キックボクシング
インタビュー

【RISE】白鳥大珠が海外武者修行で気付いた“自分に足りない部分”「そこだけガチで倒しに来るので『何かあるのかな?』と思っていた」

2025/07/31 22:07
 2025年8月2日(土)東京・大田区総合体育館『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2025 TOKYO』にて、SuperFight!のスーパーライト級(-65kg)3分3R延長1RでISKAフリースタイルルール世界ウェルター級王者アンディ・ターランド(イングランド/Tornado gym)と対戦するRISEスーパーライト級王者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)のインタビューが主催者を通じて届いた。  ONE Championshipにも多くの強豪を送り込んでいる、タイのVenumトレーニングキャンプで1カ月間の武者修行を詰んできた白鳥。そこで身に着けてきたものとは。 ワクワクを周りに与えたい ――仕上がり具合は良い感じだと思いますがいかがですか? 「良い感じです」 ――夏バテはしてませんか? 「1カ月タイに行っていたので、向こうの方が暑くて暑さ慣れは十分してきたので、日本に帰ってきてから暑いと思うことはないですね。バリバリ元気にやっています」 ――タイで1カ月にわたる武者修行を行うことは前々から決めていたんですか? 「3月のタイトルマッチが終わって、そこでトーナメントのシード枠が決まったじゃないですか。そこに向けてやっていこうと思っていたんですけど、最初はヨーロッパに行ったことがなかったので『2~3カ月そっちで練習するか』という話もあったんですけど、前回行ったタイのジムが海外勢も集まっている所だったので、そこが1番良いかなという事で1カ月行ってきました」 ――改めてそのジム名と場所を教えていただけますか? 「Venumトレーニングキャンプというのがパタヤにあるんですけど、ヨーロッパ勢だったりONEで活躍しているタイ人の選手が多いジムです。そこでスパーリングの日だったりミット中心の日だったり、結構みっちりやってきました。同じ階級から上の選手が多くて、スパーリングも決まった相手ではなくて、指名制で『次やろうよ』って感じでみんなが言ってきてくれたのですごく良い練習でしたね」 ――じゃあスパーリングの時はモテモテだったんですね。 「そうですね。モテてしゃーないっすね(笑)。でも最初ロシア勢の選手とコーチから標的にされているのかなと思っていて。コーチから『次こいつとやってくれ。次はこいつだ』って言われてみんなガチで来るんですよ。ヘッドギアも付けていないし、試合並みの危ないパンチがあったんですけど、スパーリングが終わると皆んな『ありがとう』って感じだったんですよね。向こうも俺のことを知ってくれていて、それで同階級でスパーリングパートナーとしてやってくれていたのがすごくありがたかったですね」 ――スパーリングで試されていたんですね。 「試されているし、なめられるわけにはいかないし、向こうもガチで来るし。お互い良いパンチを入れたりもらったりしていて、クラっとした時もあったんですけど、試合の感覚で出来ました。こっちもなめられるわけにはいかないから、やられたらやり返す。その日やられたら次やる時にはやり返すって感じでやっていました」 ――その1カ月にわたるタイでの練習で、変わった自分を発見する事はできましたか? 「1カ月行ったから具体的にどこが変わったとかではなくて、“自分に足りない部分”っていうのが海外の選手と手合わせした時に分かったりとか、見ていて分かったり得たことはありました。“生物的強さ”だったり、“荒々しさ”だったり、ちょっと自分にも足していっても良いのかなと思いました。スパーリングだからこそ『倒されてもいいや』という感覚で、今までなかった自分を出して練習してみたりして、それが試合でどうなるかというのはやってみないと分からないんですけど、1カ月で得られた事は多いですね」 ――そうしたら今回の対戦相手のアンディ・ターランド選手は、元々ウェルター級で1階級上の選手ですけど、臆する部分はないですね。 「ないですね。外国人慣れもしましたし、体が強い選手も沢山いたので、大きい選手と沢山練習できたのは収穫として大きいかなと思います」 ――トーナメントを控えている身ですが、今回の1戦のテーマというのはどんな内容になりますか? 「トーナメントの1回戦の予選が始まっていますけど、昨年の12月のトーナメント以上のワクワクを周りに与えたいです。そう言った試合を8月2日に見せたいので、今までと違った怖さを取り入れた白鳥を見てほしいです。だから11月のシードで決まっている試合に向けてワクワクさせる試合をするだけですね」 [nextpage] 怖い白鳥大珠を楽しみに ――海外修行に行くのはこれで何回目くらいになるんですか? 「練習で行ったことがあるのがタイとシンガポールなんですけど、初めて行ったのは高校生の時なので、5、6回目くらいですかね」 ――SNSを見ていたら、トレーナーの方がナビル・アナン選手のトレーナーだったと思うのですが、スパーリングではアナン選手とやったりしたのでしょうか? 「スパーリングではないですね。有名どころで言うとタワンチャイ選手とかも来ていたんですけど、その辺とはマスって感じでした。ガチガチのスパーリングは他の海外から来ている選手とって感じでした」 ――他にも有名な選手と練習をされたりしたのでしょうか? 「与座選手と戦ったオスマノフ選手とその兄弟とか、朝久裕貴選手を中国の大会でKOしたジョルジ・マラニア選手とかとバチバチにやっていました」 ――オスマノフ選手はどうでしたか? 「ガチガチでやり合った中で1番強かったです。弟もいるんですけど、また違ったタイプで強かったですね」 ――なんで狙われていたんですか? 「最初分からなかったんですけど、向こうのコーチからも指名されて皆んなガチで来るんですよ。他の国の選手はマスができる選手もいれば、ガチガチで来る選手もいるんですけど、そこだけガチで倒しに来るので『何かあるのかな?』と思っていたんですよ。そしたら単純に練習パートナーとして選んでくれているという感じでした」 ――先ほど“生物的強さ”や“荒々しさ”が手応えとしてあったと仰っていましたが、それを踏まえて次の試合のビジョンやスタイルが違ってくる感じになりそうですか? 「相手に恐怖を与えるという事が大事だなと思って。この世界トーナメントとかもそうですけど、どの選手もそういうものを相手に与えているんですよね。もちろんペッチもありますし、そういう部分が前回の麻火戦とかもそうですけど、自分に足りない部分だったり身につけた方がいい部分だったりしますね」 ――それは精神的なものになりますか? 「精神的なものではなくて、自然と向かい合って覇気みたいに出せるものだと思うんですよ。自分が海外の選手と対峙した時に感じた『危ないな。怖いな』っていう感覚を与えられるのは、トップの選手だったら皆んな持っていると感じたので」 ――今回の対戦相手は、前に向かってきて2段蹴りとかを繰り出すようなトリッキーなタイプですけど、どう対処していきますか? 「向かい打ちますよ。ガツガツ体でぶつかってくるような選手だと思うので、そこを捌くのも大事なんですけど、逆にこっちがプレッシャーをかけて『前に行けない』と思わせられるような部分を見せていきたいし、自分が出していきたいです」 ――それがトーナメントにも活きてくるというわけですね。 「はい。間違いなく活きてきます」 ――同じ日に組まれている、チャド・コリンズvs.原口健飛の1戦はどういう風に見ていますか? 「難しいですね。どっちかが倒すこともあるだろうし。チャドって誰とやっても変わらないじゃないですか。ガンガンプレスをかけて打っていくスタイルだと思うので。そこで原口選手がどういう対処をしていくのかという所が鍵になるんじゃないかなと思います」 ――同じ階級としてその試合は気になっていますか? 「もちろん気にはなりますけど、強い方が勝つと思いますし、自分が勝ち続ければいずれどちらともやると思うので、どっちが勝ってもいいなと思っています」 ――最後にファンの皆さまにメッセージをお願いします。 「8月2日は怖い白鳥大珠を楽しみにしていてください」
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