勝ったら100パーセント、日本で試合を続けたい
──29勝中、21の一本勝ちを誇るゴイチ選手ですが、いつものクリチーバでは、今回の内藤戦に向けて何か練習内容を変えたこともありますか。
「毎試合、新しいことにチャレンジするのはあるんだけど、その他に関しては特に変わらず、いつもと同じようにキャンプをしてきた。もちろん、レスリングはここ数年、自分の柔術とうまく組み合わせられるように取り組んできているから、レスリング出身の内藤との対戦も準備万端さ。今まで戦ってきたBellatorは非常にハイレベルで、そういった選手と対戦することにも慣れている。全然大丈夫だよ。グラップリングでもしっかり見せていきたいと思っている」
──内藤選手の試合はどのくらいチェックしていますか。前回はDWCSのミドル級で現UFCで活躍中のアテバ・ グーティエに2R 敗れています。
「彼が7試合の経験があるのは知っているし、PANCRASEだけでなく、米国での試合も観たよ。ただ、あの試合は彼にとってはいい日ではなかったと思う。彼はまだ28歳と若くていいファイターだし、このまま続けていけばこのスポーツで明るい未来があると感じさせる試合だった。特に1Rは。どんな選手でも、諦めずにベストを尽くせば成長できるものだから。4月27日、試合で会えるのをすごく楽しみにしているし、彼のことはリスペクトしている。決して見くびったりしない。あの日は彼の本来の実力を発揮できなかったのか、緊張していたのか、それともキャンプで何か問題があったのかは分からない。米国での試合はまた特別で、UFCやBellatorのレベルになるとなお違う。その影響もあったかもしれないけど、あの試合は彼にとって良い経験になったはずだ。きっと僕と戦う今回はもっと強くなって戻ってくると思っている。多分彼のベストの状態で準備してきてくれると思うから、それに期待しているよ」
──ゴイチ選手は過去にライト級からウェルター級へと階級を上げていきましたが、今回、内藤選手はミドル級からウェルター級へ下げてきます。この階級変更は試合にどんな影響を与えると思いますか?
「まず、僕は相手よりも経験が圧倒的に多いと思っている。それが一番大きな要素だ。確かに体格差も大事だけど、試合経験には敵わないもの。だから僕が有利だと思うよ。
相手はミドル級から落としてきて大きいかもしれないけど、計量をしっかりパスして、同じ体重でやるのであれば、全く気にはならない。だからオッケーさ。それに、階級を上げることはそんなに大きな問題じゃないけど、逆に階級を下げるのは難しい。UFCの二階級王者たちを見ても、ほとんどが階級を上げているよね? 逆に階級を落とした選手は、パフォーマンスが下がることが多い。例えばTJ・ディラショーやBellatorでのパトリシオ・ピットブルのような素晴らしい選手でも、階級を落としたときに苦労しただろう。だから今回、相手が階級を落とすのは、僕にとって有利に働くんじゃないかと思っているよ」
──さきほど仰ったように、内藤選手はレスリングと極真空手のバックグラウンドを持っていますが、ミドルから落として来る彼にトップポジションを取られると厄介だと感じますか。
「いや、そんなことはさせない(笑)。でも、もしそうなったとしても大丈夫だ。僕の武器であるブラジリアン柔術の方が優れていると信じているし、どんな状況でも対応できるように準備している。レスリングでも打撃でも、どんな展開でも勝つ準備をしてきた。特に、今回の試合では打撃の展開が多くなると思っているけどね。
ただ、ISAO戦でも感じたことだけど、日本人選手というのは非常にタフで、絶対に諦めないという印象がある。ISAOにもたくさんダメージを与えたけれども、絶対に諦めないで彼は戦い続けた。だから、今回の内藤も同じようなメンタルで来てくれるかなと思っているんだ」
──かつて元PANCRASE王者のISAOと戦い、こうして今度はPANCRASEに参戦となりました。今後、PANCRASEのベルトを狙う可能性はありますか?
「もちろん、全てに可能性がある。この試合の結果次第だ。僕は勝つ自信があるし、日本のファンに自分の試合を楽しんでもらいたい。ファンが望むなら、僕はいつでもその準備ができているよ。勝ったら100パーセント、日本で試合を続けたいと思っている」
──内藤選手へメッセージを。
「ベストな状態で来てくれることを望んでいる。階級を落としてくるから、体重をしっかりとうまく作って、お互い良いコンディションで試合をできることを望んでいるよ。日曜日の大会で一番良い試合にしよう」
──いよいよゴイチ選手の試合を生で観る日本のファンにもメッセージを。
「日本のファンはおそらく世界で一番いいファンだと思っています。心の底から日本の皆さんに感謝しています。僕はいつも皆さんのメッセージを読んでいますし、本当に愛されていると感じています。皆さんの応援があるからこそ、ここまで頑張れています。だから、感謝の気持ちしかありません。
日曜日は、前回の試合よりも、さらに強くなった自分を見せたいです。今までの人生の中で一番いい試合をしたい。自分の技術や、アートをしっかりと見せていきたいと思います。出来れば、1Rできっちりフィニュシュしたいと思います。三角絞めや肩固めなどのサブミッションか、KOか分からないけど、必ずフィニュシュします。ファンの皆さん、自分がベストを尽くすので、ぜひ会場で見に来てシェアして、PANCRASEをエンジョイしてください。日本で僕の試合を見せることが楽しみです!」





