沖縄から日本一を目指す仲山
2019年10月4日(金)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT×REBELS』の第6試合52kg契約3分5Rでジャパンキックボクシング協会初代フライ級王者・石川直樹(治政館ジム)と対戦するWBCムエタイ日本統一フライ級王者・仲山大雅(RIOT GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
仲山は沖縄キックボクシング界の新星。高い攻撃力を持ち、ムエタイの激闘王チョークディーと引き分けた実績が光る。『KNOCK OUT』の初代フライ級王座決定トーナメントでは準決勝に進出した。6月の『NJKF』では9戦無敗だったNJKFフライ級王者・松谷桐を初回KOで破り、WBCムエタイ日本統一フライ級王者となり、波に乗っている。
対戦する石川は首相撲からのヒジ・ヒザに徹底して磨きをかけ、2016年10月に日本フライ級王座を奪取。2度の防衛に成功し、2018年6月にはKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座決定トーナメントにも参戦している。旗揚げに伴い日本フライ級王座を返上、ジャパンキックボクシング協会フライ級王者に認定された。今回は仲山と対戦が決まっていた老沼隆斗のKO負け(45日間のダメージサスペンド期間規定により欠場)を受け、スクランブル参戦。
■僕は常にKOを狙っていて首相撲での展開でもKOできる
――今回新生KNOCK OUT初参戦が決まりました。心境はいかがですか?
「嬉しい気持ちと去年KNOCK OUTでいい結果を残せなかったで悔しい気持ちがまだ残っています。旧KNOCK OUTでの最後の試合(石井一成のヒジによる鼻骨骨折で3RTKO負け)がちょうど1年前で、悔しい終わり方だったのでこのまま負けたままでは終われません」
「一度外側の骨を真っすぐにする手術をしたのですが、まだ内部には折れたままの骨がある状態なので、あともう一回手術をする予定です。見た目は真っすぐで動いた感じも違和感はないのですが、鼻の通りは悪くなったのかなと」
――ふとした時に石井戦を思い出すことはあります?
「そうですね。あの時鼻を骨折したと同時に鼻の表面も割れてそれが赤くアザになって残っています。ジムで小学生の指導をしていて、その子たちからは最近トナカイと呼ばれています……笑って流してますが(苦笑)、やはり悔しいですね」
――KNOCK OUTのリングで石井選手にリベンジしたい気持ちはありますか?
「それはありますね。一度SNSで再戦をアピールしたのですが、向こうからの反応はありませんでしたね。まだ僕とやることにメリットはないと思うので、今はとにかく決まった試合で勝ち続けることが重要かなと思います」
――今回対戦する石川選手についてはどのような印象がありますか?
「首相撲で勝負してくるイメージです。今までに対戦した山田航暉選手、藤原あらし選手がそういうタイプで感じは掴めているので、どんな展開になっても問題はありません。ジムの練習では首相撲のめちゃくちゃ強い優吏先輩がいて、徹底して首相撲対策をしています。試合ではこういうテンポでやってくるんだろうなというイメージでもできていて手応えも感じています」
――逆に相手の得意である首相撲でも勝負したい気持ちは?
「それも特に問題ないですね。僕は常にKOを狙っていて首相撲での展開でもKOできると思いますが、パンチ、蹴りも出して攻撃が偏らないようにしたいと思います」
――当初は老沼隆斗選手と対戦予定でしたが、作戦の変更など特に問題はなかったですか?
「老沼選手のことを知らなかったのでYouTubeで老沼選手の試合を見て噛み合う試合になると思ったのですが、僕に負けている泰史選手に負けて今回欠場になったのでビックリしました。相手が変わっても特に問題はありません」
――今年6月には、当時9戦無敗のNJKFフライ級王者・松谷桐選手とのWBCムエタイ日本統一フライ級王座決定戦で1RKO勝ちで王座獲得、7月には元新日本フライ級王者・泰史に判定勝利と現在二連勝。好調の要因は何でしょう。
「今まではタイ人トレーナーとRIOT会長から指導を受けていたのですが、1月の藤原戦の後は会長のみの指導を受けるようになってスタイルに迷いがなくなったんです。もちろん、タイ人トレーナーから教わったヒジ、ヒザの技術も忘れずにやっています」
――WBC日本チャンピオンになって気持ちは変わりました?
「僕自身は変わらないのですが、周りの反応は全然変わってきました。僕はRKA(琉球かきだみし協会)のチャンピオンでもあるので、沖縄から本土の選手をどんどん倒していって二つのベルトの価値を高めていきたいです」
――会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。
「どんな展開になってもKOを狙って盛り上げていくので応援よろしくお願いします」