰えていなかったことが印象的でした。

「全く落ち込んだとかそういう気持ちはなかったですね。結果的には負けましたけど、俺の方が強いという気持ちがずっとあったんで。すぐに気持ちも切り替えましたし、もう一度やったら次は絶対に勝てると思いました」

──フェザー級に階級を下げて、練習や自分の仕上がりが充実しているということですか?

「階級を落としたことでスピードだけじゃなくてパワーもあるし、すごく仕上がりがよくなったと思います。ただフェザー級(-57.5kg)では2戦しかしていなくて、まだ力のコントロールや調子が上手くいっていない部分があるんですよね。それが前回の村越戦を経験してよく分かったので、次はその反省点も改善して戦えると思います」

──そして村越選手が階級アップによりタイトルを返上し、第3代フェザー級王座決定トーナメントが行われることになりました。一回戦ではオーストラリアのブランドン・スペインと対戦します。

「僕もキャリアがあって、色んな選手と戦ってきました。もちろんスペイン選手の研究や対策もしますが、それ以上に自分がどこまで仕上げられるか?が大事だと思っています。相手がどう出てきても、僕の中では全く関係ないですね」


──対戦カード発表会見の言葉で印象的だったのが、ベルトへの挑戦と新しい世代との戦いという部分です。自分よりも若い選手たちと戦うという状況をどう感じていますか?

「自分も本当に歳を取ったな、と(笑)。例えば僕がKRUSHの初代王座決定トーナメントに出た時は僕より10個上の選手もいたりして、僕は若手だったのでイケイケな感じで戦ったんですよね。今はその時の先輩たちの気持ちが分かります」

──結果的に弘嵩選手は上の世代の選手たちを倒してタイトルを獲ったわけですが、上の世代の選手たちからは同世代とは違う強さを感じましたか?

「色んなものを背負って戦っているんだなというのはすごく感じました。でも僕も僕で当時は背負っているものがあったというか。ここで自分が勝って世代交代して新しい時代を創らなきゃいけないという覚悟があったんですよね。だから年齢や世代に関係なく背負っているものがあると思うし、今回のトーナメントに出る他の日本人選手もみんなそうだと思います」

──今、弘嵩選手はその若い選手たちを迎え撃つ立場になりました。そこに自分も挑戦して結果を残す・まだまだ自分の場所を譲る気はないですか?

「はい。僕は彼らに挑むつもりだし、もちろん勝つつもりです。僕が戦ってきた先輩たちも言っていた言葉ですが、僕が若手の教育係になりますよ」

──その一方でK-1チャンピオンに返り咲くということにはどんな想いがありますか?

「今までは『もう一回チャンピオンになりたい』や『王座に返り咲く』という気持ちが強かったんですが、今は違うんですよ。2本目のベルトを獲りに行ってやるという気持ちに変わりました」

――先ほどの若い世代との戦いの話もそうですが、今の弘嵩選手はギラギラしていますね。

「やっぱり格闘家として、そういう“キラー”としての部分は持ってなきゃいけないと思うんですよ。最近の僕はその気持ちが死んでいて、どこかで燃え尽きていた部分がありました。でも30歳になって気持ちが燃えてきて、またベルトに挑戦するというのは、すごく面白いですよね」

──今は卜部功也選手がトレーナーとして弘嵩選手の練習を見ているんですよね?

「はい。功也には『8月のKRUSHでKO負けしてるんだし、しばらく休め。とりあえず俺の試合が終わるまではトレーナーに集中しろ』と言っています(笑)。でもそれも含めて本当にいい練習ができていますよ」

──弘嵩選手らしいですね。でも本当に色んなものを注ぎ込んで、2本目のベルトを獲りに行くという気持ちが伝わってきます。

「まだK-1で階級を下げて2階級制覇した選手はいないと思うので、僕がそれを成し遂げます。2階級制覇しますよ」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント