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2025年8月10日（日）17時30分から、東京・有明のTFTホール500にて『GRACHAN75』（GRACHAN放送局・YouTubeメンバーシップ配信）が開催される。8月31日（日）の『GRACHAN76』（アクロス福岡イベントホール）、9月14日（日）の『GRACHAN 77』（大阪・176BOX）に続く「夏の3連戦」の最初の大会の前日計量が9日に行われ、全選手が計量をパスした。
メインカードはミドル級の日韓国際戦。三上ヘンリー大智（EXFIGHT）が、韓国の元ROAD FCミドル級暫定王者イム・ドンファン（Team Strong MMA）と対戦する。
▼ミドル級（ 84.35kg）5分3R
三上ヘンリー 大智（EXFIGHT）84.20kg 4勝2敗
イム・ドンファン（Team strong MMA /ROAD FC推薦）84.20kg 6勝8敗
三上は、22年8月のEXFIGHT.5から24年2月のGLADIATOR CHALLENGER SERIES 01まで怒涛の5連勝。25年1月にフランスHexagone MMA 23に参戦し、コンテンダーシリーズに出場したマテウス・デュクロとHXMMAミドル級タイトルマッチ（5分5R）で対戦。
13kgの水抜きを行い、試合に臨むもコンディション調整に苦しみ、デュクロの打撃から組みのシフトに5R判定負け。
負傷により、8カ月ほど「苦しい時期が続いた」が、25年6月22日のPOUNDOUT02のメインで因縁のイ・イサクとの試合が決定。しかし、イ・イサクが体調不良により来日できず。三上の試合は直前で流れていた。
その三上と対戦するのは、韓国のイム・ドンファン。ステップインからの思い切りのいい打撃と強い組みで、ROAD FCミドル級暫定王座についている。
2023年10月1日の『RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYA』ではスダリオ剛を相手に2階級上のヘビー級で対戦し、3R TKO負けも果敢に挑んだ。
その後、ROAD FCで本来のミドル級で戦い2連勝。24年12月のラ・インジェ戦で4R TKO勝ちでミドル級暫定王座についた。25年3月のROAD FC 72では前に出続けるもファン・インスにさばかれ右カーフを蹴られて判定負け。暫定王座から陥落している。GRACHAN初参戦。
「強くなるためには強い人と戦う」という三上は、約1カ月半で再び試合に向けたコンディションを作る。韓国の同じ29歳を相手に、再び対世界に向けて反撃の狼煙を上げるか。
三上「8カ月ぐらい本当に苦しい時期が続いたけど、自分にできることはすべてやってきた」
──6月22日の『POUNDOUT02』のメインで因縁のイ・イサクとの試合が予定されていしたが、イ・イサクが体調不良により来日できなかったとのことで、三上選手の試合が直前で流れました。あの件は本当に残念でした。
「そうですね。準備もかなりしっかりやっていたし、自分なりに思いを込めて臨んでいた部分もあったので……すごく残念でした。でも、試合に向けて積み重ねてきた練習は、今振り返っても自分にとってプラスになったと思うので、前向きに捉えています」
──その少し前には怪我もあったと聞いています。
「はい。実は1年近く、8カ月ぐらいは本当に苦しい時期が続いていました。でもその中でも、自分にできることはすべてやってきたので、振り返るとその期間も全部がプラスになったと思えています」
──そして、試合が流れた直後に、ROAD FCの元・暫定王者イム・ドンファンとの一戦が決まりました。
「ちょうど怪我のケアも落ち着いて、次に向けて動き出そうというタイミングだったので、すごくいい流れだと思っています。試合が無くなってすぐに、こうしてチャンスをいただけたのは本当にありがたいことですし、相手も実績のある選手。感謝の気持ちしかありません」
──今回は、高谷（裕之）さんの迅速な動きも大きかったと聞いています。
「そうなんです。（イ・イサク戦が流れて）すぐにGRACHAN側に相談してくださったと聞きました。本当にありがたかったですし、そこまで気にかけていただいたことに、申し訳ない気持ちも少しありましたね」
──高谷さんは、三上選手が海外志向で「UFCを目指すだけでなく、UFCで勝つこと」を目標とするなか、強い相手と戦うことにこだわりを持っていることをよく理解されていたそうですね。
「はい。強くなるために格闘技をやっているので、対戦相手を選んで勝ってもしょうがないと。強くなるためには強い人と緊張感を持って戦う。それを踏まえて、今回の試合に繋がるように動いてくださったと思います」
──緊張感を持って戦うという意味では、今回はGRACHAN初参戦ながら、いきなりメインイベントに決まりました。ROAD FC側からも「ウチの選手を出すならメインですよね？」という話がありました。
「びっくりしました。前回もメインの予定だったので……。あまり注目されるのが得意ではないので、“ちょっと嫌だな”と思う気持ちも正直ありました。でも今回は最初から『メインです』と言われていたので、腹をくくるしかないなと。しかも、GRACHANという歴史ある団体でのメインイベントです。プレッシャーもありますが、相手はしっかりと実績のある選手ですし、自分にとってすごく貴重な経験になると思っています。思い切り楽しんで、いい試合をしたいですね」
──対戦相手のイム・ドンファンについては、どんな印象を持っていますか？
「全体的にバランスが良くて、どの局面でもしっかり対応できる選手という印象です。でも、自分の持っている力をきちんと出せれば、しっかり勝てると思っています」
──イム選手の敗戦は、本来の階級ではないライトヘビー級やヘビー級での試合もあり、韓国ではミドル級の選手が少なくて、上の階級で戦うことが多かったとも聞いてます。
「そうでしょうね。RIZINでの試合も、確かヘビー級だったと思います。だから今回は、久々に本来の階級での試合になると思うので、相手もかなり気合が入っているはずです」
──そうなると、打撃も組みも、より本領発揮のぶつかり合いが期待できそうです。ちなみに先方からは「三上選手はROAD FCに興味は？」という声もありましたが……。
「実は、一度ROAD FCの公式InstagramからDMをもらったことがあるんです。ただそのときは、ちょうど他団体での試合が決まっていたので、『出たいです』とは返せなかったんですけど……。今後また機会があれば、ぜひ出てみたいと思っています。UFCで活躍している選手の中にも、ROAD FCで実績を積んでから羽ばたいた選手も多いですし、韓国は距離も近いので、戦う場として魅力的です」
──今回の試合、どんな内容を見せたいですか？
「特別に“これをやる”と決めるより、とにかく自分の持っている力をすべて出し切る。それだけを意識して臨みたいと思います。もう1年近く、日本では試合をしていなかったと思いますし、今回はメインイベント。観てくださる方に“いい試合だった”と思ってもらえるような内容にしたいです。気合いを入れて全力で挑みますので、ぜひ注目してもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします」
