2025年3月3日、英国のプログラップリング『Polaris Pro Grappling』が、高橋“SUBMISSION”雄己(和術慧舟會HEARTS)と選手契約を締結したことを発表した。日本人としては初めて同プロモーションと「欧州独占契約」を結んだ選手となる。「2年4試合」の複数試合契約となる。
高橋は、2025年2月8日に英国ドンカスター・ドームで開催された『Polaris 31』(公式YouTube配信)で、24歳のジェイク・ゴールドソープ(英国)を35秒、ショットガンアンクルロックを極めて一本勝ちしていた。
Polarisは公式SNSで、「歴史を作っている! 高橋雄己、Polarisと欧州独占契約を結ぶ日本人初の選手。バンタム級タイトルが空いているので、ユウキはマークを決め、ゴールドに向かって走り始めることを熱望しています。まず彼と最初に顔を合わせるのを見たい選手は誰でしょうか? あなたのピックをコメントに記入してください!」と、高橋との契約を発表。早速ファンに観たいカードを問いかけている。
「全てを組み技に捧げている人間にとって分水嶺」
Polarisと正式に選手契約を結んだ初の日本人選手となった高橋は、「発表されたいまの率直な気持ちとしては、高揚感と緊張感が入り混じってます。日本人としては前人未到の領域に踏み出した事で、自分が好きなグラップリングの歴史を自分の手で拓けている高揚感。それと同時に“いよいよか”って感じの緊張感です」とコメント。
さらに今後について、「細かい契約内容は伏せますが、まず今回は2年間で4試合の複数試合契約となってます。そして既にPolarisは俺のタイトル挑戦を仄めかしていて、俺はずっとキャリアで最大の目標をPolarisに定めて来ました。つまりこれからの2年間が、自分の格闘技人生で最も重要な期間になるという事。
格闘技人生で、というか、俺みたいに全部を組み技に捧げて来ている人間にとっては、ここが自分の人生に納得できるかどうかの分水嶺になるんだと思います。もちろんタイトルを取ればそれを足掛かりに更に上を目指すのですが、それすら出来ずに終わったら絶対に成仏出来ないので(笑)」と、これからが勝負になると意気込みを語った。
ちなみに、今回の契約は、「こんな入れ込んだ事を言っておいて、実は契約については発表時に初めて認識して慌てて内容確認したんですよね。前回の試合の後に寄り道したドイツ(※セミナーを開催)でビール飲みながら読まずにメールで来た書類にサインしたみたいで、記憶がなくて……俺にとっても嬉しいサプライズ発表(?)でした。周りの人には『ちゃんとしろ』って怒られましたが」と、自身にとっても唐突な発表だったと苦笑するが、バンタム級王座獲得に向けて、自ら動いてそのチャンスをモノにしてきた覚悟はゆるぎない。
「ともかく、俺の人生に“答え合わせ”の時間が来た事は事実です。皆様のご多忙な日常の中のお手隙で、少しだけ気にかけていてもらえたら嬉しいです。きっと楽しいと思います。俺は強いので」と、決意とともに自信を語っている。高橋の次戦に注目だ。