2025年6月22日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されるKNOCK OUTのビッグマッチ『THE KNOCK OUT 2025』(U-NEXT配信)の対戦カード第二弾発表会見が、5月13日(火)都内にて行われた。
KNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級王座決定戦3分3R延長1Rとして、栗秋祥梧(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)と倉本一真(リバーサルジム新宿MeWe/MAJESTIC)が、UNLIMITEDルール初のタイトルを懸けて戦う。
栗秋は九州で活躍後、2018年10月に上京してクロスポイント吉祥寺に入門。天性の格闘技センスを生かした左の攻撃を武器とし、飛びヒザ蹴りは一撃必倒のキレと破壊力を秘めている。2023年9月にK-1 GROUPから乗り込んできた第6代Krushフェザー級王者・玖村修平を初回KOに降して評価を一気に高めたが、2024年2月の『ONE Friday Fights』初参戦で判定負け。4月のシュートボクシングでは山田彪太朗に判定負けと連敗。
しかし、6月にKNOCK OUT-UNLIMITEDルールで中村優作を1RでKOし、大きなインパクトを残した。10月にはチュームーシーフーを延長戦で破りKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座に就いたが、12月のUNLIMITEDではカルロス・モタに判定負け。キックボクシング戦績は46勝(25KO)23敗3分。
倉本は全日本レスリング選手権大会男子グレコローマン59kg級・60kg級で3連覇を達成。2017年2月に修斗でMMAデビューを果たし、MMA戦績は10勝4敗。近年は加藤ケンジ、魚井フルスイング相手に連勝も、元谷友貴、太田忍に連敗。2025年4月にヤン・ジヨンと激闘を演じ、判定2-1で勝利している。12月にKNOCK OUT初参戦を果たしUNLIMTEDで重森陽太と対戦、2R2分43秒でTKO勝ちした。
会見で倉本は「大きい大会で初代タイトルマッチを組んでいただきありがとうございます。そうしてもらったからには責任があるので、またハンパじゃない盛り上げで年末の大会よりもエグい試合をして勝とうと思います。2人で面白い試合をしようと思うので期待していてください」と予告。
栗秋は「半年ぶりの試合でUNLIMTEDのタイトルマッチをやれることが凄く嬉しいです。しっかり僕がベルトを巻いて、ここから僕が歴史を作っていきます」と宣言した。
タイトルマッチになったことについて倉本は「UNLIMTEDの試合に年末1回出させてもらっただけですが、自分が王者でしかないだろうと思って出ましたし、そういう結果になったと思っているので、山口代表に早くベルトを作ってくださいと言ってここで出来たので、自分のためにかなと(笑)。もちろん栗秋選手は強いので結果、自分が獲れたら最高なので獲りたいですね」、栗秋は「6月のビッグマッチでタイトルマッチに絡めたのは嬉しい。戦う準備はいつでもしていたし、ここからUNLIMTEDを引っ張て行きたい気持ちがずっとあったので、いつでもタイトルを獲れる準備はしていました」と、互いに自分が初代王者になると譲らない
山口代表が以前の会見で「栗秋はフェザー級がもう厳しいかも」と話していたが、今回スーパーフェザー級になったことでKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座はどうするのかと聞かれるた栗秋は「正直、今回でフェザー級のベルトは返上しようと思っていまして。でもスーパーフェザー級でキックボクシングをやるかと言ったら ぶっちゃけ僕はUNLIMTEDでガンガンやっていきたいのでUNLIMTEDだったら何kgでもやっていこうと思います」と、今後はUNLIMTEDに集中したいとする。
王座決定戦を争ったチュームーシーフーと再戦する約束を以前していたが、と聞かれると「階級を上げてUNLIMTEDでやって欲しいですね」と笑った。
倉本は前回の重森戦でUNLIMTEDでの戦い方のコツはつかめたか、と質問されると「いろいろあの試合で勉強になった部分があって。最後にパウンドでTKOやったところは、もっとUNLIMTED的なあれならスタンド(ブレイク)になってもおかしく無いと後で思いました。それだったら立ち上がってサッカーキックしてもよかったなと後で思ったり、いろいろ勉強になりました。あとはタックルで倒した後に、相手がMMAでいうギロチンの状態で耐える、何もしない、審判にスタンドを委ねている。ああいうのはよくないですよね?」と山口代表に疑問をぶつける。
山口代表は「あれからJMOCさんが全面的にルールからジャッジからレフェリーから入ってUNLIMTEDの形が整ってきた。THE KNOCK OUT FIGHTERでやっていますが、それを見てもらえればだいぶ展開が早くなっていて、見る方は面白い、やる方にはハードな競技になっている。この半年でだいぶ変わった。展開が早くて。その点も解消されていると思います」と回答。
それを聞いた倉本は「年末でもうちょっとというところが改善されていると思うので、自分自身もアップデートして年末よりもっとスリルのある、自分もやっていて面白いエグい試合をしたいと思っています」とした。
栗秋の警戒する部分はあるかと聞かれると「身体能力が高いのが印象で、もちろん打撃の王者なのでそれに気を付けるのはもちろん。でも身体能力が高いがゆえの…があるので、そういうのはMMAの経験からしていろいろやり方があるので、それをUNLIMTEDで出したいですね」と答えた。
栗秋は「KOでしっかり勝つ。重森戦は見返しました。年末から僕もKRAZY BEEの選手たちと一緒に練習してMMAやってるんですけれど、その中で怖いものがないかなと思いますね。投げられるのはあると思うけれど、投げられないようにすればいいだけですし、MMAの良さが引き出せるルールでもあるので、僕もそこを出していくと思います」と、KRAZY BEEの選手たちと練習を積んでるとし、倉本の投げに関しては「投げを出させない。出す前に終わらせる」と言い放つ。
これに倉本は「一応、呼ばれているのが“投神”なので投げたいと思います。KOされずに」と、必ず投げると返答。逆に打撃戦はやるのかとの質問には「打撃戦やりたいですね、本当は。でも組んじゃうかもしれないです(笑)。それは始めてみてのノリで。バチバチ殴り合う気ではいます。“投撃”ですね」と展開によっては打撃戦もしてみたいとする。
栗秋はテイクダウンディフェンスの成長について聞かれると「ディフェンスだけならけっこういいところまで行ってる。自分からタックルに行くにしても練習してますし、いつもKRAZY BEEの人たちと32Rスパーリングをしているので問題ない」と話す。
主に山本アーセンとの練習が多く「(RIZINの)試合が終わった次の日から練習に来てましたし、活気があるし、みんな一丸となってチームとしてやっているので、トップコーチにUNLIMTEDルールの説明をしてみんなそのルールで練習に付き合ってくれるので、凄いためになっています」と、全面的な協力を得られているようだ。
アーセンとは「基本バチバチのOFGでスパー。15~20人集まってスパーをガンガンやって、いいところ・悪いところみんなで言い合う。そういう形でやってます」という。
UNLIMTEDのタイトルを獲ったらその後はどうしたいか、との質問に倉本は「僕はMMAにも出たいですし、その試合の感じでどんどんUNLIMTEDにも出たい。被らなければ毎月でも怪我が無ければ試合がしたいくらいです」と意欲を見せ、栗秋は「UNLIMTEDだけの大会だけじゃなく、こういう立ち技の大会でもメインをとれるようにベルトを獲ってそれを実現しようと思います。KNOCK OUTは立ち技の団体ですけれど、KNOCK OUTのファン含めいろいろな人にUNLIMTEDの試合を面白いと思ってもらえるようなバチバチの試合をしていきたいと思っています」と意気込んだ。
なお、山口元気KNOCK OUT代表は「年内にUNLIMTEDルールだけの大会を考えています」と発表した。