一階級上げた花岡(右)がRISEバンタム級の象徴ともいえる鈴木を降した 撮影/安村発
RISE 194
2025年12月14日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第10試合)SuperFight! バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R
〇花岡 竜(橋本道場/第3代RISEスーパーフライ級王者)
判定3-0 ※30-28×3
×鈴木真彦(TEAM 寿/バンタム級2位)

花岡は“平成最後の怪物”と称され2022年からRISEに参戦し滉大、政所仁を相手に勝利。2024年3月の『RISE ELDORADO』ではRISE×K-1対抗戦に抜擢され、Krush王者の池田幸司から3Rにダウンを奪い完勝している。12月に「第3代RISEスーパーフライ級王座決定戦」に臨み、政所仁を破って王座に就いた。前戦は2025年8月、オープンフィンガーグローブマッチで塚本望夢にKO勝ち。戦績は26勝(9KO)3敗1分。

鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てた。2024年12月、大﨑孔稀に敗れて王座を失い、その後は勝ち負けを繰り返していたが、6月の戸井田大輝戦、8月の加藤有吾戦と連勝した。戦績は38勝(21KO)10敗。

花岡はしばらく55kgに専念し、バンタム級王者である大﨑孔稀からタイトルを奪取しての同時2階級制覇、そして兄のRISE世界スーパーフライ級王者・大﨑一貴への挑戦を狙うという。

1R、前に出る鈴木が右ロー、左フックから右ストレート、左右ボディと早くから仕掛けていく。サウスポーの花岡は至近距離からの左ミドル、そしてジャブ。飛び込んでの左フックを打つ鈴木に、花岡は回り込んで左ストレート。花岡は左前蹴りからのワンツー、鈴木は右ミドルからの右ストレート。花岡は左ボディからの左フック、構わず前に出てくる鈴木には右ハイ。

鈴木も飛び込んでの左ストレート。左フックで飛び込む鈴木だが、花岡は回り込んでかわしていく。どんどん前に出る鈴木がワンツーからヒザ、鈴木の右ストレートには花岡が左フックを返し、左の前蹴り。鈴木の右ボディストレートに花岡は左右フックを返す。両者とも1Rからかなりの手数を出した。

2R、花岡は右ロー、左ミドル、左右の前蹴り。鈴木のパンチをブロックして蹴りを返す。鈴木の右ローに左ストレートを合わせた花岡は右の足払いで鈴木のバランスを崩す。さらにジャブ、左ボディからの右ストレート。右カーフを蹴る鈴木。花岡は負けじと打ち合い、共に相手のパンチを被弾する。

花岡の左前蹴りに転倒する鈴木。打ち合いに行く鈴木が左ヒザ、花岡もすぐに左ボディ、左フック、左前蹴りを返す。鈴木の左ミドルをキャッチして流し、左ボディを打つ花岡。

3R、鈴木の右カーフに右ストレートからの左フック、前蹴りを返す花岡。ヒザもタイミングよく蹴る。鈴木のパンチをかわして左へ回り込み、左ストレートを打ち込む花岡、鈴木はバランスを崩す。さらに足払いで転倒させる。

鈴木も右ストレートをヒットさせるが、花岡が右フック、左前蹴り、左ストレート、左右ボディと手数多く攻める。右を当て、鈴木のミドルはキャッチして左ボディを返す花岡。鈴木のパンチをかわし、自分のパンチを当てる得意の動きを見せ、試合終了。

打たせずに打つ、自分のスタイルで一階級上の強豪・鈴木を花岡が判定3-0で破った。

花岡はマイクを持つと「どうですか、53の王者強いでしょ。試合面白かったと思うんですけれど、それは全て鈴木真彦選手が漢を出して前に出てきてくれたからだと思っているので、もっと自分個人の強さでお客さんを楽しませる選手になります」と、鈴木を称えた。

続けて「2025年、橋本道場も全勝で終わることが出来たのでベストGYMもあるかなと思っています。RISE年内最後なのでこの言葉で締めようと思います。RISE最高!」と話した。



