お互いが相手の命を取りに行く

――元谷選手とは去年の前夜祭のクイズで一緒のチームだったのでは?
「そうなんですよ。僕はあまりRIZINファイターと接点が全くないタイプというか、あんまり外にも行かないので。知ってる選手や仲のいい選手は全くいないんですけど、その中で元谷さんは意外と接点がある人だったので、本当に戦うと思わなかったですね」
――前回の東京ドームでの篠塚戦とは試合前の心境や高ぶりは変わってくる?
「そうですね。自分としては今度は挑戦者側。篠塚選手の時は自分が挑戦される側だったんですけど、このフライ級グランプリってベルトが懸かってるので、お互いに失うものはそこまでないのかなって。お互いが相手の命を取りに行くような気持ちでいけるのかなって考えています」
――この試合に向けてアメリカでビリーコーチとハードな練習をやってきたと思うが、絆はさらに深まった?
「毎試合ですけど、いい空気感ではなく、お互いが本気で思ってるからこそ、ぶつかり合う時ももちろんあるので、その経験が絆を深くしてくれるのはありますよね。お互いによく乗り越えたな、よくやったっていうのだけじゃなくて、俺はこういう風に思ってるんだけど、この練習でどうなのみたいなのとかっていう話し合いもあって。ビリーはコーチで視野が広く見えてるんですけど、選手は追い込みの時期になると自分の動きが悪くなったりとかで、これで大丈夫なのかとか思ったり過剰に思ってしまう部分があるので。そういうのも経験した中で、アメリカの2カ月っていうのは凄く濃いものになって、より絆は深まったと思ってます」
――次回もまたすぐ行く?
「そこはしっかり考えないとなって。まあでも2カ月しかないので、休んでる暇はないと思ってますね」
――アメリカでの修行で技術的だったり、フィジカルの面で特に今回の試合において手応えを感じている部分はある?
「今回ちょっと感じたのは、練習量はさらに増えて、フィジカル面で言うとバランスが良くなったかなって感じてますね。スパーリングであったりとかで戦う中でのバランスですね。レスリングであったり、打撃であったり」
――自分の勝ち筋が広がっていったイメージ?
「広がっていったっていうよりは、去年大きくフィジカルを上げて、パワーはついてるんですけど、それを使いこなすっていうのがなかなかできてなかったのかなっていうのがあって。安定感がちょっと出てきたなというふうに思いますね」
――どこが元谷選手に勝っている部分があると感じているか?
「優っている部分で言うと、元谷選手はバンタム級からフライ級に落としてきましたが、自分はフィジカル面でも負けてないと思います。だから。そういう意味でその勝ち筋っていうのは、変にフィニッシュを自分から狙いに行かなくても、しっかりやれば来るものなのかなって思ってます」



