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インタビュー

【UFC】ドバリシビリ「王者になっていちばん楽しんでいるのは練習だ」「打撃の応酬が多くなる」×サンドヘイゲン「ウマルと戦ったから今回は自分のレスリングが通用するのか疑問を持たずに臨める」=10.5『UFC 320』

2025/10/04 21:10
 2025年10月4日(日本時間5日朝7時~)、米国ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナにて、『UFC 320: Ankalaev vs. Pereira 2』(U-NEXT配信)が開催される。  メインは、25年3月に対戦したライトヘビー級タイトルマッチのダイレクトリマッチとして、新王者マゴメド・アンカラエフ(ロシア)に、前王者アレックス・ペレイラ(ブラジル)が挑戦。  コメインでは、バンタム級絶対王者メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)に、同級4位のコーリー・ サンドヘイゲン(米国)が挑む5分5R戦が組まれた。 ▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5Rメラブ・ドバリシビリ(ジョージア)20勝4敗(UFC13勝2敗)※UFC13連勝中 135lbs/61.24kgコーリー・サンドヘイゲン(米国)18勝5敗(UFC11勝4敗)134.5lbs/61.01kg  ドバリシビリは、UFCデビューから2戦で敗れてからは13連勝中。UFC史上最多のテイクダウン数を誇る無限TDマシーンだ。24年9月にショーン・オマリーから王座を奪うと、25年1月には無敗のウマル・ヌルマゴメドフも中盤からドミネートして判定勝ち。ウマルに初黒星をつけると、25年6月にオマリーと再戦。スタンドでも自ら圧力をかけて右を当てて、最後はがぶりから“マシンチョーク”を極めてタップを奪い、2度目の防衛に成功している。  対するサンドハーゲンは、キックボクシングベースに極めの強さも持つ180cmの長身ウェルラウンダー。21年にピョートル・ヤンとの暫定王座決定戦で判定負けで戴冠ならずも、ソン・ヤドン、マルロン・ヴェラ、ロブ・フォントに組みの進化も見せて3連勝。2024年8月のウマル・ヌルマゴメドフ戦では5Rの後半でコントロールされて判定負けも、25年5月の前戦デイブソン・フィゲイレード戦では、フィゲイレードの足関節に下から50/50で足を絡めて内回りで股を潜っての立ち上がりでフィゲイレードが負傷。全局面で戦えることを示している。  テイクダウンされてもスクランブルしてスタンドに戻すサンドヘイゲンに、何度でもテイクダウンを続けて削るドバリシビリ。しかし、今回、王者は「打撃の割合が多くなる」と言い、挑戦者は「テイクダウンに行くこともある」と語っている。バンタム級王座戦の5Rで、両者の新たな局面が観られるか。  U-NEXT配信の同大会の試合前の両者とメディアの一問一答は以下の通り。 メラブ・ ドバリシビリ(バンタム級王者)「試合はスタンドで始まる、多くは打撃の応酬になると思う」 ──UFCのアンチ・ドーピングプログラムで50回のドーピング検査をクリアし、記念ジャケットを贈られましたね。おめでとうございます。ベルトの話に入る前に、改めてこのジャケット獲得の意味を教えてください。 「さっきも言ったけど、本当に誇らしいよ。ずっと欲しかったものだし、ようやく手に入った。夢の一つが叶ったって感覚だ。今それが手元にある、すごくうれしい」 ──ドーピングの抜き打ち検査で、いちばん驚いた経験を教えて下さい。 「最初に驚いたのは2019年、ジョージアにいたとき。レストランにいるところに来られて、トイレに行って採尿したんだ。他にもカリフォルニアとかいろんな州でやられてる。直近で覚えてるのは、UFCのアンチ・ドーピング担当の新人が練習後にジムに来たとき。汗だくで、水を大量に飲まないと出ない状態でさ。“相当に時間かかるぞ、どこに行くにも一緒に来ないといけないぞ”って言ったんだ。そしたら次は早朝に来やがって、寝てるところを起こされた。だから怒り狂って“次からは練習に来い、俺はこんなに朝早く起きないんだ!”って言ったよ。俺は10時くらいに起きて、そのままジムに向かうんだ、ってってね。面白いっちゃ面白いけど、毎回けっこう手間なんだ。サプリや薬を飲んだか全部申告して、風邪薬でも何でも書く。尿が出なければ水をがぶ飲みして、その間は係員がずっと張り付く。それでも、来てくれるのは嬉しい。俺がクリーンにやってる証が見せられるからな」 ──今回の相手、コーリー・ サンドヘイゲン(バンタム級4位)への準備はいかがでしたか? 「いい感じだ。強い相手だってリスペクトしてるから、いつも以上にハードにやった。今回は相手のことより、自分にフォーカスしてきた。やるべきことを積み重ねて、どんどん自信がついたね。すごく良いキャンプだった」 ──多くのファンやメディアは「コーリーが過去最難関かもしれない」と言います。ディフェンスのグラップリングが優れていて、打撃も強く、スタミナも落ちないと。UFCでのあなたのベスト相手だと感じますか? 「間違いなく危険な相手だ。フライングニーやスピニングキック、サブミッションの脅威、心肺も強い。テイクダウンを切って、切られてもすぐ立つ。経験も豊富だ。ただし、コーリーが相手でも、今回は過去最強の俺と戦うことになる。ただそれと同時に、一発のパンチや一つの関節技で全てが変わるのがMMAだってことも分かってる。コーリーの危険は全部認識した上で、俺はキャンプでやってきたことをやるだけ。俺にとって良い日になると信じてるよ」 ──トレーニング以外のことについて伺います。ここ数回の防衛のあと、デメトリアス・ジョンソン(元UFCフライ級王者)と過ごしたり、母国ジョージアに戻ったり――あちこち飛び回りながら“最もアクティブな王者”でもあります。最近の生活はいかがですか? 「生活は最高だよ。王者になってからは、良さが10倍になった感覚がある。リスペクトもケアも受けられる。でも浮かれすぎないようにしてる。常にジムにいて、もっと強くなることを楽しむようにね。色んな誘いはあるし、行こうと思えばどこへでも行けるけど、基本はベガスに残って、謙虚に練習へ集中する。それが一番好きなんだ。もちろんファンに会って楽しい時間を過ごすのも大好きだけど、いちばん楽しんでいるのは練習だ」 ──カリル・ ラウントリーJr.(ライトヘビー級4位)は「メラブと同じタイミングで仕上げていくトレーニングキャンプはモチベーションになった」と話していました。今週末のビッグファイトへ向けたカリルの準備を見て、どう感じましたか? 「良かったよ。カリルは本当に打撃が強いし、スパーでも練習でも手を抜かない。同じイベントでチームメイトが2人そろって戦えるのはいい刺激だし、俺も彼から励まされたし、彼も俺から刺激を受けたはず。試合では2人とも勝って、一緒に祝うつもりだ」 ──もし今回も勝てば、今年だけで3度の王座防衛となる見込みです。2025年の“年間最優秀ファイター”は自分という思いはありますか? 「勝てば俺がファイター・オブ・ザ・イヤーだろって気持ちはあるけど、そこにフォーカスはしてない。俺は健康だし、ハングリーで、めちゃくちゃモチベーションが高い。とにかくベストを尽くすだけ。記録や肩書は、その結果としてついてくるものだ。俺には常に次の目標がある。毎回ベストを尽くす、それだけさ」 ──ウマル・ ヌルマゴメドフ(バンタム級2位)戦は舌戦も多く、互いにSNSでやり合う“ライバル関係”でした(※ヌルマゴメドフ戦=2025年1月『UFC 311』で判定勝ち)。一方でサンドヘイゲンとの今回は煽りはほぼなく、リスペクト重視の“競技”そのものというムードです。こうした関係性は好みですか? 「別に無理して話す必要も、相手を貶す必要もない。自然に出るなら出せばいいし、出ないならそれでいい。俺とサンドヘイゲンの試合は、真のMMAファンなら黙ってても見るだろ? 俺はグラップラー、彼はストライカー。グラップラーの俺は、彼をノックアウトしたいと思ってる。余計な口は要らない。互いにリスペクトを持ったまま、試合で顔面を破壊し合う。それで十分だ」 ──競技全体への貢献も大きく、偉大な王者の一人として幸せそうに見えます。まるで夢のようだとも感じますが、子どもの頃、ジョージアで育っていたときに、こうした未来を思い描いたことはありましたか? 「小さい頃から“何か特別な存在になりたい”“大きなことを成し遂げたい”って気持ちはあった。たぶん誰だってそうだろ――ビジネスマンや警官、消防士みたいな仕事に憧れる時期もあったし、俺にもあった。少し大きくなってからは、海外で祖国を代表するアスリートになりたいと考えるようになって、ヨーロッパ選手権や世界選手権、オリンピックみたいな舞台を目標にして動き始めた。振り返ると、今の現実は当時の想像を超えている。でも俺は今も現役で、走り続けているからこそ、この特別な時間を味わうことができている。次の目標が常にあるんだ。勝っても翌日には切り替えて、次へ進む。それがアスリートのあるべき姿だと思う。もちろん、ここまで来られたことには感謝しているし、UFCが与えてくれたチャンスにも感謝してる」 ──コーリー・ サンドヘイゲンは「自分が主導権を握って、場合によってはあなたをテイクダウンする」と話しています。これに対するあなたの見立ては? 「現実的だと思う。彼は総合的に完成度が高い。みんな覚えてるだろ、マルロン・ ヴェラ(バンタム級7位)に対しても同じプランで、テイクダウンから長くトップをキープしていた。だからコーリーがテイクダウンを狙ってくる可能性は十分ある。でもしっかり対応できる準備はしているよ」 ──あなたの試合では、相手が試合後に“実は負傷していた” と負けた理由を語ることがあります。一方であなたは、手の骨折やスタフ感染、スネの問題などがあっても口にしないスタンスです。なぜ公言しないのですか? 「俺はファイターだ。言い訳はしない。試合が決まっているなら、何があってもケージに上がる。小さなケガなら試合に影響しないし、わざわざ言わない。たまに些細なことをSNSに上げて、デイナ・ホワイトをイラつかせたことがあるかもしれないけどね(笑)。彼は俺をフォローしてないのに、どういうわけかライブやストーリーを見てるらしい。ともあれ、本当に深刻なケガなら誰にも明かさない。相手に情報を与える必要はないし、俺は戦うためにここにいるだけだからね」 ──あなたは若手のサポートも積極的にされています。シンジケートMMAでトップファイターとスパーしている18歳のジャクソン・グラスという選手と練習しているそうですが、彼の将来性をどう見ていますか? 「ジャクソンは本当に才能がある。正直、俺が組んできた中でも“いちばんキツいスパー”の相手の一人だ。まだ若いけど視野が広くて、5歳から柔術をやってきて、今はMMAの“フルパッケージ”に近い。すでにプロとして戦ってるし(Fury FC)、18歳にして完成度の高さに驚かされた。大抵の人とはスパーをしても、俺のほうがキャリアがあることがほとんどだ。だから相手が素晴らしい動きを見せたとしても、俺の経験値で対応できるんだけど……ジャクソンに関しては、どうやったら18歳でこんなに完成度が高いんだって驚いたね。彼の将来は明るいよ」 ──今回「コーリー・ サンドヘイゲンと打撃でやり合って、できればノックアウトしたい」とも語ってきました。GSPやジョン・ジョーンズのように“相手の得意分野で上回ってみせる”という発想もありますか? 「いや、そこが目的じゃない。試合はスタンドで始まるし、この試合の多くは打撃の応酬になると思う。コーリーは“自分がテイクダウンを狙う”と言っているけど、もし倒されても俺は立つ。逆に俺が倒しても、コーリーは立ってくるはずだ。だからこそ、結果的に打撃の時間が長くなる。そこで今の俺はキレてるし、倒す力もある。もちろん、試合はどこへ流れても戦う。でも“打撃で仕留める”のが理想だ。とはいえMMAだし、プランは状況で変わる。今日の時点での計画は打撃で倒すこと、明日になったらまた最適解を選ぶだけだよ」 ──デイナ・ホワイトが、あなたの友人のアルマン・ツァルキャン(ライト級2位)とダン・フッカー(ライト級6位)が11月に戦うと発表しました。好カードだと思いますか?「もちろん良い試合だ。ここから勝ったほうが次の挑戦者に近づくはずだし、マッチアップとしても最高だ。二人ともトップの相手と戦ってきた実力者。個人的にはアルマンに分があると思う、彼は強力なグラップラーだからね。ただダン・フッカーも経験豊富で危険な相手だ。以前にもトップグラップラー相手に勝った実績があるし、どう転ぶか分からない。とにかく楽しみだ」 [nextpage] コーリー・ サンドヘイゲン(バンタム級4位)「組みでも今はトップと渡り合えるという確かな材料を持ってこの試合に臨む」 ──以前にショートノーティスで暫定王座戦を戦ったことがありますが、今回ついに正規タイトルマッチを戦うことになりました。今、目標に手が届く位置にいる心境はいかがですか? 「もちろん。気持ちは上がってるよ。ここまで長く努力してきたけど、これで急に何かが変わったり楽になったりはしないと思ってる。試合でベルトを獲ってからも、やるべきことはたくさんある。浮かれすぎずに、王者になってからもさらに先を目指していくつもりだ」 ──あなたは特定の相手に合わせて準備するのを楽しむタイプだと感じています。今回はメラブ・ドバリシビリ(バンタム級王者)への準備はいかがでしたか? あなたは「俺のグラップリング・ディフェンスは最高で、相手に削られて疲弊させられることはない」とも話していました。メラブは、多くの人が史上最高峰と評価するファイターです。 「“タイトルマッチに向けた準備”ってだけで、いつも以上に集中できた。コーチたちにもこれまでで一番プッシュしてもらったし、自分でもしっかり追い込んだ。そのおかげで、自分の中の新しい領域を引き出せた感覚がある。そういう大きな試合じゃなければ到達できなかったと思う。相手も一流だし、キャンプは本当に上手くいった。自信は十分だよ」 ──あなたはウマル・ ヌルマゴメドフ(バンタム級2位)戦のあと、相手のグラップリングや大きな見せ場を作ることを意識しすぎて、自分のやるべきことから外れたと話していました(※ヌルマゴメドフ戦=2024年8月『UFCファイトナイト・アブダビ』で判定負け)。今回はその点をどう修正しましたか? 「俺は一つのことに極端に集中しすぎるクセがあって、ウマルのときは相手の動きばかり見てしまった。だから今回は同じミスはしない。キャンプの大部分は“自分の強みを磨くこと”に使って、プラスアルファでメラブへの対策を積んだ。前のデイヴソン・フィゲイレード(バンタム級6位)戦では、相手のスタイルもあって往復の攻防を十分に見せられなかった(※フィゲイレード戦=2025年5月『UFCファイトナイト・デモイン』で相手の負傷によるTKO勝ち)。俺はああいう展開で輝けるタイプだから、今回はそこをしっかり出したい」 ──メラブは「この試合は打撃が90%になる」と話しています。あなたの全スキルを見せられる展開になると思いますか? 「誰だって顔に一発もらうまではプランがあるものさ。2R、3Rと打撃中心で進んだときに、彼がなお打ち合いを続けるか、そこで答えが出ると思う」 ──メラブは「150歳まで戦う」とも言っていました。あなたはどれくらい長く戦い続けたいですか? 「技術が進めば、みんな長く戦える時代が来るかもしれないね。冗談はさておき、俺は“他にやることが何もない”と感じなくなるまで続けるつもり。ジムで“もうできないな”と思ったら、それがやめ時だと思う」 ──漫画の執筆の進捗はいかがですか? 「順調。今は自分で描いていて、すごく楽しんでる。過度に宣伝はせず、期待値も上げすぎないようにしてるけど、手応えはあるよ」 ──タイトルは何という作品でしょう? 「“THIRDS(サーズ)”だ。しばらくは内容は伏せておくよ。しっかり仕上がるまで、1年くらいは“謎”を楽しんでほしい」 ──発売はいつ頃になりそうですか? 「たぶん8、9カ月後。制作に時間がかかるし、ボリュームもあるからね」 ──ベルトの価値について、ファイターごとに温度差があります。あなたにとって“UFC王者になること”は、この旅路の先でどれくらい重要ですか? 「とても大事だよ。キャリアを振り返って“王者じゃなかった”となれば、きっと自分に悔いが残る。ただ、それだけが全てではない。俺にとって一番大事なのは最強の相手を倒すこと。だから今回勝って王者になっても、過去の負けは取り返しに行くつもりだし、メラブ・ドバリシビリは“史上最高”と見る声もある相手だから、勝てば評価は一気に上がる。UFCで何度か負けている俺でも、最強として名を残すという夢は、メラブに勝てば現実的に手の届く位置にあると感じられる」 ──あなたにとってアメリカ人であることも大切だと思います。唯一のアメリカ人男子王者になる、という点は重視しますか? 「うん、それも大事だ。唯一のアメリカ人男子世界王者は自分だと言えるのは誇らしい。愛国的と言われても構わないよ」 ──人はウマル・ヌルマゴメドフ戦から多くを学んだとあなたが語るのをよく引き合いに出します。メラブ戦の前にその試合を経験しておいて良かったと思いますか? 「良かったと思う。レスリングの攻めに関しては、ウマルはメラブと同等か、それ以上かもしれない。だから今回は自分のレスリングが通用するのかという疑問を持たずに臨める。当時はダゲスタン勢は異次元という空気が強くて、正直、気持ちに影響した部分もあった。でも今はトップと渡り合えるという確かな材料を持ってこの試合に臨む。あとは自分のやるべきことをやるだけだ」 ──今はあなたのVlogが一番面白いのではと評判です。「バンタム級トップファイターと相部屋」という企画も面白かったです。もしUFCから「誰か一人と相部屋になれ」と言われたら、一番嫌なのは誰ですか? 「メラブ・ドバリシビリ、ピョートル・ヤン(バンタム級3位)、ショーン・オマリー(バンタム級1位)、ソン・ヤドン(バンタム級5位)あたりの中なら……たぶんメラブかな。メラブのことは嫌いじゃないんだけど、とにかくよく話すタイプっぽいし、俺は静かなほうだからね。加えて、友人をたくさん連れてきそうで、落ち着いて休めなさそうなんだ」 ──ここ1年でSNSの攻め方が一段ギア上がった印象です。狙いは何だったのでしょう? 「“自分のやり方”でやりたかった。いかにも、という見せ方にはしたくなくてね。その結果が今の形。ただ、俺の完全オリジナルかというと、ネットで似た企画を見かけて“声やフィルターが面白いな”と思って参考にしたところもあるよ」 ──ショーン・ オマリーはホワイトハウスであなたと戦いたいとも話しています。どう受け止めていますか? 「歓迎だよ。ただ、俺は試合数を重ねたいタイプで、優先順位で言えばウマル・ヌルマゴメドフとピョートル・ヤンが先かな。彼らには一度負けているからね(※ヌルマゴメドフ戦=2024年8月『UFCファイトナイト・アブダビ』で判定負け、ヤン戦=2021年10月『UFC 267』で判定負け)。でも、ファンが俺とオマリーの試合を見たがっているのは分かってる。実現するなら、ホワイトハウスのような大舞台で、しかもベルトをかけてできたら最高だ」 ──テレンス・クロフォードが母校ネブラスカの試合でベルトを掲げました。あなたもコロラド大のOBとして、“コーチ・プライム” ディオン・サンダースと一緒にベルトを掲げる――そんなシーンは思い描けますか? 「とてもクールだと思うよ。自分は熱心な他競技ファンというわけではないけど、そういう場面は胸が躍るね」 ──ヤンやウマルとの“再戦”は、王座奪取とは別腹でどれくらいワクワクしますか? 「正直、Aサイドに回れること自体にかなりワクワクしている。これまでは、ずっと自分から手を挙げる側だった気がするから。これからは追いかけてもらう番になる。オマリーが今、俺の名前を出しているのもその変化の表れだろう。胸を張って“次は君たちだ”と言えるのが楽しみだ」 ──来月、マリオ・バティスタ(バンタム級8位)対ウマルの試合があります。どう見ていますか? 「どちらも手強い。マリオは実力者で、侮れない。予想としてはウマルにやや分があると思うけど、マリオが勝っても不思議ではないね」 ──“王者になったら年間3度の防衛”のようなハイペースも視野ですか? 「理想だね。例えば10月に戦って、年始・年の半ば・年末で3試合。自分は試合を重ねたいタイプだし、そういうスケジュールは大歓迎だよ」
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