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【UFC】平良達郎が2位モレノをパウンドTKO「タイトルショットを!」。ヴァンがパントージャに負傷TKO勝ちで新王者に、ヤンがドバリシビリに組み負けず蹴りを効かせて判定勝ち王座奪還、タルボットが判定勝ちでセフードが引退、トーレスがドーソンをTKO、ATTダンカンが逆転一本勝ち、バーバーが637日ぶり勝ち名乗りで7連勝、ジアムが6連勝

2025/12/07 09:12
 2025年12月6日(日本時間7日)米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナにて『UFC 323: Dvalishvili vs.Yan 2』(UFC Fight Pass/U-NEXT配信)が開催された。  フライ級(5分3R)で元同級王者で現2位のブランドン・モレノ(メキシコ)と対戦した、同級5位の平良達郎(日本/THE BLACKBELT JAPAN)は、モレノを2R パウンドでTKO。続くフライ級王座戦でアレッシャンドレ・パントージャに1R 負傷TKO勝ちしたジョシュア・ヴァンが戴冠した王座挑戦に大きく近づいた。 『UFC 323: Dvalishvili vs.Yan 2』速報 ▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R ※選手名からインタビュー×メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)王者 21勝5敗(UFC14勝3敗)※UFC14連勝でストップ 135lbs/61.24kg[判定0-3] ※46-49×2, 47-48〇ピョートル・ヤン(ロシア)挑戦者 20勝5敗(UFC12勝4敗)※UFC4連勝 135lbs/61.24kg  両者は2023年3月以来、2年9カ月ぶりの再戦。  UFC14連勝中のバンタム級王者ドバリシビリは、24年9月にショーン・オマリーに判定勝ちでバンタム級王座獲得。25年1月にウマル・ヌルマゴメドフの挑戦を判定で退けると、同年6月にオマリーとの再戦に臨み、3R ノースサウスチョークで一本勝ち。10月4日の前戦『UFC 320』で、コーリー・サンドヘイゲンを判定3-0で下し、3度目の王座防衛に成功したばかり。  試合後にケージのなかで、「ピョートル・ヤンは良い感じだ。準備ができている。いつも言っているように忙しくしていたい。もし12月にあるならすぐに戻りたい」と、同級2位のヤンを相手に、2カ月後の連続王座戦をアピールしていた。34歳。  対するヤンは、元同級王者。20年7月『UFC 251』の「UFC世界バンタム級王座決定戦」で元フェザー級王者のジョゼ・アルドを5R TKOに下し、王座獲得。ハビブ・ヌルマゴメドフに次いでロシア人史上2人目のUFC王者となった。  その後、アルジャメイン・スターリングとの王座戦で反則のグラウンドヒザ蹴り失格により王座陥落も、スターリングの首の手術により、21年10月にサンドヘイゲンと「暫定王座決定戦」を争い、5R判定勝ちで王座再獲得に成功した。  しかし、2022年4月『UFC 273』での「UFC世界バンタム級王座統一戦」で正規王者スターリングと再戦し、5R スプリット判定負け。王座統一に失敗し、暫定王座から陥落。その後、オマリーにもスプリット判定負けで接戦を落とすと、2023年3月にはドバリシビリにも判定負けで悪夢の3連敗を喫した。  左膝の半月板断裂と前十字靭帯損傷の怪我のなか、24年3月『UFC 299』でソン・ヤドンに判定勝ちで再起。24年11月にデイブソン・フィゲイレードに判定勝ちすると、25年7月の前戦では、マーカス・マギーに1Rは右を効かされるも、2R以降は地力の差を見せ、判定29-28×3で勝利。3連敗からの3連勝をマークし、再びコンテンダーに名乗りを挙げていた。32歳。  ドバリシビリとの2年9カ月前の初対決では、初回のダブルレッグは切ったヤンだが、シングルレッグでテイクダウンされると、際の打撃を被弾。5Rにわたりスタミナが切れないドバリシビリが実に48度のテイクダウンを仕掛け、50-45×3のフルマークでヤンに判定勝ちしている。  そこから5戦を経たドバリシビリは、前戦サンドヘイゲン戦では組んでもバックコントロールに固執せず。サンドヘイゲンが正対するとシングルからハイクロッチでテイクダウン。相手の立ち際にがぶりから首狙い、バックに回って逃がしてもまた詰めて組む、エンドレスのキャッチ&リリースでサンドヘイゲンを完封。2Rには組みの圧力から右を当ててTKO寸前まで追い込んでいる。  対するヤンは、スイッチスタンスからテイクダウンディフェンスにも長けて、パンチのみならず蹴り、ヒジ、ヒザと多彩な打撃と、自ら仕掛けるテイクダウンも混ぜたMMAで3連勝。初戦で立ち合いでも引かず前に出続けたドバリシビリに対し、いかにオーソではカーフ、サウスポーでは得意の左右ボディを当てて自身のペースにできるか。ヤドン戦の後半でテイクダウンを差し上げ、ヒジ&ヒザで体を入れ変えてテイクダウンからトップを奪う動きがドバリシビリ相手にもできれば、絶対王者を苦しめる時間も増えるか。  メインのバンタム級王座戦の王者・メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)と挑戦者ピョートル・ヤン(ロシア)はともに135ポンド(61.23kg)でクリア。  1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるヤンに、ドバリシビリが右ストレート、右ローで押し戻す。さらに右を当てるドバリシビリ、パンチでガードを上げさせてテイクダウンの布石を作る。  左ジャブダブルのドバリシビリ。ヤンもレベルチェンジのフェイント。左右で詰めるドバリシビリを左回りでさばくヤン。左ジャブを突く。  ワンツーの右をヒットさせたヤン! ドバリシビリはニータップ。そこにアッパーを合わせに行くヤンにドバリシビリはシングルレッグで片足立ちにさせてバッククリンチ。  顔面から出血したドバリシビリ。クラッチにヒジを落とすヤン。右足を入れて正対。詰めるヤンに組むドバリシビリはバッククリンチから細かいパンチ。正対して離れるヤンは追うがホーン。  右を当てたヤン。組みのドバリシビリ。拮抗したラウンドに。  2R、右を振ってシングルレッグのドバリシビリを左小手で差し上げるヤン。ダブルレッグからシングルレッグで引き出そうとするドバリシビリにヤンは足を抜く。  右を突くドバリシビリに右アッパーを当てるヤン。右が交錯! 詰めるヤンに、ドバリシビリの左右の飛び込みはかわし、右ロー。  ドバリシビリは大きなワンツー。前に出たところにヤンはダブルレッグテイクダウン! 互いにスクランブルで先にトップを取りかけたドバリシビリだが、ヤンもレッスルアップで立ち上がり。がぶりのドバリシビリにヤンは頭を上げる。  右の打ち合いからヤンの右をかわしてシングルレッグのドバリシビリ。足を抜くヤンは両脇を差して押し込み。首相撲の体勢になったヤンに先にヒジを突くドバリシビリ。そこに右を当てたヤン! それでもドバリシビリは前に。ホーンに笑顔を浮かべるが、ヤンのラウンドに。  3R、中央を取るヤンは左三日月蹴り。さらに右ハイ。左手を、前に出し続けるヤンはダブルレッグテイクダウン! すぐに立つドバリシビリ。組みにヤンは左! さらに首相撲で対抗。  ダブルレッグのドバリシビリはクラッシチ組み、リフトして中央まで運んでテイクダウウン! すぐに立つヤン。ドバリシビリのバッククリンチのクラッチにヒジを落とす。  離れてもなおも前に出るドバリシビリ。それをさばくヤンも前に。右から左ミドルをヒット! 遠間からのドバリシビリのダブルレッグをついにスプロール!  今度はヤンから組みに。これは切るドバリシビリ。ジャブを打つヤン。ドバリシビリの押し込みに体を入れ替えボディ打ちも。左右連打でケージまで押し込むドバリシビリだが、押し戻すヤンは前手でガードを上げさせて左ミドル! 「ウワーッ」と声を出したドバリシビリ。腹を押さえて後退するが……。ヤンのラウンドに。  4R、ジャブ、ワンツーのドバリシビリはシングルレッグも、スイッチからシングルレッグのヤン。そこにギロチンチョークのドバリシビリだが、首を抜いたヤン。立とうするドバリシビリの手首を掴もうとするが抜けてスタンドに。  左右からヒザ、シングルレッグのドバリシビリに、片足立ちで切るヤン。体を入れ替え右手を前に追う。ケージづたいに回るドバリシビリを追うヤンは右。さらにサウスポー構えから左ストレート、左ミドルで組みに。  剥がしたドバリシビリが押し戻し。ワンツーも、ヤンは左右から左ボディ! 一瞬後退したドバリシビリは前に。しかしオーソのヤンの右ストレートに後退。バックフィストはかわしたドバリシビリだが、組めず。ドバリシビリの左ジャブに構わずヤンは詰める。ヤンのラウンドに。  5R、右目下から出血のドバリシビリ。サウスポー構えから右の関節蹴りのヤン。ドバリシビリはジャブの刺し合い。右カーフのドバリシビリ。ヤンは左の前蹴りで前に。右手を前に置き、左ボディ! 右ヒジを突くドバリシビリ。シングルレッグも切るヤン。  左を上下に突くヤンは左ハイ。ドバリシビリは右で飛び込むが、さばくドバリシビリは組んでバックテイク。しかし向き直ったヤン。ワンツーのドバリシビリ。さらに組みに行くが、手前で止めるヤンは縦ヒジ。  左フックを潜って組んだドバリシビリはギロチンチョークも首をバウンドさせて抜いたヤンはスタンドに。そして左ミドル! 後退したドバリシビリだが再び前に。ヤンも押し戻し。手数はドバリシビリの最終ラウンド、右を振って残り15秒からダブルレッグテイクダウンはヤン! ドバリシビリが立ち上がりホーン。最終ラウンドはドバリシビリか。  ドバリシビリはケージの外に出てダナ・ホワイトに話しかけて握手する。ヤンはケージの上でガッツポーズ。判定はこれから。  判定3-0(49-46×2, 48-47)でヤンが勝利。バンタム級王座に返り咲いた。 [nextpage] ▼UFC世界フライ級選手権試合 5分5R ※選手名からインタビュー×アレシャンドレ・ パントージャ(ブラジル)王者 30勝6敗(UFC14勝4敗)※UFC8連勝でストップ 125lbs/56.70kg[1R 0分26秒 TKO] ※パントージャが左腕負傷〇ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)挑戦者 16勝2敗(UFC9勝1敗)※UFC6連勝 124.5lbs/56.47kg※ヴァンが新王者に。  フライ級で4度王座防衛中の絶対王者が新たな挑戦者を迎える。  ブラジルから渡米しATT入りしたパントージャは35歳。2023年7月にブランドン・モレノにスプリット判定勝ちでフライ級王座を獲得。その後、ブランドン・ロイバル、スティーブ・エルセグに判定勝ちし、24年12月に朝倉海に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。25年6月の前戦では、カイ・カラ=フランスを3R リアネイキドチョークで極めている。  10月に25歳になるミャンマー出身のヴァンは、UFC5連勝中。21年のMMAデビューからわずか1年2カ月の8戦(7勝1敗)でUFCとの契約を決めると、23年6月から3連勝。24年7月にチャールズ・ジョンソンと対戦し、3R 打ち合いのなかで、喧嘩四つから怒涛の前進を見せるジョンソンに左ジャブを突いたところに右フックをかぶせられて下がったところに長い右アッパーを被弾。UFC4戦目で初黒星のTKO負けを喫した。  しかし、その後も連勝街道に。エドガー・チャイレス、コーディ・ダーデン、鶴屋怜に判定勝ちすると、25年6月にブルーノ・シウバと対戦。3R 右フックでTKO勝ち。そのわずか3週間後、マネル・ケイプの負傷欠場による緊急オファーを受けてブランドン・ロイバルと対戦。  長身サウスポーのロイバルの右ジャブ、左ストレート、左の蹴りやヒザに対し、ヴァンは、対サウスポーの定石である外足を取ることをせず、ロイバルの右前足の内側に左前足を置き、初回から得意の右ストレートを当ててロイバルに尻もちを着かせると、ロイバルの左を被弾しながらも、3Rには関節蹴りを効かせて残り10秒で右を当ててダウンを奪いパウンド。判定3-0で勝利し、メイン後の勝者=パントーハとフェイスオフをかわしていた。  強いバックから極めを持つパントージャは、フライ級離れした打撃の破壊力を持つ朝倉やカラフランス相手でも怒涛の前進でバック、ボディトライアングル(4の字ロック)を奪取。前戦では、2Rにペースを落として息を整え、3Rに連打からバックを奪取。粘るカラフランスの防御に、落ち着いてリアネイキドチョークを極める老獪さも見せている。  対するヴァンもパントージャ同様に打たれ強さを持つ。ジャブで圧力をかけて右クロス、近い距離でのボディ打ちも得意とし、テイクダウンディフェンスも強い。組技は試合毎に進化を遂げており、レスラーの鶴屋怜がテイクダウンを奪えたのは、外無双と一本背負いで、シングル・ダブルのテイクダウンではなく、倒されても抑え込まれず背中を譲らずに立ち上がっている。  バックを取ってボディトライアングルを組めば盤石のパントージャだが、ヴァンはいかにその展開にさせずにスタンド勝負できるか。ロイバル戦では、3Rの終盤に関節蹴りを繰り出すなど新たな引き出しも見せている。挑戦者にとって2度目の5R戦となるが、3年前のFury FC王座戦は2Rにリアネイキドチョークで一本勝ちしているため、チャンピオンシップラウンドの4R以降は未知の領域だ。その点、王者は5Rの戦い方を心得ている。35歳の壁を越えたパントージャは、10歳下のプロスペクトに、2倍の試合経験の差を見せつけるか。  コメインのフライ級王者のアレシャンドレ・ パントージャ(ブラジル)は125(56.69kg)の王座戦のジャスト。挑戦者のジョシュア・ヴァン(ミャンマー)は124.5ポンド(56.47kg)の0.5ポンドアンダーで計量をパス。  1R、ともにオーソドックス構え。先にパントージャから右ロー。、左右で距離を詰めて組みに。右ハイを打つが、その蹴り足を肩口に掴んで前に倒したヴァン。  スクランブルのためか受け身を取らず、手のひらを外側にむけてマットに着いたパントージャは左ヒジか左肩を脱臼か。すぐに「続けられない」と手を小さく振り、ヴァンも追打せず。  試合後、ヴァンは「母さん、愛してるよ。ミャンマーのみんなも。(リプレイを見て「何かおかしいって感じで、君はパンチを一切打たなかった。パントージャは君に向かって手を振り、ヒジを指さした。あの場面で彼を殴らなかった君のスポーツマンシップは素晴らしい」)。最初気づかなかったんだ。バウンドするつもりだったけれど、レフェリーレに止められたんだ。このような展開になるとは思っていなかったけれど……UFCが何か解決策を思いつくといいけど。(でも怪我の程度は全くわからない。手術が必要かもしれない。長い間離脱するだろう。つまり君がおそらく平良達郎を相手にタイトル防衛戦をすることになる)。行こうぜ。俺の前に立つ奴なら誰とでも戦う。俺の名前は“The Fearless”だ。恐れを知らぬ男だ。誰を前に出されようと戦う」とコメント。  ケージサイドでコメインを見守った平良もその言葉に両手を上げたが、フェイスオフは無かった。怪我の状況次第でダイレクトリマッチの可能性もあるか、それとも平良の挑戦なるか。  U-NEXT放送席の堀口恭司は「怪我は仕方ない。自分はタイトル獲りに行きたいなっていうのがもう常にあるんで。俺も並びたいなっていう感じですかね」と語っている。  試合後、UFCバックステージリポートのミーガン・アンダーソンは、「主任医師のジェフ・デヴィッドソン医師によれば、パントージャは左肩の脱臼が自然に整復されたとのことです。つまり肩が外れたものの、自力で元に戻ったということです。月曜日にフロリダで診断を受け、損傷の程度やその他のダメージがないか追加の画像検査を行う予定です。その後、整形外科の医師とも面会することになります。みんなにも知っておいてほしいのは、我々はパントージャ本人と話すことができたということです。彼は自分の足で歩いて退場し、腕を固定しながら、妻と子どもたちと一緒に会場を後にしました。当然ながらこの状況にはとても落ち込んでいました。すぐにホテルへ戻り、今は安静にしています。帰宅後に改めて負傷がどれほどのものか確認することになります」と語っている(※追記・その後、ATTは「左ヒジ」を負傷と発表)。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇平良達郎(日本/THE BLACKBELT JAPAN)18勝1敗(UFC8勝1敗)5位 126lbs/57.15kg[2R 2分42秒 TKO] ※パウンド×ブランドン・モレノ(メキシコ)23勝9敗2分(UFC11勝6敗2分)2位 125lbs/56.70kg  平良は修斗世界フライ級王者からUFCに参戦し、オクタゴンで6連勝を記録。24年10月に同級1位のブランドン・ロイバルにスプリット判定で敗れプロ初黒星を喫したが、25年8月の前戦で当時無敗のパク・ヒャンソン(韓国)に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。試合後に王者を含む上位陣との対戦をアピールしていた。MMA17勝(5KO・8一本)1敗。25歳。  対する2位のモレノは、メキシコ人として初めてUFCのベルトを巻いた元王者。21年にデイブソン・フィゲイレードにリアネイキドチョークで一本勝ちし初戴冠。翌年のラバーマッチでフィゲイレードに判定負けで陥落も、22年にカイ・カラ=フランスとの暫定王座戦で、左ミドルでダウンを奪いパウンドで3R TKO勝ちし暫定王者に。23年には正規王者フィゲイレードに3R TKO勝ちで統一王者となっている。  23年7月に現王者のアレッシャンドリ・パントージャとの再戦でスプリット判定で敗れ王座陥落し、続く24年2月にブランドン・ロイバルにもスプリット判定で惜敗したが、その後、アミル・アルバジ、スティーブ・エルセグに判定勝ちで2連勝中。MMA23勝8敗2分(5KO・11一本)、UFC11勝5敗2分、31歳。  ブーイングで迎えられた平良、モレノの入場には大きな歓声が沸く。平良は向かい合うとフレームの大きさを感じさせる。  1R、ともにオーソドックス構え。中央の取り合いはモレノ。左ジャブを低い手の位置の構えから打つ。そこに左からシャープな右を打つ平良。右ローは空振り。  低い構えの平モレノに最初のダブルレッグは切ったモレノに、右ヒザのフェイントの平良は詰めるとモレノは近距離で左フック。それをダックでかわした平良はそのままダブルレッグへ。平良は右腕を深くハイクロッチで股下に差し込むが、右腕は差し上げているモレノは右腕をかちあげてクラッチさせず。そのまままたいでバックに。  仰向けになった平良が上体を起こしてきたところに三角絞めを合わせるモレノ。平良は中腰でケージまで押し込むと、モレノは下から平良の右足をクラッチも足を抜く平良。三角に組まれたまま左の細かいパウンドを打つ。  右ヒザ裏でのロックに小さくスラムした平良だが、左手で右足を引き寄せていたモレノは、左ヒザ裏で足を組み直しての三角に。中腰のまま平良は左で細かいパンチを横腹に。両手で平良の足を草刈りでいったん崩して片ヒザ立ちにさせたモレノだが、すぐに中腰に戻す平良。頭を抜くとパウンド。モレノの立ち上がりにがぶりヒザ左右から突き放してホーン。  ジャッジはモレノが絞めたと取るか。平良のトップ攻めを取るか。三角で使ったモレノの足の回復具合も気になるところだ(※ジャッジペーパーでは2者が10-9で平良のラウンドに。1者はモレノを支持)。  2R、中コーナーの松根良太代表から「冷静に。絶対テイクダウンできる。ポイントのことは気にするな。全部、攻め切ろう。お前の力でのみこむぞ」と声をかけられ中央に出る平良。左インロー。モレノは左ジャブ。互いに左フックを相打ち、平良の左アッパーにモレノは右フック、平良はアゴを引いて受ける。  平良のダブルレッグを右にサークリングでかわしたモレノ。テイクダウンを警戒し低い構えのモレノに、右ヒザのフェイントの平良。モレノの左ジャブを額で受けた平良。左インローのモレノは右オーバーハンド。かわした平良に左フックを当てる。平良のワンツーをかわすモレノ。右ローを当てた平良。ダブルレッグに入るが、両足を後方に飛ばして切るモレノは平良の立ち際に左フックをヒット。  なおも詰める平良は首相撲ヒザを突き、左で差して組んだモレノに四つ組み。四つでクラッチし、右足で小外がけの平良はテイクダウン! そのままマウントから1発左のパウンド。上体を起こしてきたモレノをはがして寝かせると、モレノは平良の左足を両手ですくって後方に送り込む。  シングルレッグでスクランブルで立とうとするモレノのバックに回る平良は、左足をモレノの肩口からかけて右手はバックから脇差し左手とクラッチ。この時点ではシングルバック。ハンドファイトで左手を抜いたモレノに、平良は左足を腹に深く差し込むと、右足と4の字ロック=ボディトライアングルに。  背後から右で脇を差している平良はモレノのアゴを押して、ボディトライアングルのまま腰をずらして左ヒジをマットに着いてマウントに。半身のモレノの右のパウンド連打! うつ伏せで亀になったモレノに4の字を解除し、バックマウントに。両足でモレノの身体を伸ばして、バックマウントから左右のパウンド! いったんヒザを立てて亀に戻したモレノだが、平良が再びモレノの身体を伸ばしてパウンドするとレフェリーが間に入った! ストップにモレノは跪いて少し抗議も2度身体が伸びた時点で効果的なディフェンスが出来ていないと判断された。  進化の打撃と強い組みのプレッシャー・フィジカルで、モレノに構えを変えさせ得意なステップを踏むボクシングを警戒させ、封じ込めた平良。これまでフィニッシュされたことがないモレノを2R TKOに下した。  ケージのなかでジョー・ローガンからパウンドTKOのストップに驚きがあったかと問われた平良は、「ナイストゥ・ミーチュー、エブリバディ。アイム・ハッピー、サンキユー!」と恒例のマイク。「パウンドがすごい入ってて効いてるのが分かっていて、そうですね……初めてのパウンドTKO勝ちで、驚きました(※実際は23年12月のカルロス・ヘルナンデス戦以来2回目)。UFC、プリーズギブミー、タイトルショット!」と、続くコメインの勝者への挑戦をアピールした。  望んでいたインパクトのある勝利。平良は王座挑戦権をその手に掴んだか。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ペイトン・タルボット(米国)11勝1敗(UFC5勝1敗)136lbs/61.69kg[判定3-0] ※30-27×3×ヘンリー・セフード(米国)16勝6敗(UFC10勝6敗)136lbs/61.69kg  北京五輪フリースタイルレスリング55kg級金メダリストで元UFC世界バンタム級&フライ級王者のセフードは、復帰後、強豪相手に3連敗中。18年8月にデメトリアス・ジョンソンにスプリット判定で勝利し、UFC世界フライ級王座を獲得すると、19年6月には、マルロン・モラエスとのバンタム級王座決定戦で3R TKO勝ちで同時二階級制覇。20年5月のバンタム級王座防衛戦でドミニク・クルーズを2R KOに下し、一時は引退も、23年5月に復帰。  バンタム級王者アルジャメイン・スターリングに挑戦し、ブランクを感じさせない動きを見せるもスプリット判定負けで王座奪還ならず。24年2月に後の王者メラブ・ドバリシビリと初回は互角に渡り合うも判定負け。25年2月の前戦では、ソン・ヤドンと対戦。偶発的なサミングを受け、3R終了時点までの負傷判定で0-3で敗れ、3連敗となった。38歳。  対するタルボットは、UFC4勝1敗(2KO・1一本勝ち)で試合時には28歳になる。フットボールとレスリングをベースに、コナー・マクレガーの試合を見たことがきっかけでMMAを開始。21年にプロデビューすると、22年にUrijah Faber's A1 Combat王座獲得。23年8月のDWCSを経て、11月にUFCデビュー。3連続KOで期待されていたが、25年1月のラオーニ・バルセロス戦でテイクダウンに苦しみ判定負け。6月の前戦でフェリペ・リマを相手にテイクダウンディフェンス、下になってもリカバリーの進化を見せて判定勝ちで再起を遂げている。  とはいえ、今回のセフードはオリンピアン。タルボットは弱点だったテイクダウンディフェンスをどこまで磨けたか。セフードとはかつて2024年2月のメラブ・ドバリシビリ戦前に練習をともにし様々なアドバイスを受けたというタルボット。当初は、ランキング上位の対戦相手が候補に挙がっていたが、複数の対戦相手から断られたという。しかし、MMA最後の対戦相手としてセフードが承諾し、タルボットとの試合が決定した。  1R、ともにオーソドックス構え。右ローのセフードに、タルボットはノーモーションのワンツーの右の打ち下しを当てる。右カーフのタルボット。セフードも蹴り返し。互いにローに右を狙う。スイッチするタルボット。  右ローのセフードに右ストレートを突くタルボット。セフードの組みにタルボットは組みヒザで離れる。タルボットのアイポークで中断も再開。  右を振ってシングルレッグのセフードが崩すも、戻すタルボット。左右から右アッパーも、シングルレッグのセフードを差し上げたタルボットが組んで大内刈テイクダウン! フルガードのセフードは下からヒジ。タルボットの肩にフレームでパウンドを打たせず。しかしセフードの立ち際にパウンド。ここは我慢の被弾で立つセフードにヒジも。右のダブルを振って前に出るセフードにタルボットがダブルレッグテイクダウンでホーン。  2R、サウスポー構えから長い左を突くタルボット。さらにヒザを触り、右の打ち下しにセフードが尻餅。レッスルアップから強引な投げもトップを取り切ったセフード。ハーフからタルボットを押さえ込み、アゴに頭を付けて背中を着かせる。  右で差して左の細かいパウンドから腰を切り一瞬サイドに出るセフードだがハーフに戻したタルボットは亀から立ち上がりに。そこにバッククリンチのセフード。胸を合わせて正対したタルボット。突き放したセフード。  ボディフックを突くタルボットは左ハイも。アッパー、右ストレートから腹を効かせたタルボットはヒザ打ち。さらに左右ボディも、セフードも打ち返しに。そこで打ち負けず押し倒したタルボット。なおも立つセフードも打ち合いに。そこで笑顔を見せたタルボット。セフードは右目周辺から出血も右を振って前に。そこにタルボットが二段ヒザを突いてホーン。  3R、気合を入れる両者。左ストレートのタルボットに右インローでバランスを崩すセフード。足を止めてじりじりと詰める。右から左の返しのセフードに、首相撲ヒザ、右カーフのタルボット。  左ボディを突くとセフードは組み。互いに投げも小手で凌ぐセフード。両差しで押し込むタルボット。右小外がけも残したセフード。さらに投げのタルボットに、最後の際でまたいで上になるセフード。  しかしタルボットも立ち上がり。左で差して押し込み。セフードはオーバーフック。離れたタルボットにシングルレッグで崩すが、残すタルボット。ショーツで血をぬぐい、左。打ち返すセフードにヒザを突き、ボディ打ちも頭が下がったセフードはシングルレッグに。肩口に乗せようとするがの下タルボットが組んで前に。  突き放したセフードは殴り合いを望み、そこにタルボットも打ち返して後ろ廻し蹴り。最後は前に出てホーン。  判定前にケージの中で正座したセフードはケージサイドのダナ・ホワイトと会話。ダンは5万ドルのボーナスを伝えると、セフードは「サンキューボス、この機会を与えてくれて」と答えると「自分の時は来た、タルボットをよろしく」と伝えた。  判定は3-0(30-27×3)でタルボットが勝利。「僕はまだ若いし、これからもどんどん良くなるだけだ。ヘンリーを本当に尊敬している。彼は初期の頃から多くを教えてくれた。(最初のテイクダウンは)すごく気持ち良かったよ。最高に興奮した。でも欲張っちゃって、結局相手に上を取られちゃった。でもこれからも、こうした改善を続けていくつもりだ」コメント。  続けてジョー・ローガンから「今夜ここに来た者全員にとって、これは厳しい試練だ。この若者とトレーニングすれば、 彼の全てを理解していた。メインイベントの男に敬意を払う」と紹介されたセフード。  引退試合を終えたセフードは「いつもそうなんだ、選手たちが“おい、こっち来てトレーニング続けようぜ”と言っても。応じたい気持ちはあるが、くそ、これで完璧な終止符を打ったんだ。これで終わりだ。私の名は“トリプルC”。私の経歴に匹敵する者はいない。UFCのダナ、ハンター、ショーン、ミック・メイナード、君たちはUFCを200万42ドルで買収し、何棟ものビルを建設し、150億ドルもの価値を生み出した。だから、君たちは多くの人生を変えたんだ。UFC、ミクストマーシャルアーツが世界最高のスポーツになるってダナに同意するよ」と語った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R△ヤン・ブラホビッチ(ポーランド)29勝11敗2分(12勝8敗2分)206lbs/93.44kg[判定1-0 ドロー] ※29-28, 28-28×2△ボグダン・ グスコフ(ウズベキスタン)18勝3敗1分(UFC4勝1敗1分)206lbs/93.44kg  ライトヘビー級のブラホビッチは、UFC12勝8敗1分。柔道ベースで2007年2月にプロMMAデビュー。KSWで王座獲得後、14年にUFCデビュー。20年、ジョン・ジョーンズが王座を返上すると、ドミニク・レイエスとの王座決定戦で2R、左フックでKO勝ちして戴冠。イスラエル・アデサニヤに判定勝ちで初防衛にも成功。  しかし、21年グローバー・テイシェイラに2R リアネイキドチョークで一本負けで王座陥落。22年12月には、今度はテイシェイラから王座を奪ったプロハースカの王座返上に伴い、マゴメド・アンカラエフと王座決定戦で対戦。序盤はカーフキックを効かせて優勢も、後半にテイクダウンされて判定1-1ドローで戴冠ならず。  23年7月、元ミドル級王者でライトヘビー級に上げてきた前王者アレックス・ペレイラと対戦し、スプリット判定負け。24年は肩の負傷を治療。25年3月に1年8カ月ぶりに復帰し、7連勝中のカーロス・アルバーグと対戦も判定負け。42歳。  対するウズベキスタンのボグダン・グスコフはUFC4連勝中。ボクシングとキックボクシングをベースに、2016年にプロMMAデビュー。23年のUFCデビュー戦でいきなりランカーのヴォルカン・オーズデミアと対戦も、1Rチョークで一本負け。しかしそこから4連勝。25年7月の前戦はニキータ・クリーロフに1R 右ストレートでTKO勝ち。18勝中15のKO・TKO勝ち。3つの一本勝ちを記録する。  1R、ともにオーソドックス構え。グスコフは左ジャブ&ローで左回り。右カーフのブラホビッチは左ジャブで圧力をかける。互いに中央の取り合い。右カーフはブラホビッチ。返しのカーフのグスコフは左右蹴り。左インローも。  左ジャブを伸ばしたグスコフ。スウェイも被弾したブラホビッチは押し戻して左ジャブの刺し合いで勝り前に。右ローのグスコフには左右連打を見せるが、ここはさばくブラホビッチ。右ハイ、左ミドルと蹴り分けホーン。  2R、右ローのブラホビッチの足が揃ったところに、グスコフは右ストレートでダウンを奪う。ニーシールドのブラホビッチは下から外がけ外ヒールを狙うも、サドルロックは組めず。外したグスコフが、インサイドガードからパウンド。手首を掴み腕十字を狙うブラホビッチだが、ヒジを入れて作らせないグスコフ。ハーフからパウンド、ヒジ。ブラホビッチは左目周辺から出血。  3R、左ジャブで前に出るブラホビッチは右カーフも。右を突くグスコフはスイッチで前足を変える。右から左フックをのどもとに当てるブラホビッチ。グスコフは速い右から左。ブラホビッチは右カーフを当てるが、グスコフは遠間からいきなりの右ストレート。  ワンツーで詰めるブラホビッチに目を押さえたグスコフ。レフェリーの確認はないなかそのまま詰めるブラホビッチ。左右に回るグスコフに左ミドルを当て、左右を突く。  左にサークリングのグスコフを追うブラホビッチは右カーフをヒットさせると、左ボディから右フックでグスコフを押し倒すようにダウンさせるとパウンド。グスコフが立ち上がりホーン。  判定は1-0のマジョリティードローに。ブラホビッチは最終ラウンドに取り返して引き分けに持ち込み、グスコフは逃げ切りできず。 [nextpage] 【プレリム】 ▼ライト級 5分3R〇マヌエル・トーレス(メキシコ)17勝3敗(UFC5勝1敗)156lbs/70.76kg[1R 2分25秒 TKO] ※左アッパー→パウンド×グラント・ドーソン(米国)23勝3敗1分(11勝2敗1分)156lbs/70.76kg  1R、ともにオーソドックス構えから。サウスポー構えになるトーレスにドーソンは左前手フックを見せて右ハイ、右オーバーハンドをガード上に突く。さらに右ミドル。  ドーソンのシングルレッグは切るトーレスは左ミドルで前に。さらに左ストレートにはバックステップのドーソン。右の蹴りで押し戻す。  遠間のワンツーから左ミドルは届かせるトーレス。ドーソンは右インローからニータップ。ここも切るトーレスは、ドーソンの右フックをかわすと右の打ち下しから左アッパー!  下がりながら被弾してダウンしたドーソンに鉄槌連打、試合を決めた。  パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト常連のトーレスは、ライト級13位のドーソンをTKOに下し「本当に嬉しい。この機会をもらって幸せだ。私の周りにいてくれたみんな、チーム、支えてくれた社長、そしてここにいるみんな、メキシコから来てくれたみんな、本当にありがとう。皆さんは本当にずっと私を支えてくれました。マヌエルを支えてくれて本当に感謝しています。(フィニッシュを振りかえり)いつもそうなんだ。“ドアが開く”のを見た瞬間、ここを捉えた」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇クリス・ダンカン(スコットランド)15勝2敗(UFC6勝1敗)※UFC4連勝 156lbs/70.76kg[1R 2分30秒 アナコンダチョーク]×テランス・マッキニー(米国)17勝8敗(UFC7勝5敗)156lbs/70.76kg  1R、サウスポー構えから左ヒザをガード上に当てるマッキニー。さらに左ハイ。一気に回転速く左右連打のマッキニー。打ち合いで被弾しながらもテイクダウンのダンカン。立ち上がるマッキニーに右ストレートを当てるダンカンだが、マッキニーも打ち返し。  しかし近距離の首相撲で左ヒジを当てたダンカン! 崩れたマッキニーに右で腰を抱えて左パウンド連打! レフェリーはまだ見ている。2度立ち上がったマッキニーを崩したダンカンは3度目の立ち際にアナコンダチョーク! タップを奪った。  ATTのダンカンは試合後、「(嵐のような打ち合いだったが?)それが俺の生き甲斐さ。名前通りさ。生まれつきのトラブルメーカーだぜ。(被弾しても)意識ははっきりしてた。ただ準備はできてたんだ。俺は生まれつきの闘士だからな。分かっていたんだ。彼が最初から激しく攻めてくるって。俺は(レフェリーに)『放っておいてくれ、放っておいてくれ』って思ってた。でも奴は攻め続けた。本当に攻め続けた。でも彼はまさに野獣のような男だ。だからみんな、テレンス・マッキニーに敬意を表そう。なぜ俺を奴らを仕留めきれないのか、誰も知らない。でも俺は全員、アメリカン・トップチームのチアゴ、マイク、ロバート・ホワイトフォード──奴らは俺の能力を知っている。次のビッグマッチに備えている。ジョー、俺には素晴らしい話があるんだ。いつか君のポッドキャストで共有したい。初めてMMAの試合に臨んだその日、母を亡くしたんだ。それでも俺は戦い続けた。これは辛かった。心は教えられないから。ありがとう」と語った。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇メイシー・バーバー(米国)15勝2敗(UFC10勝2敗)※UFC7連勝 125.5lbs/56.93kg[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×カリーニ・シウヴァ(ブラジル)19勝6敗(UFC5勝2敗)125.5lbs/56.93kg  1R、サウスポー構えのバーバー、右インローのシウバに左ストレートを突く。右を右インローを当てるシウバ。バーバーがオーソにスイッチすると左インローも。  サウスポー構えに戻したバーバーは左ハイも、その打ち終わりに組んでスタンドで横につきヘンゾロックから引き込んだシウバ。足を4の字に組んで徐々に真後ろに、ケージ背に互いに座り、シウバはパームトゥパームでリアネイキドチョーク狙い。胸を合わせたバーバーに下になりながら肩固めへ。それを抜いたバーバーがトップになりパウンド連打。ジャッジを自身に戻した。  2R、先にバーバーから組んで押し込むと、シウバはケージ背にギロチンチョーク狙い。入りが浅く、着地して外すが、バーバーはボディロックテイクダウン! シウバはグランビーロールから蹴り上げも顔面に当たり中断。  再開。すぐに詰めてボディロックテイクダウンのバーバー! サイドバックからパウンド。シングルバックから引き込み。横に落とそうとするシウバだが、バーバーは左手首をコントロールして落ちず。背後から右のパウンド! シウバの正対際にトップに。シウバは下から三角絞めスイープでマウントに。バーバーがシザースを狙いホーン。   3R、右ローのシウバ。サウスポー構えのバーバーは左ハイ、右前蹴り。詰めるシウバにサークリングにバーバーは右ストレート、右二段蹴り。ワンツーのシウバはダブルレッグからクラッチしてテイクダウン! 蹴り上げのバーバーに外ヒール狙いから50/50に。  先に外してトップはバーバー。下のシウバは両腕を入れて三角絞め。抜いて立つバーバーは上から踏みつけ、蹴り。後転して立ち上がるシウバにシングルレッグテイクダウンを奪い、ホーン。  判定3-0(30-27, 29-28×2)でバーバーが勝利。637日ぶりの勝ち名乗りでUFC7連勝をマークした。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ファレス・ジアム(フランス)18勝4敗(UFC8勝2敗)※UFC6連勝 156lbs/70.76kg[2R 4分59秒 TKO] ※右ヒジ→パウンド×ナジム・サディコフ(アゼルバイジャン)11勝2敗1分(UFC4勝1敗1分)※UFC初黒星 155.5lbs/70.53kg  1R、UFC5連勝中のフランスのジアムに対し。アゼルバイジャンのサディコフはUFC4勝0敗1分の負け無し。  左差しで先に組むサディコフ。四つで体を入れ替えるジアムはヒザを突き、ハイクロッチから崩し。体を戻すサディコフにジアムは左差しの長い腕でクラッチ。  再びハイクロッチで持ち上げ中央にテイクダウン。サイドから肩固め狙いも、サディコフはヒザを立ててケージまで這う。その背中につくサディコフはバックからボディトライアングル。同側のおたつロックでリアネイキドチョーク狙い。ヒジを突く。  2R、サウスポー構えのサディコフに、オーソのジアムが長い右の蹴り。サディコフがスイッチするとジアムも足を入れ替えて喧嘩四つに。オーソから右アッパー、前蹴り、左ローで圧力をかける。  サディコフは左後ろ廻し蹴りも空振り。組んだサディコフはボディロックしかけるがジアムは小手で切って突き放し。右ストレートを当ててシングルレッグ。さらにハイクロッチで片足を引き出す。崩れるも戻すサディコフに、ボディロックから腰投げ!  スクランブルから片ヒザ立ちまで戻すサディコフに、ジアムは右ヒジ2発! 効かされたサディコフが崩れたところに左右パウンドからサイドバックに抱えて左のパウンド連打! ホーンと同時にレフェリーが間に入った。  試合後、ジアムは「正直に言うと今週はずっと少しストレスを感じていました。だって今や僕にとって大きな試合でずっと戦い続けるんですから。だから本当に嬉しいです。相手が立ち上がろうとした時、深刻な状態にあるのが見て取れました。今日の試合では、相手のあらゆる動きに完璧に対応していました。私はストライカーですが、柔術やレスリングもたくさんやっています。感謝しています。今夜、私のチームとコーチが笑顔でいてくれて嬉しいです。逆転勝利は妻と息子への贈り物。二人は水曜日に飛行機で応援に来てくれて、本当に嬉しい」と語り、「50Gー!」とボーナスをアピールした。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ブルンノ・フェヘイラ(ブラジル)15勝2敗(UFC6勝2敗)189lbs/85.73kg→ ※体重超過[判定3-0] ※29-28×3×マルヴィン・ヴェットーリ(イタリア)19勝9敗1分(UFC9勝8敗)186lbs/84.37kg※フェヘイラは規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のヴェットーリに報奨金の20%を支払う  1R、ともにサウスポー構えもフェヘイラはスイッチ。シングルレッグを狙うヴェットーリに切るフェヘイラはワンツー。ヴェットーリの打ち返しに右を返す。ヴェットーリは左カーフ。スイッチし、インローを返すフェヘイラ。詰めるヴェットーリのダブルレッグを切ってヒザ蹴り、ワンツーも。打ち終わりを被弾するヴェットーリ。フェヘイラはダブルレッグも深追いせずスタンド勝負。  2R、ワンツーの左で前に出るヴェットーリ。左カーフも。スタンド徹底のフェヘイラは、オーソにスイッチ。ワンツーの右オーバーハンド、さらに遠間から右前手で飛び込み。インローで崩して右を突き、シングルレッグも織り交ぜる。深追いせず、右を突いてニータップも見せるフェヘイラ。  3R、フェヘイラは左からダブルレッグ。切ったヴェットーリの詰めにギロチンチョーク狙いも首を抜くヴェットーリ。しかしフェヘイラも立ち上がり。なおも詰めるヴェットーリはダブルレッグテイクダウン。ギロチン狙いも不完全のフェヘイラは立ち上がり。  圧力をかけるヴェットーリ。フェヘイラの右をスウェイでかわして打ち返しに。ジャブを当てるヴェットーリにシングルレッグのフェヘイラ。切るヴェットーリにフェヘイラは左ストレート! 右ハイから左ストレートも。さらに右バックヒジもかすめる。圧力をかけて右を当てたヴェットーリ! 下がるフェヘイラは左フック。押し戻すと左アッパーも。  判定は体重超過のフェヘイラが3-0(29-28×3)で勝利。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ジェイリン・ターナー(米国)15勝9敗(UFC8勝6敗)155lbs/70.31kg[1R 2分24秒 TKO] ※右フック→左フック×エジソン・バハボーザ(ブラジル)24勝14敗(UFC18勝14敗)155.5lbs/70.53kg  1R、サウスポー構えのターナーは左三日月。オーソのバハボーザは左右で先に詰めるが、ターナーは右ヒジを当てて左目尻から出血させて右フックでダウンを奪うと、バハボーザはデイープハーフからスイープ狙いから立ち上がり。  ターナーな三日月蹴り。そこに得意の左ミドルを蹴り返すバハボーザだが、蹴りの間合いからパンチの間合いに詰めるターナーは、右前手、左右連打でバハボーザを金網にくぎ付けにすると左右フック連打から左でダウン奪い、レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R〇イヴォ・バラニェフスキ(ポーランド)7勝0敗(UFC1勝0敗)206lbs/93.44kg[1R 1分29秒 TKO]×イボ・アスラン(トルコ)14勝4敗(UFC2勝3敗)205.5lbs/93.21kg [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇マンスール・アブドゥル・マリク(米国)9勝0敗1分(UFC3勝0敗1分)185.5lbs/84.14kg[1R 1分09秒 スタンディングギロチンチョーク]×アントニオ・トロコリ(ブラジル)12勝6敗0分(UFC0勝3敗)186lbs/84.37kg [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇マイロン・サントス(ブラジル)17勝1敗(UFC4勝0敗)※UFC4連勝 147.5lbs/66.90kg→※体重超過[3R 0分21秒 TKO]×ムハンマド・ナイモフ(タジキスタン)13勝4敗(UFC5勝2敗)146lbs/66.22kg
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