2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)の対戦カード発表記者会見が、11月11日(火)都内にて行われた。
KNOCK OUT-BLACK女子アトム級タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する、王者Kiho(KNOCK OUT GYM 調布)と挑戦者・山田真子(GROOVY)が改めて会見に出席。
山田はキックボクシングでJ-GIRLSアトム級王座、プロボクシングでWBO女子世界ミニフライ級王座に就き、キックボクシング6勝無敗2分、ボクシング7勝(2KO)無敗とパーフェクトレコードを残して引退。2019年11月に復帰して無敗記録を更新していたが、2021年3月のK-1でMIOにダウンを奪われプロ格闘家人生初の黒星を喫した。その後は外国人選手も含めて4連勝。2025年2月、KNOCK OUT初参戦でぱんちゃん璃奈と対戦もドロー。7月には菊地美乃里に判定勝ち。戦績は14勝2敗3分。
Kihoはアマチュアで20戦以上を経験。2021年2月からKrushに参戦したが5敗4分で白星をあげることが出来なかった。ジムを移籍して心機一転、2024年4月KNOCK OUTのリングで再出発するとKAIに判定勝ちで連敗脱出。左膝前十字靭帯断裂からの再建手術を経て12月に復帰すると2連勝。5月にミネルヴァ認定アトム級王者のNaoに劣勢からハイキック一発で逆転KO勝ちの番狂わせを起こし、7月に森川侑凜からダウンを奪って判定勝ちで5連勝を飾った。戦績は9勝(2KO)6敗4分。
両者は2025年9月に「KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王座決定戦」で対戦し、延長戦の判定2-1でKihoが勝利したが採点で物議を醸し、即座に再戦が決定した。
Kihoは「胸を張って王者と言えるようにしっかり勝って年を越したい」、山田は「挑戦者になるので、挑戦者らしく1Rからガンガン行こうと思います。今回はベルトが欲しいってよりは絶対に勝つって気持ちの方が強いので、皆さんに楽しんでもらえる試合をします」と、それぞれ完全決着を誓う。
前回の試合を踏まえてどんな勝ち方をしたいか、との質問にKihoは「これは前回の試合前から言っていたんですが、圧倒的に勝つこと。判定まで行くと自分もモヤモヤが晴れないと思うので倒して勝ちたい」、山田も「倒して勝ちます」と、文句が出ない勝ち方をしたいと答える。
前回とは違う練習をしているかと聞かれると、Kihoは「特に変わらず、前から続けてきたことをさらに磨くって感じです」としたが、山田は「プラスアルファでやっていることはありますが、それは内緒で」と対照的だった。
では、どこで差をつけるつもりか、との問いにKihoは「気持ちはもちろん、技術面で差を見せられればと思います」とし、山田は「全体的にですかね。オールで考えて、全体的に差を見せられれば」とそれぞれ話す。
前回の対戦前はベルトを獲りたいとの気持ちが強かったが、今回は勝ちたい方が強いのはなぜかと聞かれた山田は「前回の結果ですよね。結果を見つめ、自分と向き合う時間もあって。ベルトが欲しいって気持ちはもちろんあるけれど、勝ったら自ずと付いてくるので。しっかりここは倒して勝とうと思っているので」とする。
Kihoはベルトへの想いを聞かれると「今回に関してはベルト云々じゃないかなと思っていますね、自分も同じ気持ちで。とりあえず勝つことが一番だなと思います」と、やはり決着を付けたいとの気持ちを言葉にした。
KNOCK OUT-BLACKウェルター級タイトルマッチ3分3R延長1Rとして、王者・中島玲(KNOCK OUT クロスポイント渋谷/ハイブリッドアカデミー/王者)vs.挑戦者ユリアン・ポズドニアコフ(ウクライナ)の再戦も決定。
中島は2019年にボクシングでプロデビュー。2023年4月に日本スーパーウェルター級暫定王者決定戦でTKO勝ち。2024年1月9日にボクシングで最後の試合を行い、6勝(1KO)2敗の戦績を残してキックボクシングに転向した。一戦目はK-1(-70kg)でKO負けも、6月のKNOCK OUT初参戦でバズーカ巧樹にTKO勝ち。10月に漁鬼、12月に渡部太基を破り第2代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座に就いた。しかし、2025年4月にポズドニアコフに判定負け。10月の小川悠太戦で勝利して再起を果たした。戦績は4勝(2KO)2敗。
ポズドニアコフは身長176cm(中島は167cm)、戦績16勝(6KO)4敗の23歳。ウクライナIFMA王座、Europe WKU K1 -70kg王座、ウクライナK1 WAKO王座を獲得。シッソンピーノンジムに寝泊まりしシッティチャイと一緒に練習してムエタイの腕を磨き、タイで行われたKARATE COMBAT、カンボジアのクンクメール大会でも勝利している。2025年4月の初来日で中島からダウンを奪って勝利すると、6月には漁鬼に判定勝ち。
中島は会見に出席予定だったが、体調不良のため欠席。改めて両者のコメントが発表される予定だ。