キックボクシング
インタビュー

【RISE】VASILEUS唯一の女子ファイター島田知佳×元戦うラウンドガールの宮原華音「女子にはない打ち合いが見れるのかなと期待しています」(宮原)

2025/05/29 22:05

空手とキックボクシングを上手く融合させている(宮原)


――宮原さんは島田選手の試合を見て、どんな印象を持っていますか?

宮原 伝統派空手でそもそも“当てない”、“当てちゃいけない”を基礎にやっている中で、手数も多いしちゃんと当てているので「伝統派負けるな!」って思いながら応援しています。やっぱり極真とかフルコンタクトの人は攻撃を当てるじゃないですか。伝統派であそこまでやってくれると気持ちが良いし、ステップをずっと使っているので体力が凄いなと思っています。伝統派ってステップを使うことが多いので、私がやっていた空手とキックボクシングを上手く融合させている選手だなっていう風に見ていて、「今の良い!」って思いながら私が誰よりも1番興奮して見ていると思います。普通のキックボクシングを見ている時は「うわ、すごい」っていう感じなんですけど、島田選手の試合を見ている時は、勝手に空手の時に応援をしていたような「ナイス刻み!」とか言っちゃいます(笑)。

――ちなみに今おっしゃった「刻み」というのは何ですか?

宮原 伝統派のジャブのことなんですけど、フットワークで中に入っていくところを見ると「良い刻みが入った」と思ってかっこいいと思っちゃうんですよね。

――島田選手は伝統派空手の動きが活かされたスタイルなんですね。

宮原 空手時代の映像も見させていただいたんですけど、その時も切り返しがすごく上手だったので、キックボクシングと合っているなって思いました。

――元々伝統派空手の中でもスタイルってあると思うんですけど、お2人はどんな感じだったんですか?

宮原 私は身長が高いので、本当だったら先に攻撃した方が有利なんですけど、めちゃくちゃ待ちのカウンタータイプでした。体力がないのであまり動かずステップを使わずに、ガッチリ構えて戦うタイプでしたね。私今は“ハイキック女子”としてやっているのに蹴りは全然できなかったです(笑)。

――蹴りが得意な選手だと思っていました。

宮原 ワンツーしかなくて、それこそ全国大会で優勝した時にワンツーだけで勝っているくらいです。

――島田選手はどんなタイプだったんですか?

島田 私は小さい頃から身長が小さかったので、左右の動きを使って出入りをして、相手が来た所にボディーを打って潜るカウンターが得意なタイプでした。

――今のキックボクシングでのスタイルと変わらないというか、空手のスタイルが活きているんですね。

島田 活きています。

――島田選手が得意としている攻撃だったり、当たったら倒せるような得意な技はありますか?

島田 自信を持っている攻撃は左ストレートですね。


――今回対戦する奥村琉奈選手はランキングが上の選手ですが、どんな印象を持っていますか?

島田 何をしてもずっと前に出て来て、コツコツ当てて削ってくるタイプの選手だなって印象です。

――OISHI GYMの選手とは2戦連続で対戦することになりましたが、その辺りいかがですか?

島田 前回の岩永選手は全くタイプが違うので、OISHI GYMという部分では全く意識していません。奥村選手は前にコツコツ来る選手なので、打ち合いになる事を意識して練習しています。打ち合うシーンでも、自分は出入りもできるので得意な部分を活かします。

――前に出てくる奥村選手との試合は噛み合いそうですか?

島田 噛み合うと思います。

――ガツガツ来るファイターは得意ですか?

島田 実際まだ3戦しかしていないし、自分が押していくタイプなので、前に来るタイプが初めてなので自分でもどうなるかは分からないです。

――宮原さんはこの試合(奥村vs島田)はどういう展開になると思いますか?

宮原 展開は分からないですけど、2人とも前に出るタイプで手数も多いイメージなので、女子にはない打ち合いが見れるのかなと、ファン目線で期待しています。

――島田選手から宮原さんに聞いてみたい事はありますか?

島田 どうしたらKOできますか? 完璧なレコードをお持ちなので(笑)。

宮原 私は膝蹴りを当てられるのが痛すぎて、当てられたくない一心でパンチを出しました(笑)。

――あの試合(宮原華音デビュー戦)を見てどうでしたか?

島田 衝撃的でしたよ(笑)。「倒しちゃうんだ」みたいな。

宮原 自分が1番びっくりしました(笑)。

――膝蹴りをくらうのが嫌で、必死にパンチを打ったら倒せた?

宮原 練習でも経験した事がなくて、1回目の膝蹴りで初めて膝蹴りをくらった時に「やばい!」と思って、2回目をくらった時に痛くて泣きそうな顔をしているんですけど、「もう無理!」って思いながら打ったのがあれでした。

――それで倒してしまった?

島田 元々持っているものがあるって事ですね。

――島田選手にはそんな倒し方を次の試合で期待しています。

島田 宮原さんの映像をもう1回見直しておきます(笑)。

宮原 いやいや、絶対見ない方が良いですよ(笑)。


――宮原さんから聞いてみたい事はありますか?

宮原 武尊選手とか強い方々がジムにいっぱいいますけど女子選手がいないと思うので、なんでジムをteam VASILEUSに選んだのかが気になります。

島田 最初はK-1ジム相模大野KRESTで練習させてもらっていたんですけど、渡辺雅和トレーナーがKRESTを辞めてVASILEUSに行くというのを聞いて、自分も雅和さんについていきたいという思いでVASILEUSに所属させていただきました。

宮原 私もTARGET SHIBUYAで女子選手がいなかったので、そこで困ったというか。本気同士だと絶対に勝てないと思うんですけど、その差っていうのはどうやって埋めていましたか?

島田 私は毎週出稽古でALONZA ABLAZEの松谷綺選手とスパーリングをさせてもらっていて、そこで対人練習をやっています。あとはVASILEUSの選手の方々とマスをやらせていただいています。

――世界トップクラスの選手たちが集まっているジムですから、このメンバーの中でマスをやっていたら、これ以上に心強い事はないですよね。

島田 先輩方のミットを見ているだけでもすごい勉強になる事がありますね。

――今回の試合に関しては、武尊選手や野杁選手などの先輩方からアドバイスをいただきましたか?

島田 特にはもらっていないです(笑)。みなさん試合を控えている方が多いので、日々見て研究しています。

――最後にいつも応援してくれているファンの皆様にメッセージをお願いいたします。

島田 いつも応援していただきありがとうございます。今回はRISEのアトム級王座決定トーナメントという事で、初戦で勝たないことには何も始まらないので、5月31日は絶対に勝って次に繋げていきたいと思っております。応援をよろしくお願いします。

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