MMAファイター松嶋(左)とキックボクサー漁鬼の異種格闘技戦
2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)の対戦カード発表記者会見が、3日(水)都内にて行われた。
11月27日に発表された、KNOCK OUT-UNLIMITED-68.0kg契約3分3Rで対戦する、松嶋こよみ(IDEA ASAKUSA)と漁鬼(SHINE沖縄/KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級暫定王者)が会見に出席。改めて試合について話した。

山口元気KNOCK OUT代表は「松嶋選手は30日の出場は無いものだと、31日のRIZINに出ると思って考えていなかったんですが、松嶋選手のトレーナーから31日はなさそうだということで試合を組めないかと。想定外だったので、相手にぱっと思い浮かんだのが漁鬼選手でした。漁鬼選手はBLACKルールしかやったことがないんですが倒すものを持っている、危険な武器を持っているので非常にスリリングになるんじゃないかと。松嶋選手のテクニックが上回っているが、漁鬼選手がステップアップするきっかけになるんじゃないかと思ってオファーしました。1回は断られたんですが、考え直してやりたいですと希望をもらって実現しました」と、このカードが実現に至った経緯を説明。

松嶋は「試合の機会をいただけてありがたく思っています。前回は仕留めきれなかったので、その経験を活かしてしっかり年末にいい仕事をしたいと思います」、漁鬼は「今回の試合はキックボクサーvs.MMAファイターの異種格闘技戦だと思っているので、キックボクサーとしてスカッと勝ちたいと思います」とそれぞれの意気込み。
相手の印象を聞かれると、松嶋は「漁鬼選手はハードパンチャーだと思うし、根性がある。試合を映像で見させてもらったので、そこに負けないようにしっかり喧嘩できるように頑張りたいと思う」とし、漁鬼は「試合が決まった時に松嶋こよみはヤバいとか強いとかたくさんコメントをいただいたので、MMAで名前があって強いファイターだと思いますが、自分はMMAを見ないので松嶋選手が分からない。当日は寝技だとかテイクダウンとかパウンドとか分からないので教えてもらいたいと思います」と、予備知識はほぼないという。

そんな漁鬼は「今さらMMAを練習しても出来ないので、何も考えず思い切りパンチを振り回すだけです。今回は怖がらずに行けば行くほど勝率が上がると思うので思い切りやりたい」と、自分のパンチ力を信じて思い切り打ちに行くだけと宣言した。
組技の経験は「ないです」と言うが「恐怖心もないし、オープンフィンガーグローブでやるけれどOFGに対しての恐怖心もなくて、ここまで来たら素手でやりたいくらい」と、強気な漁鬼。「さすがにディフェンスの練習は少しするけれど、MMAの練習をしてもそれで勝てるとは思わないので最低限やるだけです」と、組技に関しては最低限の練習をするが、あくまでもキックボクシングで挑むとする。

その感想を求められた松嶋は「それは関係なく、自分のやりたいことをやりたいと思います」と、漁鬼がどう来ようと関係ないとし、「1R5分ではなく3分というので出しきれてない部分もあったので、今回は最初からギアを上げてもっとスリリングな試合をしたい」と、今回は早い仕掛けで行きたいという。
ハードパンチャー対策は、と問われると「別に対戦相手が決まったからと言って、そこまで変わった練習はしてないけれど、普段通り練習をして打撃を少し多めに取り組みたい」とした。
前回8月のUNLIMITEDルール初挑戦では、試合から1年以上離れていて実戦感がつかめなかったというが、前回とは違う部分はとの質問には「距離の部分とかは今までと違って、詰まってしまったと感じたので左右の動きを入れて、八角形リングを縦横無尽に使えるようにやっていきたい」と話す。

さらに「ブレイクの部分も考えてMMAの練習になると思うので、しっかりポジションをとって殴ることが前回は出来なかったのでそういう部分をやっていきたい」と、テイクダウンしてからの打撃も間髪入れずやりたいとする。
漁鬼は、UNLIMITEDルールでの戦い方をイメージしているかと聞かれると「多分、いま前回は倒せなかったと言っていたので来ると思うけれど、来てくれた方がカウンターとか当たる可能性があるので、慎重に戦ってくれるよりかは思い切って来て欲しい」と、松嶋にガンガン来て欲しいと望んだ。

また、松嶋は2024年9月にLFAとの契約が発表されるも、その後MMAで試合の機会に恵まれず。2025年11月のRIZINではヴガール・ケラモフとの対戦が決まったがケラモフの欠場で試合が中止となるなど、波に乗れない状態となっていることについて聞かれると「そういうタイミングなのかな、と思います。今年の厄は今年中に落としたいと思っているので、いい試合をして気持ちよく来年を迎えたい」と、この試合で“厄落とし”したいとする。
その鬱憤を試合にぶつけるつもりは、との問いには「自分のプライベートな部分に出そうと思うといい結果を生まないのを今まで何度も経験しているので、そこは試合は試合と割り切ってしっかりと戦いたいと思います」と答えた。
中止になったケラモフ戦を来年やりたいか、との質問には「試合が向こうの影響で流れて、僕も大晦日にスライドかなと思ったんですけれど、違う相手を選ばれて。自分の知名度の無さだったりが影響しているんだろうというので、別に何も思ってないですけれど、来年そういう時が来ればまたケラモフであったり、他の誰かであったりと、準備が出来て試合に挑めたらまたやれる機会があると思っています」とした。



