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インタビュー

【DEEP】牛久絢太郎からダウンを奪う判定勝ちでバンタム王座防衛の福田龍彌「ダウトベック? カザフリベンジもあり」

2025/05/28 22:05
 2025年5月5日、東京・後楽園ホールにて『DEEP 125IMPACT~フェザー級GP2025 準決勝~』が開催され、メインの「DEEPバンタム級タイトルマッチ」(5分3R)で王者・福田龍彌(MIBURO)が、挑戦者・牛久絢太郎(ATT/K-Clann)と対戦。3Rに福田が左アッパーを効かせて左フックでダウンを奪うなど決定的な場面を作って判定5-0(29-27,30-26,29-27,30-26,29-27)で勝利し、初防衛に成功した。  DEEPフライ級GPで優勝後、RIZINで山本アーセンもTKO。2023年12月にカザフスタンでのタイトルマッチで苦い敗戦を喫した福田は、フライ級からバンタム級に上げて、雅駿介、瀧澤謙太、芦澤竜誠を3連続1Rフィニッシュ。そして今回、フェザー級から下げてきた牛久絢太郎にも完勝している。“狩人”福田は、試合後、海外選手との試合を望んだ。 日本人の強さを海外に知らしめたい。外国の人とか、当ててほしい ──牛久絢太郎選手との3Rを終えていかがでしたか。 「めちゃくちゃ楽しかったです」 ──終始ヒリヒリした展開でしたが、ご自身の中ではどういうプランだったのでしょうか。 「プランは無くて、ただ隙がちょっとでもあったら仕留めたかったんですけど、やっぱこうディフェンスが上手かったです。なかなかそこは悔しいですね」 ──1Rのプレッシャーのかけ方と、2Rはちょっと詰め返される場面もあって、3Rは追い込んで行った。細かいジャブで徐々に距離を合わせていって最終回にとらえた、あの作り方は? 「追いかけたら逃げ切られる気がして。右は逆に出てきてカウンター狙いで出させていく感じで狙っていこうと思って。3R目にそれの中でカウンターが効いた場面があったから。でも牛久選手を仕留め切れへんかった。なんかそういう試合でした」 ──いろんな餌をまきながら、アッパーを当てた? 「アッパー、得意なんですけど。常に狙ってるから。甘い入り方してきたら、ああなります」 ──あらためて戦ってみて牛久選手、いかがだったでしょうか。 「ほんまに仕留めきれなくて、気持ちも強いし、技術的な意味ではディフェンスも上手かったし、まあ、いいファイターやなと思いますね」 ──防衛を果たしてこれからはどこへ? 「どう行くんでしょうかね(笑)。どうしたらいいのか、悩んでるんですよ、逆に。でも、一番面白そうな話を優先するというか。ワクワクするような。例えば強いやつをブッ倒していきたいし、日本人の中で潰し合いするよりか、日本人の強さを海外に知らしめたい。だから外国の人とか、当ててほしいなと思いますけどね。世界に行くのは、アレですけど。よく昨日(RIZIN男祭り)なんかね、外国人にやられちゃったみたいなのもあったから、“日本にもまだまだ強いのはいるぞ”っていうのは思っています」 ──3Rのビッグヒットがなかったら、ジャッジ的にはどうとられるか分からない感じもありました。そこでどうしようかと考えましたか。 「仕留めるつもりでやってるから、もし判定まで行った時点で、もう勝ちも負けもしょうがない。この内容でね、仮に俺が負けてても」 ──でもあのヒットがあったから判定は自分のものだと? 「そうです。だからまあその一発、5分3Rの一発です」 ──あれほどの攻防のやりとりは、福田選手は楽しかったかもしれないですが、もしかしたらお客さんはついてこれないかもしれません。でもあれだけ積み上げて、最終回のあの瞬間に全部解放した。 「そう、行けそうなんで行けそうじゃないですか。ガードの上から叩いていたから、途中から牛久選手の目が慣れてきたなと思って。彼が倒される気配を感じなかった。すげえ警戒されてるなみたいな」 ──牛久選手の打撃は、思い切って打撃で来るけど、要は組んで倒せばっていう打撃と、打撃で倒そうっていう人の打撃の違いで、福田選手の反応としては難しくなかったですか。当たるけど、別に打撃で勝とうという感じではないものがある。 「まあまあ、その組みも処理は出来ていたんで、そこも別に戸惑うとかはないですね。ただ、倒せへんかったのは、悔しいです。ちょっとこういう入り方したかったな、もっとこういう崩し方したかったな、みたいなのは、今ちょうど思い返していろいろ処理しているところなんで、終わりたてやった。この経験のいいところも悪い部分も糧にして、また次にみんなの前で戦う時のためにアップグレードしておきます」 ──オーバーハンドが頭突きになってくるから、それをさばくのが相手になる。バッティング以外にもあって、面倒ではなかったですか。 「そう、そこがちょっと(集中が)切れちゃったところというか。あれを警戒して、なかなかこう打ちに行けなかった。もっと奥で打ちたかったけど、途中から頭で入ってきて潰す、みたいな感じだったから。俺が踏み込んだら当たっちゃうからアレ。そこでちょっと攻めあぐねた部分はありましたね」 ──最後、打撃を効かせてから相手の組みをいとも簡単に差し上げて投げてトップを奪いました。あれは……。 「アッパーが効いたんで、当たったのも分かったし、力も入ってへんかったから。俺も夢中になっちゃうから、四点ヒザ行きかける自分と、サッカーボールかみたいなところを悩んじゃうとことかがあって、そういうところももっとうまいこと思考と行動がリンクするように訓練が必要やなと思いましたね」 ──観客席から(反則の)「ヒザ、ヒザ!」って叫んでました。 「危ない、危ないって(笑)、1回、グラウンドでやってきたからね」 ──その四点ヒザが許されているRIZINには、さきほどの希望する海外選手が参戦しています。カザフスタンのカルシャガ・ダウトベック選手がフェザー級からバンタム級に落とすという話も出ていますが、興味はありますか。 「カザフリベンジもありですね。いいっスよ。それでいっぱい稼ぎたいです。ファイトマネーで稼ぎたい!」 ※福田は2023年12月の『Naiza FC 55』フライ級王座戦で、ディアス・エレンガイポフにフルラウンドテイクダウンで漬けられ判定負け。陣営はドーピングを公言していた。 ※2025年5月30日の『Naiza FC 73』で、大晦日『RIZIN DECADE』で神龍誠に判定勝ちしたホセ・トーレスが、ディアス・エレンガイポフと対戦することが発表されている。
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