榊原「シェイドゥラエフはいつでもベルトかけて戦う」(13日の会見後)
──今年のラマダンは、2月17日から3月19日まで。シェイドゥラエフ選手にとっては、それを終えて、通常の食生活に戻った4月12日のマリンメッセ福岡大会から参戦ということでしょうか(※キルギスは人口の約75%がイスラム教徒)。
「そうですね。3月7日はラマダン中でメッカに行く(聖地巡礼)って言ってたんです。そういうこともあって、僕らも当初、3月の開幕戦から出てきてもいいんだよって話をしてたんですけど、今年はラマダンと重なっているので(※24年までは3月10日以降の開始だった)、これは(ヴガール)ケラモフもそうですけどイスラムの人たちは、そのタイミングはちょっとパスをしてってことで、今年の参戦が4月大会ということになりました」
──4月の福岡大会にラジャブアリ・シェイドゥラエフ選手が出場となると、タイトルマッチの可能性も?
「シェイドゥラエフ本人はいつでもベルトかけて戦うっていうような形で、結果タイトルマッチになるっていうことかな、という感じがしてますね」
──『LANDMARK』シリーズですでに「バンタム級タイトルマッチ」のダニー・サバテロvs.後藤丈治が決まっていて、もし、フェザー級のシェイドゥラエフも王座戦となれば、ナンバーシリーズとLANDMARKの棲み分けというのはもうあまり関係なく……。
「ケージとリングという大きな違いはあるんですけど、当然、僕らは世界でリング推奨派なので非難されることも多々あるんです。けど、一つ覚えでみんな世界中ケージになっていますが、僕は本当にリングの方が面白いっていうか、このMMAって競技、特にサッカーボールキックも含めた僕らのスリリングなルールが生きると思っています。とはいえ、世界標準という中で考えれば、ケージも全く無視するわけではないし、その中での戦いで、『LANDMARK』ではタイトルマッチやらない、ということではなく、タイミング次第では、ケージでタイトルマッチがあってもいいんじゃないか、と少し軌道修正している感じですね」
──そもそも無双状態のシェイドゥラエフ選手にふさわしい相手を探すのも難しいとは思いますが……。
「いるんじゃないですか。自分の中でも何人か候補はもちろんいるんだけど……日本人選手にせっかくの機会なんで、ぜひ納得いくように手を挙げてほしいなと」(※榊原CEOは、21日の合同公開練習で「シェイドゥラエフの対戦相手、決めました。来週中に発表します」とコメント)
──3月7日の有明大会の結果も踏まえて、ということは?
「そこを待ってカード編成っていうのも難しいと思う。それはそれでその先で考えればいいかなと。有明の結果を受けて有明で勝って1カ月後にシェイドゥラエフって、ナメてんのかって話だよね。今の時点で名乗りを上げて。その選手の中でマッチアップして決めたいなと」
──一時、「平本蓮選手に名乗りを上げてほしい」という声も結構あったんですけど、そういう可能性もありますか?
「どうなんですかね。本人次第だと思いますけれど。ただ、ファンの希望はもちろんあると思うけれど、言っても(肩の)怪我を負って、2月に手術してから1年経っていて、さすがにシェイドゥラエフに立ち向かうにはそれも本当にナメている。しっかり準備をして、然るべきタイミングでベストコンディションで復帰戦を果たして。その先にシェイドゥラエフっていうところで、そんなに急いでページをめくらなくてもいいのでは。平本がまずはベストコンディションに戻して、そしてもう一回、戦いの修羅の道の中に復帰を果たし、本当に押しも押されぬタイトルコンテンダーとなるようなキャリアを積んでからでいいんじゃないかなという気がします」
日本人同士の試合の方がお客さんも入って話題になるけど、消耗していくだけでは未来が無い

【写真】キルギスのシェイドゥラエフとカザフスタンのダウトベック。階級を下げて福田龍彌と対戦予定だったダウトベックは欠場に。(C)RIZIN FF/KUSHIMAX
──PFLなどの海外勢だったり、これだけ強い外国人選手がたくさん来ると、RIZINの風景もだいぶ変わってくるのかなとは思うのですが、今回は「日本対海外」ですが、「海外vs.海外」も増えてくるでしょうか。
「そうですね、僕ら団体として10年経って、日本の中で──メジャーな舞台として4万人、5万人集められるビッグイベントが打てる団体ってないと思いますね。そこまでの実績を積んできて、世界の中でもそういう意味では、2025年を見た中でも、RIZINの今、ファンのみんなの熱とか求心力って、決してUFCに引けを取らないようなものにはなってきてるんだと思いますが、いかんせんまだまだ本当に日本の中のローカライズされた日本の中での熱なんですよね。日本の熱と世界の熱がだいぶ温度差がある。PRIDEの時代は本当に日本も熱狂してるけど世界中が熱狂してた。やっぱり本当にMMAとか格闘技とかは、世界共通のずっと伝わっていくものだし、いろんな団体の中で“世界に向けて”って言って志を持ってチャレンジした、なかなかそこまでの求心力とか、しっかり根を張って世界を股にかけてやっているプロモーションって、実はそうそうなくて。
だからRIZINとしても、10年経って11年目、 今年から次の10年の中で、もっと世界でのプレゼンスを高める。それにはやっぱり外国人選手も日本のファンにも分かってもらいたいし、日本のファンに分かってもらうのと同時に、日本にもっともっと外国人選手たちをいろんな国から呼ぶことで、世界でのプレゼンスも上がる。それがRIZIN全体の世界での認知度を上げていく。
ただ本当にさっきも少し言いましたけど、強い選手を連れてきても、日本のファンの人たちは“誰だ? これ”って、まだ選手に認知度がない。だからそういう選手たちが日本の中でRIZINの舞台で認知度を高め、キャラクターとして浸透するのには時間がかかる。
そうするには『日本人vs.外国人』という国際戦が、外国人選手にとってもチャンスになるし、その中できちっと勝って名前を覚えてもらう選手が誕生してくれば、外国人選手同士のタイトルマッチっていうことも、近い将来は起きうるし、そういうこともイメージしながらマッチアップをして、27年全体のビジョンを、今までだと7~8割を日本の選手たちを中心とした日本向けのカードというのが、もっと世界にも出て趣味範囲を広げられるようなマッチアップに進めていける。
そんな志を持って、カード編成していけるといいなと。今の瞬間だけを言うと、特に日本人同士でマッチアップした方がお客さんも入ったり、話題にはなるんですけど、それは消耗していくだけでなかなか未来が無いんで。今回のジェームズ・ギャラガー(元Bellator、13勝中10の一本勝ち)にしても“知る人ぞ知る”だと思うけど、そういう選手をどんどん我々がRIZINに招聘することによって、そういう選手がまた新しい世界を作って、世界の格闘技の魅力を日本のファンにも伝えていってもらえるようなことになっていただきたいなと。少し次のチャレンジに向けて進化していくまでには、ファンの人たちにもお付き合いいただけるといいなと思います」



