2025年2月9日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された『K-1 WORLD MAX 2025』の一夜明け会見が、10日(月)都内にて行われた。
第17試合のスーパーファイト-77kg契約3分3R延長1Rでパク・チュンイル(韓国)を2R1分21秒、右カーフキックでKOしたK-1 WORLD GPミドル級王者・松倉信太郎(team VASILEUS)が出席。前夜の試合を振り返った。
「自分的にはいい練習も出来ていて過去一の仕上がりというのが自分の中であったので、自信を持っていたけれど上手くいかないのがあって。後半は重量級の試合が続いていたので自分もKOしたかったので、そこが出来たのは良かったかなと思いますね」
ファンからはハッサン・トイとの3度目のタイトル戦(過去1勝1敗)を望んでいる声があると言われると、「こういう人との試合を見たいと思ってもらえるのは嬉しいこと。ここから先、何回出来るか分からないのは常に頭にあることなので、話し合ってこの先のことを決めていきたい。僕はどんなことでもやりたいと思っているので。今回も北朝鮮から脱北した選手で、そういう人と会うことも交わることも普通ならないけれど、それがK-1の舞台で戦うことが出来て実力以上の怖さがありました。人生においても勉強になったので、ありがたかったし、新しい経験もしたいし、柔軟にやっていきたいと思います」と、残り少ない現役生活をどう過ごすかはK-1とも話し合っていきたいとする。
では、シナ・カリミアンとの対決でもいいのかと問われると「そういうことじゃないんですけれど(苦笑)。200~300kgの人とやってみたいいですね。シナは難しいですね。国民的にストーリーが大事だと思うし、感情移入できないと人気は出ない。カッコいいのが刺さる。国の風潮があるから。それで考えるとシナは得な感じになるのが見えない。試合してプラスに持って行くのが難しそう」と笑った。
今回の77kgの契約体重について「自分は減量自体がキツいので何とも言えない。77kgは世界的にはスタンダードな階級なので、自分がどうなのかって計ってみたかったのが大きかった」とし、「僕が思っていた動きは出来なかったが、コンディション面は77kgは最高だと思いました。ヨーロッパ系の77kgの選手とはやってみないと分からないが、他の団体で僕の階級の王者は77kgなので、その基準が分かったのは大きかったです」と77kgの階級に興味を持っている様子。
このまま77kgで世界戦略の可能性はと聞かれると「僕の中の選択肢にはあります。2kg(松倉は75kgの王者)気にする人は気にすると思うけれど、世界で有名な階級だと77kgになるのでそれもひとつだなと思っています。実際に77kgの世界の王者が誰とかは知らないけれど、面白いと思っています」と、世界的にはスタンダードな階級である77kgで勝負していくことも考えているとした。
77kgでも減量がキツいとの言葉があったが、「毎回20kg近く落としているのでけっこう大変です(苦笑)。普段めちゃくちゃ食うのでそれをアレすればいいんですけれど、でも僕はそれがいいので。不摂生と強さは紙一重。先輩で教えてもらった人が『肉を食ったほうがいい』と言っていて、科学的なことじゃない時の方が強かったので憧れがあるんです。そういう人が究極の強い人だと思っているので、科学的も大事ですけれど非科学的なことも大事だと思います」も、科学的トレーニングや最新の栄養学などを無視して昔ながらのやり方でやりたい部分があるという考えを示した。
「喰いたかったら喰うし、喰ったヤツが強い、デカいヤツが強いというスタンスで生きています」と、現代の格闘家とは思えない発想も。
そこでピザは好きかと聞かれると「ピザはめっちゃ喰います。昔ほどは食えなくなったけれど」とピザは大好物だとし、ドミノピザの日本の172店閉鎖のニュースについて「ドミノしか食べていなかったので。凄く悲しいことですね」と胸を痛めていると嘆いた。