MMA
インタビュー

【PANCRASE】杉山しずか、フライ級王座防衛戦に向け「“その先”にあるものも見据えながら」「『ベストボディジャパン』の経験は身になっている」「渡邉選手の打撃は“恐れを知らない”から──」

2025/02/21 22:02
 2025年3月9日(日)神奈川・横浜武道館で開催される『PANCRASE 352』の王座戦調印式および会見が21日(金)、都内にて行われた。 ▼クイーン オブ パンクラス チャンピオンシップ フライ級 5分5R杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)第4代QUEEN OF PANCRASIST 23勝7敗1分渡邉史佳(FIGHTER'S FLOW)1位 2勝1敗  2024年3月にPANCRASEに初参戦し、ライカを相手にスタンドでも巧みに左の蹴りを当てて、テイクダウンからコントロール。フルマークの判定勝ちで初陣を飾った杉山は、2024年7月立川大会の2戦目で重田ホノカを1Rフロントチョークで絞め落とし、第4代クイーンの座に就いた。  そして、2024年11月24日には、『ベストボディジャパン日本大会』のフィットネスモデル部門レディースクラス(35歳~49歳)の部に出場し初優勝。さらに同部門の各年齢クラスの優勝者で競われるオーバーオールで総合優勝し、日本一に輝いている。  14kg減量の末、コンテスト当日の体重は54.9kg。MMAのフライ級は125ポンド(56.7kg)のため、格闘技の試合時より、さらに1.8kg絞った美ボディでベストボディジャパンを制している。この研ぎ澄まされた“魅せる”身体作りにより、新たに強化された部分も含め、ファイトする身体はどのように進化したか。注目だ。  対する挑戦者の渡邉は、2023年3月のプロデビュー戦でライカにスプリット判定勝ちすると、2024年3月にキャリア2戦目で当時ランキング3位のNORIに判定勝ち。9月立川大会で第2代王者の端貴代をフルマークの判定で破り、プロ4戦目にしてタイトルマッチの舞台に駆け上がってきた。渡邉はテニスで活躍後、ボクシングのプロライセンスを取得。MMAではOOTA DOJOを経て、FIGHTER'S FLOWで渡辺華奈らとトレーニングする逸材との呼び声が高く、アグレッシブな闘いを信条とする。一気に時代を掴むか。  それともベストボディジャパンで日本一に輝き、さらに肉体を研ぎ澄ましてきたベテラン杉山が、本職のMMAでも女王の座を守るか。会見での王者・杉山の言葉から紹介したい。 杉山しずか「5Rを完走するつもりで行く」 「杉山しずかです。PANCRASEというこの歴史ある団体でベルトを任せていただき、本当に挑戦して良かったなと思っているところです。ここで(ベルトを)取られる選手では自分はないので、しっかり守って何回も何回も防衛する選手として、長期政権を築きたいと思っています」 ──昨年末には『ベストボディジャパン日本大会』にも出場し、優勝しました。自身の階級よりも絞り込んで出場したことは、格闘技にどんな影響があるでしょうか。 「挑戦したことに対して結果がついてくる、自分が結果を出したっていうことが一番、自信に繋がります。やはり達成することが一番自分を満足させてくれることだと思うので。  体重やパワーについては、(格闘技に)マイナスになることは絶対に無いようにしているんですけど、どう生きるかはちょっと分かりません。ただそういった経験をしたことが自分の身になっているのは確かだと思っています」 ──前回の試合後は中村K太郎選手や息子さんから何か言葉は? 「あの場で感情をしっかり出してくれる人たちなので、その後はまあ周りの方たちといろんな話をするだけで、本人たちとは話はしていないです。(今回も会場にもお子さんが来場する?)はい、来ます」 ──今回の対戦相手の渡邉史佳選手の印象を。 「相手の印象は、打撃も組みも強い選手という。手強い選手だと思っています。(対戦相手を聞いて)このPANCARSEはランキング制なので“順番にやっていく”と思っているので、次は(1位の)渡邉選手だなと思っていたので“やってやろう”という感じでした」 ──相手が得意とする打撃をどうとらえていますか。 「渡邉選手の打撃はやはり、恐れを知らないというか、思いっきり打てるところがあると思うので、相手に恐れを持たれるような──私がかつてKOされたりとか、そういったことがあって、私も思い切り振れなくなったりとか、“いや違う。私の持ち味はこうやって出す打撃じゃない”っていうのを学んだので、そういった(怖さや適性を知っている)ところが違うのかな、って思っています」 ──相手が4戦目で王座挑戦については? 「もう周りは若い選手がたくさんいて、数戦の選手がいっぱいなので、その人たちに対して自分が上だ、という風に思ってはいないです。本当に気を引き締めています」 ──王座挑戦から王座防衛に対する思いは? 「前回、ラッキーで取れたではないですけど、5Rかけて取るつもりだったので、今回それぐらいキツい試合を想定してやるつもりです。防衛戦も、それぐらいキツいと思っていて、以前『ナメてない』っていうことを言ったと思うんですけど、自分の実力を出すにはナメた態度じゃ出せないと思うので、本当に5Rを完走するつもりで行きたいと思っています」 ──今後の目標は? 「このベルトを守って、改めてまた挑戦者が来ると思いますのですべて倒していって。で……ちょっとまだちゃんと言えないですけど“その先”にあるものも見ながら、やはり大きな目標を持ちながらやったほうが自分は飛躍できると思っているので、そういう目論見も持ちつつ、今回の試合をしっかり締めたいと思います」 (※渡邉史佳との一問一答に続く)
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