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【シュートボクシング】海人が2度のダウンを奪う圧勝で2024年を締めくくる、笠原弘希が延長戦で敗れる、山田彪太朗はダウン応酬の末に勝利、山田虎矢太が圧倒初回KO、吉成名高の初OFGマッチは圧巻のKO勝ち、笠原友希がRISEルールで勝利、MMAデビュー戦の奥山貴大が白川ダーク陸斗に腕十字の大番狂わせ!手塚翔太がフロントチョークでKO勝ち、都木航佑がダウン奪い6連勝

2024/12/26 16:12
-SHOOT BOXING BATTLE SUMMIT-GROUND ZERO TOKYO 20242024年12月26日(木)東京・TDCホール※U-NEXTにてLIVE配信 ▼第11試合 70.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)判定3-0 ※29-26、30-26、30-25×ゲリック・ビレット(フランス/GLORY世界ライト級3位)  SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。  驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月に元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKO、8月に元GLORY世界ライト級6位ラゴミール・ペトロフをKO、10月には初代GLORYライト級王者ダビッド・キリアに判定勝ちと連勝。戦績は58勝(26KO)7敗1無効試合。  ビレットは2018年ベストファイターWAKOワールドカップ (-71kg)で金メダルを獲得するなどアマチュアで数々の戦績を収め、2016年11月にプロデビュー。2018年10月にはGLORYデビューを果たしている。2021年にISKA欧州スーパーウェルター級王座と同世界王座も獲得。2022年11月、アルコラック・カバレロを破りWAKO-PRO K-1欧州スーパーミドル級(-78.1kg)王座を獲得している。  2022年・2023年にはフランスの年間最優秀キックボクサーを2年連続受賞。GLORYではエンリコ・ケール、海人と接戦を演じたストーヤン・コプリヴレンスキーに敗れているが、5勝4敗1分と勝ち越している。2023年11月にはフランスで小田尋久にプロ初黒星を付けた。2024年11月30日にはフランスのタイガースファイトで勝利したばかり。戦績は29勝(4KO)6敗1分。GLORYライト級3位。  1R、海人は右カーフ&左インカーフ、ビレットは右カーフを蹴って右ストレートを打つ。右カーフから左ボディ、すぐに右ストレートと流れるようなコンビネーションを繰り出す海人。左三日月蹴りを蹴るとビレットはうずくまってダウン。  海人は左ボディ、ビレットもパンチを打ち返すがまたも左三日月を突き刺されて左ボディの追撃でダウン。ビレットは後ろ蹴りで必死の抵抗、海人はコーナーへ詰めてのラッシュを見せるが、ビレットも左右フックを返す。海人は飛びヒザ蹴りからボディへの右ストレート。ビレットが大ピンチを耐え抜いた。  2R、ビレットはジャブを突き、右カーフを蹴る。思い切り右フックも打つ。強打と右カーフのビレットだが、海人がボディを連打すると身体を丸める。そこへ海人が右カーフ、ビレットもアッパーを突き上げる。カウンターの右ヒザを顔面へ入れる海人が右カーフを連打、ビレットが後ろ廻し蹴りを放つと海人は蹴り足をキャッチして笑みを浮かべる。  3R、海人は左フックから右カーフ、ビレットが前へ出てくるところにヒザ。ワンツーで前へ来るビレットは飛びヒザ蹴りから左右フック。海人は左ボディを打つも手数が少ない。海人はワンツーの連打でヒットを奪うがビレットは前へ出て左右ボディを打つ。  最後は手数が極端に減ってしまった海人だが、2度のダウンを奪っての大差の判定勝ち。海人はマイクを持つと「今日の試合は倒し切れなくて自分が不甲斐ないと改めて思いました。2024年も世界って簡単じゃないって改めて思ったし、乗り越えないとあかんことがあると思いました。でも俺なら70kg世界最強になれると確信しています。僕だけじゃなく来年は日本人がもっともっと強くなって輝く年になると思います。僕だけじゃなく日本の格闘家みんなを支えてください」と語った。 [nextpage] ▼第10試合 65.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R ※ヒジあり×笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級王者)延長R 判定0-3 ※9-10×3〇ジャック・ジャックムエタイ(タイ)※本戦の判定は29-30、29-29×2。  笠原兄弟の兄・弘希は強打を武器に海外強豪勢を相手に連続KOでSBチャンピオンの強さを証明してきたが、今年2月にONEでのワラポン・ソー.デッチャパン戦以降、戦線から離れていた。10月の復帰第一戦では、MISAKI率いるTEAM FORESTの長谷川祐也としたが、1Rわずか55秒でKOして再起を飾った。  ジャックは2023年6月の『ONE Friday Fights 21』に初参戦するとマンダンレックに初回KO勝ち、8月はペントーに判定負け、11月のダーキー戦ではまた初回KO勝ちを飾っている。  1R、まずはローの蹴り合い。サウスポーのジャックは前蹴りと左ミドル、笠原はその蹴り足をキャッチして転倒させる。笠原は右の三日月を突き刺し、ジャックは右ハイを軽くヒットさせる。笠原は左ローを蹴りながらじりじりと前へ出ていき、左カーフから左ボディ。さらに左ボディからの右フック、左ヒザ。笠原が攻撃を加えながらどんどん前へ出ていった。  2R、左ミドルを蹴っていくジャックに笠原は右カーフ、ジャックのミドルをキャッチしての左ボディ。ジャックは右フックを当てると首相撲に持ち込む。笠原は左ミドルを蹴られながら前へ出ていき、右フックから左ミドル。ジャックも左ミドルを蹴る。  3R、笠原は前へ出てロー、ミドル。首相撲からのヒザにきたジャックを笠原は投げに行くも失敗。笠原はパンチを出さず両腕を伸ばすようにして近付いていく。ジャックの蹴り足をキャッチすると右フックを打ち込んだ笠原だが、ジャックの右ヒジをもらったか左目下から流血。ドクターチェックとなる。最後、笠原は左右フック連打を見せたが試合終了。  本戦の判定はジャッジ1名がジャックを指示したがドロー。延長戦へ。笠原は右を伸ばして右ストレートを打つが、ジャックもすぐに右を打ち返す。左ミドルを蹴るジャックに笠原は右フックも、ジャックは組み付いてのヒザ。笠原は左ヒジを打つも空振り、ジャックに組まれる。笠原は左のパンチが出ず、ジャックに蹴られる。笠原は口からも出血が見られる。ジャックが左ヒジ、笠原もヒジを打ち返すとさらにジャックが右ヒジ。至近距離でヒジを打ち合って延長戦終了。  判定3-0でジャックが接戦を制した。 [nextpage] ▼第9試合 58.0kg エキスパートクラスルール 3分3R 延長無制限R〇山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)判定3-0 ※28-26×3×カオムーカイ・ペットシームー(タイ)  山田ツインズの兄・彪太朗は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。2022年11月の次期挑戦者決定トーナメントで優勝。12月のRISEとの対抗戦で門口佳佑戦に逆転負けを喫したが、2023年4月に川上叶に勝利してSB日本フェザー級王者となった。その後は6月にオートー、11月にヨードタノン、2024年2月にペットシートーンとムエタイを相手に3連勝。2024年4月にKNOCK OUTからの刺客・栗秋祥梧に判定勝ち。6月のKNOCK OUTでの龍聖戦前に指を切断しかけるほどの重傷を負って欠場したが、10月に一仁を初回KOして再起。戦績は17勝(6KO)3敗1無効試合。  当初、山田はレームシン・ソー・デチャパン(タイ)との対戦が発表されていたが、ンガオパヤック・アドソンパトン(タイ)に変更、さらにカオムーカイに変更となった。  1R、両者軽快なフットワーク。カオムーカイは左右ミドル、山田は左右ボディと前蹴り。山田は簡単に入り込んで左ボディと左右ショートフック。右の三日月でボディを効かすと顔面への右ヒザでダウンを奪う。立ち上がると右フックを打ちカオムーカイだが山田に左三日月を蹴られるとボディをかばう。右フックからの左フックでダウンを奪う山田。カオムーカイがパンチを打ち返して打ち合いとなり、初回終了。  2Rが始まるといきなりの足を止めての打ち合い。カオムーカイは組み付いてのヒザ。勝負をかけるカオムーカイが右ストレートを打ち込み、首相撲に持ち込むとヒザ蹴り。ワンツーで前に出るカオムーカイに山田が左フック。山田は前へ出ようとするカオムーカイをジャブで迎え撃ち、左ボディを打つがカオムーカイは首相撲からのヒザ蹴り。山田の右にカオムーカイが右ストレートのカウンターをヒットさせてダウンを奪い返す。左ハイを蹴る山田にカオムーカイは前へ出て右ストレートを狙う。  3R、カウンターのジャブを当てる山田にカオムーカイは首相撲を多用して山田の体力を奪いに行く。カオムーカイの左ミドルをキャッチした山田は軸足刈りで転倒させる。山田が右ボディからの左フック、左ハイも蹴る。カオムーカイは左ミドルを蹴るが手数が少なく、山田が前へ出て攻める。山田が攻勢のまま試合終了。  判定は3-0で山田が勝利。7連勝を飾った。 [nextpage] ▼第8試合 58.0kg エキスパートクラスルール 3分3R 延長無制限R〇山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級王者)TKO 1R 2分31秒 ※3ノックダウン×シッティチャイ・ソー・デチャパン(タイ/ソーデチャパンジム)  虎矢太は2019年8月にデビューすると、心直、佐藤執斗、有井渚海らを破り連戦連勝。2023年2月には植山征紀をKOで破り、無敗のまま王座に就いた。2023年は6月にタンワレック・ルックサウンを1R KOで仕留めると、9月はパク・ヒョンウもKO、11月にはテーパプットに判定勝ちと13戦13勝と無敗街道を驀進していたが、2024年3月のRISEで大森隆之介のバックハンドブローに失神KO負け。初黒星を付けられた。6月に森岡悠樹を初回TKOして復活。10月には内藤凌太に判定勝ちで戦績は15勝(10KO)1敗。  対戦するシッティチャイはまだ20歳と若く、2024年1月ににONE Friday Fightsに初参戦したがカイムッカオに2RでTKO負けしている。  1R、前に出る山田がシッティチャイをロープ際へ詰めると得意の左ボディ。ジャブから右ストレート、そして左ボディと攻める山田。シッティチャイもパンチを打ち返してくるが、山田が的確に右ストレートから左ボディを打ち抜いてダウンを奪う。  一気にパンチをまとめる山田が左ボディから首相撲のヒザ蹴り連打で2度目のダウン奪取。シッティチャイも強気にパンチを打ち返すが、山田の左右フック、左ボディ、右フックにコーナーへ詰まる。山田の右ミドルからの右ストレートがクリーンヒットし、左フックからまたも右ストレートを打ち抜いてKO勝ち。  山田はマイクを持つと「2回倒した後、持ち直してきて気持ちが強いと思いました。3月に初めて負けて負けから始まった2024年でしたが、皆さんの応援で年末にKOで締めくくることが出来ました。ありがとうございました」と話した。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーフライ級(52.16kg) OFGムエタイルール 3分3R ※ヒジあり〇吉成名高(エイワスポーツジム/WBCムエタイ ダイヤモンドスーパーフライ級王者、ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級王者)TKO 1R 2分57秒 ※レフェリーストップ×バックチョー・シックンナ(タイ)  名高は昨年7月にラジャダムナンスタジアム認定フライ級王座を獲得し、外国人として史上初のラジャダムナン2階級制覇王者に。その後も快進撃を続け、8月にはタイ『RWS』のメインイベントでフライ級タイトル初防衛戦を行い4RでKO勝ち、12月のRWSではラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級暫定王座決定戦で勝利し3階級制覇。今年2月には正規王者プレーオプラーオとの統一戦にも勝利し、正規王者に。7月のジョムホートとのタイトルマッチでも圧倒的な差を付けて勝利、2度目の防衛に成功した。  9月のWBCムエタイ ダイヤモンド スーパーフライ級王者決定戦では、プレーオプラーオに勝利しているペットアヌワットを2RKOで葬り、10月にはクンクメールとの対抗戦で3RKO勝ち。12月1日のRWSではペットヌンに大差判定勝ちして3度目の防衛に成功したばかり。現在驚異の34連勝を誇る。  対戦するバックチョーについては「スックパランマイという興行に出ている選手で、背が高くてミドルを蹴って来て近付くとヒジを合わせるスタイルです。でもスピードに関しては僕の方が一枚も二枚も上手だと思うので、上背がある選手ですが自分のスタイルを貫けば勝てる相手だと思っています」との印象を語っている。  1R、名高は左ミドル、右ロー。名高の左ストレートにはバックチョーが右ハイを合わせに来る。名高が左ボディストレートを打つと、バックチョーが右ストレートのカウンターで名高をのけ反らす。バックチョーはジャブを突き、名高は左ストレート。  名高は左三日月を蹴ってからの左ハイ、バックチョーの蹴り足をキャッチすると左ボディストレート。そして飛び込むと同時に左のフェイントから右フックでダウンを奪う。再開後、すぐに名高が左の蹴りをフェイントにして飛びヒザ蹴り、これが見事に決まり、レフェリーがストップ。名高の鮮やかなTKO勝ちとなった。  35連勝を飾った名高は「今回12月1日の防衛戦のあと3週間空いてなくて、不安があって練習がいつもより出来てなかったりアクシデントもあったんですけれど、応援してくれた皆さんのおかげでいい結果を残すことが出来ました。ありがとうございます。今回初めてのOFGで試合をやらせていたんだいたんですが 凄くスリリングで楽しかったです。来年は変化の年なので来年の自分に注目していただけると嬉しいです」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 61.5kg RISEルール 3分3R延長無制限R〇笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級王者)判定3-0 ※29-28、29-27、30-27×GUMP(TEAM TEPPEN/第9代DEEP☆KICK-60kg王者)  笠原は2019年6月に国内55kg級トップクラスの小笠原瑛作をヒジ打ちによるカットでTKOに破る大番狂わせを演じ、2020年7月に那須川天心の対戦相手に選ばれたが初回KO負け。再起戦では手塚翔太と大激闘の末、KO勝ちでSB日本フェザー級王座に就き、2021年12月にはスーパーフェザー級王座決定戦を制してSBで2階級制覇を達成した。  2022年3月にはRIZINに初参戦し、豪快な飛びヒザ蹴りで初回TKO勝ち。6月の『THE MATCH 2022』ではKrush王者の中島千博から勝利を奪った。9月にRISEの常陸飛雄馬に敗れて連勝が「7」でストップしたが、その後は再び6連勝。2024年4月には『ONE Friday Fights』に初参戦し、OFGムエタイでペットシーモックを初回KOに沈めた。8月のSBではペットモラコットを1Rにヒザ蹴りでマットに沈めタイ人選手相手に7戦全勝していたが、10月のONEでソンラックに判定で敗れた。戦績は30勝(15KO)4敗のサウスポー。  GUMPは2024年8月の『DEEP☆KICK』で-60kg王者の大樹(RISEスーパーフェザー級3位)を三日月蹴りでKO。11月のRISEでは岩郷泰成をKOして波に乗っている。決め台詞は「ノーダメージ」。戦績は10勝(2KO)3敗1分。  この試合は2025年に開催が決定したRISEの-61.5kgトーナメント出場者のセレクションマッチとして行われる。  1R、右へ回り込む笠原が右フックから左ミドル、左ストレート。GUMPは右ローを返していく。正面に立つとGUMPがワンツーで前へ出る。下がる笠原だが前へ出て飛びヒザ。GUMPが右ストレートを放つと笠原は左ストレートを返す。左右のパンチを出して前へ突進するGUMPへ笠原は至近距離で左の飛びヒザを突き上げる。  2Rもパンチを繰り出しながら突進するGUMP。笠原はヒザとクリンチで対抗。離れれば笠原が左ロー、左ミドル、左ストレートを入れるがGUMPの突進に組んでしまい警告を受ける。接近してくるGUMPを何とか突き放そうとする笠原。離れると笠原が蹴るが、GUMPが接近戦に持ち込むと嫌そうな笠原。  3R、左インローを蹴ってパンチ連打で接近するGUMPに笠原は下がりながらの左ミドル。しかし、距離をとれずに笠原はやりにくそう。左ミドル、左ハイ、飛びヒザの笠原。どんどん前へ出るGUMPに押される笠原だが、下がりながらの左ストレートでGUMPをグラつかせて連打でダウンを奪う。  GUMPは挽回しようと前へ出るが、笠原が蹴りで迎え撃ち、右のジャブのカウンターでGUMPはグラつく。笠原は組むとヒザ。ガムシャラにパンチを出すGUMPへ笠原が左ストレート、右フック。さらにワンツー、GUMPが前へ出てくると回り込む。  判定3-0で笠原が勝利をもぎ取った。 [nextpage] ▼第5試合 66.0kg RIZIN MMAルール5分3R×白川ダーク陸斗(JAPAN TOP TEAM)一本 1R 1分15秒 ※アームバー〇奥山貴大(NEXSOPORTS/GSB/SB日本ウェルター級王者)  白川はRIZINで朴光哲、青井人、山本琢也に3連勝後、中原由貴に判定負け、ライト級で矢地祐介に一本負けと2連敗も、2024年7月DEEPでの中村大介との接戦を制し、再起を遂げた。2024年11月の『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』ではマゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)に判定負け。  奥山は長らくSB日本ウェルター級トップ戦線で活躍し、2022年6月のSB日本ウェルター級王座決定戦で村田義光と対決。奥山は柔道仕込みの大腰で2度のシュートポイントを奪うなどで差を付けて念願の王座を獲得した。その後はチェ・ヒョンソク、青谷秋未に勝利し、2024年6月にはイモト・ボルケーノを破り初防衛にも成功。5連勝をマークしていたが9月のNJKFで亜維二に判定負けを喫した。戦績は17勝(6KO)7敗。  1R、両者遠い距離から先に仕掛けたのは白川。ダブルレッグでテイクダウン。しかし奥山がバックへ回るようにし、背後から足を掛けての腕十字。これが見事に極まり、しばらく耐えていた白川だがタップした。  番狂わせを起こした奥山は「白川選手、試合を受けてくれて本当にありがとうございました。MMAどうですか? いい試合できましたかね。MMAファイターとしてはまだまだなのでこれから上を目指していくので注目お願いします」とアピールした。 [nextpage] ▼第4試合 53.0kg契約 KNOCK OUT-BLACKルール 3分3R延長1R×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズジム/SB日本バンタム級王者)TKO 3R 1分58秒 ※レフェリーストップ〇柿﨑 瑠(クロスポイント大泉)  佐藤はトリッキーな動きから繰り出す蹴り技を得意とする、SB中部地区を代表する選手。2021年12月には伏見和之と激闘を繰り広げ、4R KOで初代SB日本バンタム級王者に輝いた。2023年6月のOFG戦でサンチャイ・TEPPENGYMをKOし、11月にはRISEスーパーフライ級5位の翼にもOFG戦でKO勝ちするなど6連続KO勝ち。その勢いで2024年3月の『ONE Friday Fights 56』でONEに初参戦するもラック・エラワンにKO負け。5月の2度目の参戦でもティーヤイにKO負けを喫した。戦績は18勝(11KO)21敗1分1無効試合。  柿﨑は乙津陸に続くクロスポイント大泉のホープで19歳。2022年11月にKNOCK OUTでプロデビュー。2024年8月に星野航大に判定勝ちし、その後は連戦連勝。10月にはONE Friday Fights参戦を果たし、ルー・イーフーから勝利して9勝(4KO)無敗を誇る。  1R、佐藤は左ミドルと前蹴りを連発して左ハイキック、左の顔面前蹴りも放つ。柿崎も前蹴りで入ってからのワンツー。柿崎のワンツー連打に佐藤はヒザを返す。  2R、前へ出る柿崎に佐藤はローからワンツー、佐藤をコーナーへ詰めてフック&アッパーの連打、離れると右ストレートもヒットさせる。佐藤はカードを固めながら耐える。柿崎が一定のリズムでパンチを当てていった。柿崎はロープを背負わせた佐藤に後ろ蹴りを見舞う。  3R、打ち合いになったところで柿崎が右フックをカウンターで入れてダウンを奪う。前h出る柿崎が左フックでダウンを追加。ワンツー、アッパー、ヒザと身体を丸めて耐える佐藤を一方的に攻めまくる柿崎。佐藤が抵抗できないのを見たレフェリーが試合をストップした。  柿崎がKO勝ちでデビュー以来無傷の10連勝を飾った。 [nextpage] ▼第3試合 44.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)判定3-0 ※30-27×3×撫子(GRABS kickboxing studio/ミネルヴァピン級王者)  MISAKIは2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月に寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。2020年8月にはぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。  2021年に入ってからは的確性を重視したファイトスタイルにチェンジし、12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して王座に就いた。2022年12月にはRISEで宮﨑小雪との女王決戦、2023年2月には小林愛理奈と対戦もいずれも敗れた。6月にホンヨックに初回KO勝ちして再起を飾ると、11月にK-1のチャン・リーからダウンを奪って勝利するなど3連勝を飾ったが、6月の前戦では『ムエタイスーパーファイト』でキャリア初のヒジありムエタイルールに挑んだがムエタイ強豪モンクットペットに敗れた。戦績は23勝(5KO)10敗1分。  復帰戦の相手となる撫子は、元キック8冠王TOMONORI会長の薫陶を受け、2023年3月に藤原乃愛にプロ初黒星を付けてミネルヴァ ピン級(-45.36kg)王者となった。女子キック最軽量となるペーパー級(43.09kg)でもトップの実力を誇る。藤原戦では組みの強さも見せたが、SBルールにも適応できるか。  1R、ローの蹴り合いから始まり、MISAKIは早くも左右ボディを打って行く。右カーフを蹴るMISAKIは撫子がローを蹴り返してくると右ストレート。MISAKIは右ロー、左フック、、ヒザ、そして首投げと流れるような動きでシュートポイント(1点)。左ボディを狙っていくMISAKIは右ストレートも。撫子はワンツー。  2R、MISAKIが右カーフからワンツー、撫子は下がりながらの右ロー。MISAKIがジャブ、左ボディ、右フック。その後も前へ出てパンチからヒザ蹴りで攻め続けるMISAKIに撫子も左右フックを返すが、いい形でMISAKIに組まれてしまいヒザをもらう。  3R、MISAKIがワンツーを軸に左フックを打つと撫子も打ち合いに応じる。MISAKIは出入りしてワンツー。左ミドルからヒザ蹴りに持ち込むMISAKIは右ストレートも打ち込む。MISAKIはワンツーからのヒザ蹴り。最後はMISAKIがラッシュをかけて撫子にコーナーを背負わせた。  判定は3-0でMISAKIの勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 61.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/香港Energy Fightスーパーフェザー級王者、SB日本スーパーフェザー級1位)KO 3R 2分13秒 ※スタンディングフロントチョーク×成尾拓輝(究道会館/HOOST CUP日本ライト級王者)  手塚はSBフェザー級&スーパーフェザー級の二階級でタイトルマッチを経験している実力者。昨年12月にはSB中国大会で勝利し、香港Energy Fightインターナショナル・スーパーフェザー級王座を獲得するなど現在6連勝と好調を維持する。  対する成尾は日本拳法も学ぶアグレッシブなファイトスタイルで今年7月のHOOST CUPではダウンの応酬の末に王座を獲得。10月のSB初参戦では、SB日本ライト級1位のポッシブルKと対戦すると爆発的な強打と手数で圧倒し、大差の判定勝ちを収めている。11月にはONE FFにも参戦し合計4度のダウンを奪って豪快にKO勝利し、35万バーツ(約155万円)のボーナスもゲット。5連勝と勢いのある成尾を手塚は止めることが出来るか。  1R、手塚はジャブ、成尾は右カーフを多く蹴っていくが手塚はスネで受ける。得意の右ストレートを狙っていく成尾に手塚は長いジャブを打ってヒザへつなぐ。ジャブを上手く当てていく手塚は、成尾の蹴り足をキャッチするとそのまま押し倒す。  2R、ジャブを当てていく手塚。成尾のパンチがよく見えているのか、成尾のパンチをブロックして左を打つ。右をかわしての右ストレートも。そして組み付くと首投げでシュートポイント(1点)。前へ出る手塚が左右ボディ。成尾はワンツーを打つが空振り。  3R、前へ出てくる成尾に組み付いての投げを再三仕掛ける。手塚のジャブ、次ぐヒザ蹴り、そのまま組み付いて手塚がスタンディングフロントチョーク。成尾を絞め落とし、SBらしいフィニッシュでKO勝ちした。  手塚はマイクを持つと「来年は手塚の年にしたいので面白いオファー待っています。強いヤツどんどん来てください」と興奮気味にアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 70.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇都木航佑(キャピタルレイズ fighting GlaNz/SB日本スーパーウェルター級1位)判定3-0 ※30-27×3×ピラポン・ノーナクシン(タイ)  都木は新極真空手出身で2015年の全日本ジュニア大会、2016年の全関東空手道選手権大会・中量級で優勝して頭角を表し、2017年には全日本フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO)中量級でベスト8に入賞した。2021年2月にはDEEP☆KICK -70kg級王者の稲井良弥との無敗王者対決で判定負けを喫し初黒星となったが、9月の『Bigbang』では第7代Krushウェルター級王者・山際和希を3R TKOで下し再起を果たしている。SB初参戦で村田義光に判定勝ちすると、2024年2月にはRYOTAROにも判定勝ち。8月にはロクク・ダリから延長戦で勝利、10月には風間大輝にTKO勝ちして戦績は10勝(6KO)2敗。  ピラポンはサウスポーで左ミドルと前脚の前蹴りが上手いテクニシャン。今年9月には他団体のリングで上位ランカーと対戦し完封して見せた。戦績は41勝20敗5分。  1R、サウスポーから左ミドルと前蹴りのピラポンに都木は前へ出てロー。ピラポンはロープを背負って蹴り主体、都木は飛び込んで左ボディを打つ。終盤は組みの展開でヒザを蹴り合った。  2Rも前へ出る都木だがピラポンに組まれてヒザをもらう。ならばと都木は左ボディ。都木が前蹴りをボディに突き刺し、すぐに左ヒザ。都木はボディへのパンチで畳みかけるが、ピラポンは組みに持ち込む。左フックからヒザのピラポンに都木も左ヒザを突き上げ、左ボディを打つ。首相撲からの首投げは不発。ロープを背負いながら左アッパー、左フックを打つピラポンへ都木は自ら首相撲に持ち込んでヒザを連打する。都木が首相撲から右ヒザをアゴへ突き上げてからの右フックでダウンを奪った。  3R、右フックをもらったピラポンは逆に首投げを仕掛けるも不発。都木は前蹴りでボディを蹴り、ワンツー・スリーもボディへ。ピラポンは身体を丸めて耐え、都木が近付くと組んでしまう。顔面へも前蹴りを放つ都木。徹底的に組み付いて抱え込むピラポンに都木は攻めあぐね、時間切れ。  判定は3-0で都木の勝利。SBでの6連勝を飾った。 [nextpage] ▼オープニングファイト第2試合 55.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇笠原直希(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級1位)判定3-0 ※30-28×2、30-27×庄司理玖斗(NJKF拳乃会/NJKFスーパーバンタム級6位)  前回、トップクラスの森岡悠樹と激闘の末に敗れ今回が再起戦となる笠原が、スピード溢れる打撃で高いKO率を誇るNJKFのランカーに勝利なるか。  1R、まずは左ミドル、右ローの蹴り合い。庄司のワンツー・左ミドルに笠原は蹴り足をキャッチして転倒させる。庄司が縦ヒジを見せると笠原もすかさず右ヒジ。右ストレート・左ボディの笠原に右ストレートを打ち庄司だが、すぐに笠原が右ストレートを返す。ワンツーでのけ反った庄司に笠原は連打からの右ヒジ、庄司も右ヒジを返そうとした。  2R、右ヒジを狙う庄司に笠原も右ストレートから右ヒジ。笠原のワンツーが当たり始め、ワンツーからの左ボディで庄司が下がる。パンチの攻防でヒジを出し合う両者。笠原が投げを狙ったがこれは不発に。  3R、ワンツーで前に出る笠原に庄司が後ろ蹴り、笠原はすかさずワンツーで前へ出ていく。笠原が右ストレートと右ヒジ、左ボディ。庄司は左の縦ヒジを合わせに行く。笠原がロープに詰めてパンチを見舞っていくが庄司も負けじと打ち合う。右ストレート・左フックで前へ出ていく笠原。  判定3-0で笠原の勝利となった。 [nextpage] ▼オープニングファイト第1試合 51.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R〇片山 魁(TEAM FOREST)判定3-0 ※30-29、30-28、30-27×和田修虎(橋本道場)  SB新世代のエース候補・片山がプロ2戦目でイノベーションからの刺客・和田と対戦。前回10月のプロデビュー戦では左ハイで衝撃KO勝ちした片山が、橋本道場のスピードマスターを相手に連勝を目指す。  1R、和田はサウスポー。まずはジャブを当てに行く両者。和田は右カーフで片山のバランスを崩す。右インローを蹴る和田に片山は左ストレートを伸ばしていきヒットを奪う。ジャブからのワンツーを当てていく片山。  2R、片山が右フックからの左ハイを軽くヒット。片山はジャブを打って右へ少しずつ動きながら左の攻撃を当てていく。相手の前手内側と外側からジャブを打ち分ける。和田は右ミドルを蹴るが、右ストレートで入ったところでワンツーをもらった。  3R、前へ出る和田だがそこに攻撃を当てていくのは片山。和田が片山の左フックをかわしてのワンツーも、片山は下がりながらジャブを当てていく。詰める和田は右ストレートを繰り出すが片山に届かない。逆にジャブと左ストレートを当てる片山。カウンターのヒザからワンツー、さらにワンツーを片山が入れて試合終了。  判定3-0で片山がデビューからの2連勝、和田は3戦目で初黒星となった。
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