2025年5月23日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 109』(U-NEXT配信)の試合順が発表された。
今大会には日本から、元K-1 WORLD GPライト級王者・与座優貴(team VASILEUS)とシュートボクシング世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)が出場。大注目の大会となっている。
先陣を切るのは海人。第3試合のフェザー級キックボクシング3分3Rで、モハメド・シアサラニ(イラン)と対戦する。
SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。
驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月に元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKO、8月に6位ラゴミール・ペトロフをKO、10月には初代GLORYライト級王者ダビッド・キリアに判定勝ち、12月に3位ゲリック・ビレットに判定勝ちと連勝。戦績は59勝(26KO)8敗1無効試合。
当初は2025年3月のONE日本大会でマラット・グレゴリアンとの対戦が決まっていたが、計量を巡るトラブルで中止に。今回もグレゴリアン戦実現に向けて交渉が進められたが、グレゴリアンサイドとの調整がつかなかったため代替選手としてシアサラニと対戦することになった。
シアサラニは2023年からONEに参戦し、シッティチャイ・シッソンピーノンやモハメド・ブタザ、野杁正明に勝利したリウ・メンヤンにも勝っており、ONEでの戦績は5勝2敗。基本はミドルキックを軸としたムエタイスタイルだが、飛び込んでの左ストレート、左ボディブローには一発で相手をダウンさせる威力を秘める。
海人は6月22日(日)東京・後楽園ホール『SHOOTBOXING 2025 act.3」でのGLORY世界ライト級1位エンリコ・ケール戦が決定しており、試練の2連戦となる。
そして第4試合のバンタム級キックボクシング3分3Rで、与座がエルブルース・オスマノフ(ロシア/Akhmat Kickboxing/Team Mehdi Zatout)と対戦。
与座は、2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。2021年12月にKrush初参戦を果たすと豪快KO勝ち、2022年2月のK-1ではいきなり当時のライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。2023年3月の朝久との再戦でも勝利し、第6代K-1 WORLD GPライト級王座を奪取。
2024年3月にはRISEのリングでRISEライト級王者・中村寛と対戦し、負傷判定での勝利。7月にゴンナパー・ウィラサクレックと対戦すると、1Rで3度ダウンを奪う圧勝でインパクトを残した。9月には元ONEキックボクシング世界フライ級王者ペッダム・ペッティンディーアカデミーを3R1分15秒でKO。戦績は19勝(9KO)2敗。
オスマノフはアマチュアで500戦以上の経験を持ち、2023年2月の『ONE Friday Fights 3』からONEに参戦、2024年12月の『ONE Friday Fights 92』まで6戦全勝(1KO)。通算戦績は12勝無敗の強豪だ。パワフルな左右フック、ヒザ蹴りに加えて回転系の蹴り技も得意とし、二回転廻し蹴りや後ろ廻し蹴り2連発、ハイキックからのバックスピンエルボーなどの大技を使いこなす。
与座キックと呼ばれる奥足内側への中足(足の親指と第二指の付け根部分)前蹴りを開発した与座は、極真空手時代に多彩な足技や回転系の技を繰り出す相手には慣れており、オスマノフの大技を喰らう可能性は少ないが、ロシア人特有の頑丈さやパワーをいかに攻略するか。
同大会は当日21:30より、U-NEXTにてLIVE配信される。