2026年2月8日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD GP 2026~ -90kg世界最強決定トーナメント~』で行われる、「-90kg世界最強決定トーナメント」の出場メンバーが12月12日(金)にK-1公式YouTubeチャンネルにて発表された。
「90kgはパワーとスピード、一番面白いんじゃないですかね。90kgはK-1 WORLD MAXと違ってデカいので見応えはありますよね」と須藤元気K-1プロデューサー。出場が発表された8人と須藤Pの紹介は以下の通り。
◆マハムード・サッタリ(イラン/TEAM大和魂/K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント優勝) 24年9月にK-1 WORLD GPクルーザー級タイトル戦で王者リュウ・ツァーに挑むも判定負け。25年10月の『JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE』では巌流島ルールに挑戦してマーカス・レロ・アウレリオからKO勝ち。25年5月にティアン・ターザンと対戦してダウンを奪い、あと一歩も逆転負け。9月は山口翔大をKOして強さを証明した。
「今年5月にはクルーザー王者のターザン選手をKO寸前までに追い詰めました。今年のベストバウトって言ってもいいんじゃないかなという本当に名勝負でした。そんな優勝候補大本命のサッタリ選手がトーナメント参戦です」
◆マルコ・ブラック・ダイヤモンド(ブラジル/LOUTUS MMA/K-1 WORLD GP 2026 -90kg南米予選トーナメント優勝) 25年10月に開催された南米地区予選は、一回戦でヤン・プロブレマを判定で下し勢いに乗ると準決勝はジョアン・ペドロ・シマオを左フック、決勝はモデスティノ・ロドリゲスを右フックでKOして“黒いダイヤモンド”の力を発揮した。ブラジル旋風が吹き荒れるK-1において、90kg級も嵐を呼び込む超新星として注目を集めている。
「10月に開催された南米地区予選トーナメントでは圧倒的な強さで優勝した選手なんですが、最近70kgトーナメントで優勝したサルシチャ選手、ヘビー級のマチャド選手といいブラジル旋風を起こすのか。このまま90kgでもブラジル勢が優勝するのか注目です」
◆マッティア・ファラオーニ(イタリア/RAINI CLAN/ISKA世界スーパーヘビー級王者) イタリアの伊達男、“トルネードマジシャン”が再上陸する。ISKA世界スーパークルーザー級(-95kg)王者で、13年10月にはアレックス・ペレイラとWAKOタイトルマッチを争った過去もある。23年11月に「OKTAGON」ではボクダン・ストイカを飛び後ろ廻し蹴りでTKO勝ち、24年3月はイタリアでK-Jeeを撃破。24年12月はK-1初参戦でフェン・ルイに判定負けも、25年11月にはAKIRA Jrをトルネードキックで倒して再来日をはたす。
「先月イタリアで行われた大会で、AKIRA Jr.をクルーザー級では珍しい豪快なトルネードキックでKOしたり、勢いが止まりません。台風の目として注目です」
◆K-Jee(日本/SHINE SPORTS CLUB) 24年10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選でレジェンドのジェロム・レ・バンナをハイキックでKOして、本戦出場。同年12月のK-1 WORLD GP 2024無差別級トーナメントは準々決勝でエロール・ジマーマンにKO負け。25年7月はロエル・マナートの王座に挑むもKO負けを喫し、26年は巻き返したいところだ。
「説明不要の日本人のエースですね。前回はロエル・マナート選手とのヘビー級タイトルマッチで惜しくも敗れてしまいましたが、今回は-90です。K-Jee選手のベスト体重だと思うので、このトーナメントをかき回す存在になると思いますので、楽しみにしてください」
◆イブラヒム・エル・ボウニ(オランダ/Gym Haarlem) 17年2月にK-1初参戦で上原誠を一撃KO。同年11月に行われたK-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメントでは一回戦でKOICHIをKO、準決勝でロエル・マナートを倒すも決勝でアントニオ・プラチバットに判定負けを喫し準優勝となった。その後はONE、GLORYを主戦場にし、今回は9年ぶりのK-1参戦となる。
「かつてK-1に参戦して初代ヘビー級トーナメントでは前ヘビー級王者のロエル・マナートをKOし、準優勝したこともある強豪。その後はONE、GLORYでも活躍していて久々にK-1にカムバック。世界を知る強豪がトーナメントを制するのか、どんな戦いを見せるのか注目です」
◆ニキータ・コズロフ(ロシア/ARCHANGEL MICHAEL FIGHT CLUB/RCC FAIR FIGHTヘビー級王者)“ロシアの精密機械”が待望のK-1へ参戦をはたす。RCCヘビー級王者で、これまで90kg級の世界トップ戦線でティアン・ターザンやアリエル・マチャドらと戦ってきた強豪中の強豪だ。ターザンはKO量産型ファイターだが、レベルの高い技術戦に持ち込み判定まで苦しめている。22年にはマチャドから判定勝ちを収め、ターザンへのリベンジに燃えている。
「RCCヘビー級王者で、これまで90kgの世界トップ戦でかつてはヘビー級王者のマチャドにも勝利したことがあったり、レベルの高いテクニックでいわばロシアの精密機械。今回の影の優勝候補とも言えるでしょう」
◆ボクダン・ストイカ(ルーマニア/Stoica Brothers Fight Academy/元ENFUSIONライトヘビー級王者) ONEやGLORYで戦ってきた元Enfusionライトヘビー級(-95kg)王者。16年10月には「Glory of Heroes 5」で元UFC世界ミドル級王者のイスラエル・アデサンヤと対戦経験もある。ボクシングの試合経験もあり“雷”と呼ばれる右フックの強打を持ち、59勝のうち41KOと高いKO率を誇っている。35歳のベテランもパワーは侮れない。
「ONEやGLORYで戦ってきた元ENFUSIONライトヘビー級王者。さらにはボクシングの試合経験もあり、稲妻と呼ばれる右フックを持っております。59勝のうち41KOと高いKO率も誇っており、トーナメントでも連続KOして優勝してしまうのか。そんな楽しみの存在です」
◆アスラン・コシエフ(カザフスタン/Fight Club TITAN/2025年IFMAアジア選手権-91kg級優勝) 90kg級の20歳の超新星として期待されている。IFMA(国際アマチュアムエタイ連盟)の大会で結果を残し、国際オリンピック委員会が承認するWAKO(世界キックボクシング団体協会)のカザフスタン選手権での優勝を飾る。粗削りなところはあるものの右フックやハイキックの切れは抜群で、勢いに乗ると手に負えない存在になる可能性が十分にある。
「キルギスやカザフスタンなど中央アジア勢が格闘技界に猛威を奮わませていますが、コシエフ選手は20歳でカザフスタンの超ファイトスタイルは荒削りなところはあるものの右フックやハイキックのキレは抜群です。今回のダークホース的な存在です」
なお、K-1 WORLD GPクルーザー級王者ティアン・ターザン(オランダ)は怪我で欠場、第4代K-1 WORLD GPクルーザー級王者リュウ・ツァー(中国/CFP)も今回は出場見送りとなった。トーナメントの組み合わせは随時発表される。
また、須藤Pは明日13日(土)にも「あのラストマンのカードやジャガイモさんのカードを発表予定ですので、皆さん予想しながら待っていてください」と、カスペル・ムシンスキ(ポーランド)とクラウディオ・イストラテ(ルーマニア)などのカードを発表すると予告した。