キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】挫折からの再起戦に臨む髙橋亨汰「一発で終わっちゃうようなところを見てほしい。本当に一発で倒せる自信があるので」

2025/01/30 20:01
 2025年2月9日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2025 vol.1』にて、KNOCK OUT-RED -63.5kg契約3分3R延長1Rで折戸アトム(PHOENIX)と対戦する髙橋亨汰(髙橋道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。  髙橋は極真空手出身で、兄は極真会館第12回全世界空手道選手権大会4位の高橋佑汰。2015年10月にキックボクシングデビューし、多彩な蹴り技で2019年7月に日本ライト級王座に就いた。他団体の王者・ランカーを撃破し、2022年5月には1月のKNNOCK OUTで無効試合となっていた古村匡平との再戦で勝利。2023年2月にラットをTKOで破り、WKBA世界62kg王座も獲得。ひとつの引き分けを挟んで17連勝で2024年8月にKNOCK OUTへ本格参戦を果たしたが下地奏人に延長Rで敗れた。戦績は29勝(14KO)4敗2分1無効試合。 長いこと練習行かなくなったりもしていた ──『KNOCK OUT』には昨年8月の下地奏人戦以来となります。あの時はご本人としても待望というか、満を持しての参戦で、それだけに敗戦は痛かったと思うんですが。 「そうですね、だいぶ凹みましたね。ちょっと挫折というか、気持ちが切れそうになって、長いこと練習行かなくなったりとかもしていました」 ──そうなんですか。それだけショックが大きかったんですね。 「はい。でも下地選手が強いことは知っていたので、全然ナメていたわけでもないんですけど、やっぱり待ちに待った『KNOCK OUT』だったので、そこで落としちゃって、『ああ、俺ってこんなに弱いんだな』という感じで、ちょっと挫折しちゃいました」 ──ただ、そこからまた立ち上がったから今回の試合があるわけで。そのきっかけは? 「きっかけとしては、昨年12月のKrushで、松山勇汰という選手がスーパーフェザー級のタイトルマッチをしたんですね。僕は彼とは小学校5年生ぐらいから付き合いがあって、空手でずっと一緒だったんですよ。すごくかわいがっていて」 ──ああ、なるほど。 「その彼から『次のタイトルマッチ、相手がサウスポーなので練習をお願いできませんか』っていう話をいただいて、しばらく練習してなかったけどやるかと思って。そこで協力しているうちに、『せっかく頼ってくれた後輩が頑張っているのに、俺はこのまま終わってちゃ情けないな』っていう気持ちになって、そっからまたちょっと頑張ろうかなと思って今に至る感じです」 ──松山選手はありがたい存在だったわけですね。 「そうですね。たぶん、僕なんかよりずっと強いと思うんですけど、やっぱり頼ってもらえるのはうれしいですね。試合には負けてしまって、僕も会場で応援してたんですが、ちょっと泣けましたね」 ──そういった経緯もあって、もう1回やろうというところで、当面の目標というのは? 「とりあえず前回、けっこういろんな方から期待されてる中で下地選手に負けちゃったので、対戦相手を選べるような立場でもないですし、折戸選手とどうですかっていうオファーをいただいて、もう二つ返事でやらせていただきますということで。  今の目標としては、REDルールがオープンフィンガーグローブ(OFG)になったじゃないですか。もちろん僕はOFGは初めてですし、ちょっと怖い面もあるんですよ。殴った方の手が折れちゃうとかも聞くので。それでちょっといろいろビビってるところもあるんですけど(笑)、僕としてはOFGは記念に絶対1戦ぐらいはしておいた方がいいなと思って。あとBLACKルールもちょっと興味が出てきているんですよ」 ──ほう! 「それはなぜかというと、昨年末、大谷翔司選手がBLACKライト級のチャンピオンになったじゃないですか。僕は大谷選手とREBELS時代に対戦させていただいていて(2019年6月)、その時は引き分けだったんですけど、決着をつけたいなと思っていたんです。それが大谷選手のベルトに挑戦する形で再戦ってなれば、盛り上がるじゃないですか。そうなれば僕としてもうれしいし、そういう意味でBLACKルールにも興味がありますね」 ──それはそれで、実現すれば楽しみですね。 「と言っても、ヒジありからヒジなしに行くというのはそんな甘くないので、やっぱり戦い方も変わってくるだろうし、そういった面でナメてはないんですけど、いろいろやりたいこともある中で興味が出てきている感じですね。でも今回はとりあえず、敗者に口なしというか、今はまだはこの選手とやりたくないとか、この選手とやりたいとか言える状況ではないので、とりあえずこの試合に勝って、自分がどれだけいけるのかが、ちょっと楽しみではありますね」 ──そんな中で相手の折戸選手に関しては、どういう印象ですか? 「試合映像は少し見たんですけど、最初に年齢を聞いて、すごいなと思って。42歳ですよね。まだ6戦しかしてないみたいですけど、うまいし、普通にベテランの動きですよね。見ていても、最近始めたような動きじゃないなと思います。これといった強い攻撃とかがあるわけではないですけど、全体的な試合運びがうまい感じはしましたね。ちょっとやりづらそうだなと思います」 ──では、そういう相手にどう戦ってどう勝ちたいですか? 「今回はもう、絶対KOしなきゃいけないなと。ここで判定で勝っても『大したことないな』と思われちゃうので。折戸選手をナメてるわけじゃないんですけど、やっぱり立場で言ったら圧倒的に僕が上なので、ここはやっぱり、ベルトを2本獲った格の違いというものをちょっと見せなきゃいけない試合なのかなと思ってますね」 ──それこそこれから『KNOCK OUT』でやっていくためにも、存在感をアピールしないとですよね。 「はい。ここでアピールしないと、一生影が薄いままで終わっちゃうので(笑)。ここでしっかり勝ち方を見せた上で、次を見据えられればっていう感じですね」 ──今の練習環境はどんな感じなんですか? 「もうずっと、毎日ウィラサクレック三ノ輪でお世話になってます。たまに空手の髙橋道場の方でもやってますけど、基本はもうずっと三ノ輪の方でお世話になってます」 ──それこそトレーナーもたくさんいて、すごく整った環境だと思いますが。 「確かにいい環境ですね。今、ゴンナパー選手とかはタイにいるので、一緒に練習したりとかはできないんですけど、やっぱり刺激になりますね」 ──しかも今回はゴンナパー選手も同じ大会に出ますしね。 「そうなんですよ。しかも相手の古村匡平選手は僕も過去に対戦経験があるので、その試合はすごく楽しみです。だから僕がKOで勝って、試合をゆっくり見るっていうのが一番いいですね。あと、大谷選手と対戦するリード・ミラー選手もこの間まで日本にいて、ウィラサクレックで練習してたんですよ。僕が過去に戦った選手をウィラサクレックの2人が戦うので、そういった面でも楽しみですね。ミラー選手は2~3回ぐらいスパーリングというか軽く実戦練習して、すごくパンチが固いので、大谷選手とはけっこう噛み合う試合になると思います。僕がまず勝って、この2人につなげたいなと思います」 ──ライト級戦線という意味では、自分も含めて楽しみなところはあるんじゃないですか? 「そうですね。ライト級はREDでも重森陽太チャンピオンを筆頭に、マルコス・リオス選手だったり古村選手、REITO BRAVELY選手とか、強者しかいないので、そこに食い込めるのかっていうところですよね。そのためにもこの試合は絶対落とせないですし」 ──久しぶりのリングでもありますが、どういう面を見せたいですか? 「僕はあんまりコンビネーションで戦うっていう選手ではなくて、一撃必殺じゃないですけど、一発で終わっちゃうようなところをちょっと見てほしいですね。ラッシュしてまとめて勝つのもいいですけど、僕の場合はもう瞬き厳禁というか、本当に一発で倒せる自信があるので、そういうところを楽しみにしてほしいです」 ──今回の試合で一番注目してほしいポイントというと、やはりそこになりますか? 「そこもですし、やっぱり他の選手と違う蹴り技だったりも見てほしいですね。下地戦の時はあまり蹴れなかったんですけど、その分も蹴っていきたいと思うので」
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