2019年11月16日(土)大阪・サンエイワーク住吉スポーツセンター(第1体育館)『K-1 KRUSH FIGHT.108』にて、K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級タイトルマッチ3分3R・延長1Rを挑戦者・林勇汰(FLYSKY GYM)と争う王者・玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)が5日(火)都内所属ジムにて公開練習を行った。
玖村はパンチのみの1分間のミット打ちを披露。鋭い左リードジャブからのコンビネーション、強烈な左ボディを何度も叩き込み「試合まで2週間も切りましたけど、良い感じにベストコンディションで臨めそうな感じです」と王者としての大阪凱旋を前に完璧に仕上がっている様子。
今回は初防衛戦であると同時に、K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント決勝で武居由樹に2RKO負けを喫して以来の再起戦にもなる。結果こそKO負けだったものの、玖村は武居とスピード負けせずに渡り合う場面も作り「やってみてそんなに実力差はないと感じた」と語っていた。では勝敗を分けた“足りなかった部分”はどこにあると感じたのか?
「今まで自分の課題としてきたところが試合で出てしまって、そこを突かれて負けちゃいました。今は試合が終わってから、そこをなくす練習を徹底してやってきて、次の試合では前回の反省から取り組んできたところがちゃんと出ると思います。次は穴なく完封出来るかなって感じです。
(課題としてきた部分とは?)倒しきる力というか。あの試合に関しては勝負としてチャンピオンの武居選手が強かった。勝負強さがあったな、と。自分はそこが足りなかったので、そこを徹底的に試合で出せるように、練習から意識してきました。まあ次は大丈夫かなって感じです。(ある意味、武居のような躊躇のなさが自分に足りていなかった?)そうですね。自分はスポーツとしてやっていたところがあったので、これからはもっと倒しにいく勝負をやっていきたいなと思いましたね」
会見では金子晃大がタイトルマッチを辞退し、その金子に敗れた林勇汰が挑戦者に選ばれたことについて「ナメられてるんかな?」と痛烈な言葉を発した玖村。会見場もピリついたその言葉の真意はどこにあったのか?
「あれは今回のマッチメイク自体にそう思いました。やっぱり僕はこれからもっと上に行ってトップで活躍していかないといけないと思ってるので。だから一戦一戦が大事になってくるし、早くもっと上でやって行かないといけないと思っている。そのためにももっと名前のある選手とやって挑戦し続けて行きたいと思いました。
(ベルトと自分を軽く見られていると感じた?)そうですね。僕はKRUSHの王座決定トーナメントでも、強いトップ選手たちが出ている中で一番になりました。そんな簡単にベルトを獲ってないし、苦労して獲ったベルトなので、それに簡単に挑戦出来るっていうのはちょっと納得いかないなと思いました。その分相手には、厳しいところでやってきた王者はそんなに甘くないんやぞってところを試合で見せたいですね」
林については「パンチ力はあると思うのでそこはナメてかからず」と一発は評価しつつも「当たらなかったら強いパンチも意味がない。試合はパンチ力だけじゃないってところも見せたいですね」とパンチは当たらないと一刀両断。「パンチの打ち合っていても打ち合いじゃなくて一方的に殴ってるようなイメージ。そんな展開に持って行きたいですね」と自信は揺ぎない。
大阪時代は兄・修平と共に厳しい練習環境の中で過ごしてきた玖村にとって、今回がチームキングスに移籍して初の大阪での試合となる。「やっぱり東京に出てきたのは自分が世界一になるためなので、大阪時代と同じ試合内容とかやったら出てきた意味もない。東京に行って強くなったというのを大阪の人とか地方の人に見せたら、もっとどんどん出てくる選手も増えると思う。そういう選手が増えるような試合をしたいですね」とその想いを語る。さらに玖村はメインイベンターとしての使命感も口にした。
「大阪KRUSHは初めてなので、大阪のファンの人たちにもKRUSHの倒し合いをする面白さを見せたいですし、それにプラスしてKRUSHのチャンピオンの強さを見せたい。大阪KRUSHも毎年恒例にして、K-1もKRUSHも両方やっていったらもっと盛り上がると思うし、毎年やってたらもっとK-1を知ってくれる人口が増えると思います。(チャンピオンとして大阪KRUSHの“象徴”になりたい?)そうですね。大阪の選手でK-1を代表する選手って誰やってなったら、玖村兄弟ってなるように、これからそうなっていかないといけないと思いますし、そこを目指してやってます」
最後にファンに向けて「11月16日はKRUSH初めての大阪大会です。防衛戦も初ってことで今まで以上にレベルアップして戻ってきたので応援よろしくお願いします」とメッセージを送った。