“40代の星”と称えられたことを喜ぶ山本
2019年10月12日(土)エディオンアリーナ大阪にて開催された『RIZIN.19』で、ハム・ソヒ(韓国)に2R4分42秒、TKO負けを喫した山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE 22)が試合を振り返った。
山本は開口一番「悔しいです」の一言。「力の差というかフィジカルの差は感じなかったというか。ハム選手が私のタックルに対して、最後はつま先を持って(動きを封じて)いたり凄く研究していると分かりました。打撃でもタックルでも焦らず自分のペースでやればよかったと反省点が凄くいっぱいあります。これに勝ったらタイトルマッチですが、ずっと今まで自分らしい試合でひとつひとつ勝っていくって気持ちでしたが、そこが見えなくなってまだまだだったので。毎試合自分がコントロールできる自分のペースで試合をしていきたいです」と、これに勝ったらタイトルマッチという欲が出てしまったと振り返る。
一番の敗因は何だったかと聞かれると「1Rにくらべて2Rは同じこと、相手に読まれやすいこと、繰り返すパターンをやっていたから守られても仕方がない。ハム選手は私よりランク上なだけあって、タックルをとられてもちゃんと焦らず処理できた。焦りが出たのかも。自分のペースでやればよかった」と、焦りが出てしまったことだとする。
「カットして止められた時、血の匂いがしました。自分だと分からなくて、どっちが切れたのかなと思って。耳の裏だから大丈夫だって思ったんですが、止まってパウンドを打たれた時に血が止まらなくなって、ストップされるのが怖かった。凄く焦りました」
しかし、結果は残念だったが光も見えたという。
「自分のやらないといけないことの修正点ばかり見えて、まだ強くなれると楽しみでもあります。ただ久しぶりに負けたからショックはショックです。連敗時代の負けた時の悔しさとちょっと違いますね。勝てると思ったのにって。悔しいです」と、まだノビシロはあると感じられた試合でもあったようだ。
42歳にしてプロデビュー、わずか3年で世界トップのハム・ソヒと渡り合ったことは、自分をほめてあげてもいいのではないかと記者から言われると、「そうですね。その部分は褒めてあげて、前を向きたい。強い選手と戦えたことが自分のMMA人生の中でラッキーだと思います。もっと強くなれる自信がさらにつきました。すぐにトレーニングを再開したいです」と笑顔を見せた山本。
ネットなどで今回の頑張りから“40代の星”と称えられたことを聞くと「結果は自分の望んでいた結果ではないですが、今までやって来たことは間違いではないので前を向いています。年齢のことをよく言われるけれど、試合の時にガス欠になることもないし、10~20代とトレーニングしても自分が引っ張っていけるくらいの体力があるので、年齢よりも気持ちと頭だと思います」と、まだまだ頑張れると元気に答えた。
そして「大晦日には出たいですね。出してもらうことになると思います」と、大晦日での再起戦を自ら希望した。