MMA
インタビュー

【RIZIN】フジTV社員のウザ強ヨシヤ、戒告処分も「クビになってもこの試合に出ます」「裏方をやることで見えてきたものもあった」

2025/05/02 12:05
 2025年5月4日(日)東京ドーム『RIZIN男祭り』に出場する全選手の個別インタビューが、2日(金)都内にて行われた。  第3試合のRIZINキックボクシングルール63.0kg契約3分3Rで、朝久泰央(朝久道場)と対戦するウザ強ヨシヤ(FIGHT CLUB 428)が出席。試合への意気込みを語った。 ウザ強は、2018年7月にRIZIN緊急参戦で海人にKO負けでキャリア初黒星。同年大晦日に白鳥大珠と対戦しダウンを奪うも3R TKO負け。その後、フジテレビに就職。21年12月のRISE復帰を経て、さらに今回3年5カ月ぶりに復帰(※会見での質疑応答)。 1Rは正直、僕にも結構チャンスあるのかなと ――現在の心境は? 「いろんなことが起きていますが、試合に集中して。6年ぶりのRIZINになるので思い切って楽しんで最高にいい試合を見せたいと思います」 ――いろんなこととは? 「僕は現在フジテレビの社員ということを公表して試合に出るんですけれど、会社に言わずに記者会見に出させてもらって、直談判で榊原さんに試合に出たい意向をお伝えして、この試合が決まりました。で、この試合の相手はK-1の(元)世界王者で、僕はブランクがある中でかなり強敵だと思うんですけど、こういった状況で、会社には今、戒告処分をもらって平行線が続いている状態なんですけど、この状態で試合に出ることで、これで勇気が与えられることもあるかなと思って。こうやって事はまとまってないんですけど、その挑戦する姿を少しでも多くの人に見てほしいなって決意して出た試合なんで。ぜひ見てほしいと言いますか、何か残したいなと思います」 ――対戦相手の印象は? 「第5代K-1世界王者で、僕もその活躍を見てましたし、凄くいい選手だなっていう印象なんですけど、本当に凄い強いと思ってます。正直シンプルに。だけど、僕の方が優っている部分もきっとあると思ってて。そこを試合で見せたいです」 ――やっぱり綾野剛さんにちょっと似てる。 「本当ですか? YouTubeのコメント欄で百均の綾野剛とかジェネリック綾野剛とか、いろいろ大喜利みたいなのがあって、全部チェックしてます(笑)。一番好きなのは百均の綾野剛です」 ――どんな試合の展開になるとイメージし。ている? 「1Rは正直、僕にも結構チャンスあるのかなと思ってて。朝陽選手はスロースターターなんですけど、多分朝久選手からしたら僕は格下というところもあって負けられない試合になると思うので、大技とかでKOを狙ってると思うので、1Rはかなり面白い注目のポイントになるかなと思っていて。僕はそこで倒しに行きますし、朝久選手もそれに乗ってくると思うので、バチバチの試合したいなと思います」 ――試合決定から1カ月、仕事をしながら練習に取り組んできた? 「試合が決まってからは会社との話し合いが中心だったので、実務という部分ではあまりなかったんですけれども、そこの部分で逆に練習ができたので、思いっきりやれるかなと思います」 ――100%の練習をして臨むことができた? 「そうですね。記者会見までは仕事があったんですけど、そこから集中して1カ月身体を作れたので、会社にも感謝していますし、練習できてない状態で試合をすることはないので大丈夫です。仕上げます」 ――フジテレビの同僚の方も会場に応援に来られる予定? 「そうですね。来てくれる方は同期もいますし、仲のいい先輩もいますし、応援してくれる方はしてくれています」 ――大会が終わってから、改めて会社とは方向性について話し合う? 「まあ、そういうことです」 ――現在フジテレビではどういった業務をしている? 「去年までヤクルトスワローズの球団担当という仕事があるんですけど、そちらにつかせてもらって。ヤクルトの試合のニュースだったりとか、帯同して選手とかと一緒にVTRや番組に出演してもらったりを担当する仕事をしていました」 ――本日は有給休暇? 「それに近い形かな」 [nextpage] 処分に対して反発はないし、至極真っ当な判断 ――ブランクの期間も、格闘技への思いを持ち続けてトレーニングを行っていた? 「そうですね。2021年に秀樹選手とRISEでやったんですけど、その時に負けてしまって。そこから僕はADっていう仕事が、ディレクターという仕事にちょうど負けた1カ月後に変わったんですね。そこから球団担当という仕事をして。最初の1年は西武ライオンズを担当したんですけど、全く練習しないまま仕事に集中しようと思って。1年間練習せずに仕事をしていたんですけど、ヤクルト担当になってから沖縄キャンプに行くじゃないですか、シーズンの前まで。そこで僕も帯同してて1カ月行くので、そこでなんかしたいなと思った時に、沖縄はボクシングが有名なので、ボクシングジムに通うごとになって。そこで刺激を凄いもらって。インターハイに出る高校生のボクサーとスパーリングを1年ぶりにやってみて、格闘技が本当に楽しいな、やり甲斐があるなと思って。そこから仕事をしながら練習して身体を戻そう、いつかまた試合に出たいなっていう思いで2年間練習したので、仕事と並行しながら練習しました」 ――処分が出たのは戒告が最初? 「それが一番最初で、それ以上はまだ何も出てない状態なんですけど。僕の身勝手な行動でもあるので、僕はこの処分に対して反発はないですし、至極真っ当な判断と思っています」 ――秀樹戦の時は許可を取ったのか、その時も強行突破だったのか? 「あの時は僕、入社時から格闘技をやりたいって話はずっとしていて。当時の局長が格闘技をずっと続けなさいっていう話をされていたので、僕は試合のことだと思ってたんですね。だから特に許可を得ずに5日間夏休みと有給を前後にとって、その中でやれば怪我をしても復帰できることが分かっていたので、プライベートのことだと思っていたのでそれで許可はもらわず試合やりました」 ――その時は怒られたんですか? 「全く怒られてはないです」 ――今回の試合に向けて誰とどこでどんな練習をしてきた? 「いろんなところで練習させてもらったんですけど、FIGHT CLUB428で篠塚辰樹選手とかのトレーナーをしているタイジュっていうトレーナーがいて。彼は僕が秀樹戦の時、17歳の時にもセコンドに就いてもらって。彼にも見てもらってますし、あと江幡睦さんのLIGHTHOUSE TOKYOっていうジムが広尾にあるんですけど、そこでパーソナルトレーニング。今回セコンドにも入ってくれるんですけど、元OPBF東洋太平洋スーパーミドル級王者の松本晋太郎さんという方と、元RISEライト級王者の水町浩さんという方に、仕事前に1時間ぐらいパーソナルで見てもらってっていう練習を積んできて。かなりいろんな方に対策を練ってもらって、フリーみたいな動きをしてるんですけど所属はFIGHT CLUB428で出させてもらっています」 ――先ほどの沖縄のジムの名前は? 「ウィナーボクシングジムです」 [nextpage] 僕の中では100%勝ちを確信している 【写真】元フジTVアナウンサーの鈴木芳彦アナ、長坂哲夫アナも応援――秀樹戦から3年半あって、こういった状況の中で試合に出ることで反発もあるかと思うが、どんな試合を見せたいか? 「最初の会見でも言ったんですけど、誰がどう見ても無謀な挑戦っていうところがあると思いますが、その無謀な挑戦をするところに、エンターテインメントもあると思うし、この試合で本当に僕が勝ったら見た人に勇気を与えられるかなって僕は思っているので、僕的には楽しみですね。ブランクはあるんですけど、負ける気も全くしないし、チャンスはあるだろうっていうので」 ――それはフジテレビの中で、演者と作り手という関係の中で番組を見てきた中で、そういうことが出来るというふうに考えたところもある? 「ありますね。やっぱり凄くいい経験させてもらいましたし。特にスポーツの現場に行ってからは、間近で一流の野球選手と一緒にいさせてもらって、彼らの凄さも見てきたし、裏方をやることで見えてきたものもあったので、今度はちょっと1回…今後どうなるか分かんないですけど、こういうヤツって今までいなかったと思うので見てほしいですね。表と裏、両方経験してきたので」 ――どういった経緯で戒告処分が下されたのか? 「言える範囲っていうのが、ニュースにすぐなってしまうのでアレなんですけど。僕が試合に出たいというのは昔から言ってたんですけど、今回勝手に公開記者会見に出てしまったので、そこから何回か話し合いが行われて。それでも僕が出たいっていう旨を伝えてたって形なので。会社からすると処分は当たり前のことだと思ってるし、申し訳ないなって気持ちもあります。でも、それでも僕は東京ドームの舞台に立てるっていうことに対して諦められない部分もあったので。どんな処分も受け入れるつもりですし、クビになっても僕はこの試合に出ます。それだけですね」 ――RIZINと東京ドームにそこまで懸けてこだわるのはどうして? 「僕がRIZINに初めて出た時は、たまたま運よく出場させてもらったって言いますか。2日前に計量で倒れた選手の代わりに海人選手が出ることになって、その相手を探している中で、たまたま僕の知り合いにかかってきた電話でその人が出れないんで、お前じゃあ出ろよっていう形で出させてもらって。初めてさいたまスーパーアリーナに立たせてもらった時に、ファンの熱気とか。それまでRIZINを見に行ったこともなかったんですよ。会場の雰囲気とか選手の盛り上げ方とか、選手の熱量とかを選手として味わって虜になって。そこから年末も出させてもらって。その2試合で両方とも勝てなくて。年末に出た白鳥選手との試合でダウンを奪った後に肩が外れてしまって負けてしまって、ずっと悔しい思いが自分の中にあって。RIZINという舞台でもう1回盛り上げたいし、喉から手が出るほど勝利が欲しいので。やり方は荒いんですけど、その中で見せられる試合もあると思うので出場を決意しました」 ――勝利のイメージはどこまで練り上げられている? 「トレーナーさんとの話では、1割・2割の勝率をどこまで上げるかっていうことをしてきて、最初1割だったところが3割・4割に上がってきてるんじゃないかっていうところなんですけど。それを東京ドームという舞台で、それ以外のところをどれだけ埋められるかだと思ってて、埋められる要素はたくさんあるので僕の中では100%勝ちを確信しています。100%勝ちを確信しないと、絶対負けると思うので」
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