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【修斗】世界フェザー級選手権試合・王者SASUKEに椿飛鳥が挑む。ソルトが2団体同時制覇にリーチかけるか、渡辺彩香に打ち勝ったパク・ボヒョンと激突。物議醸した判定負けから藤井伸樹が復帰、無敗の新鋭・永井奏多と対戦=3月16日(日)後楽園

2025/01/30 11:01
 2025年3月16日(日)『プロフェッショナル修斗公式戦 2025 Vol.2』後楽園ホール大会の4カードが正式発表された。  既報通り、1月19日の後楽園ホール大会のケージの中で、3.26 メインイベントとして、修斗世界フェザー級王者・SASUKE(マスタージャパン東京)と、同級1位の椿飛鳥(トライデントジム)による因縁のカードが発表された。 ▼世界フェザー級チャンピオンシップ 5分5RSASUKE(マスタージャパン東京)王者・3度目の防衛戦椿 飛鳥(トライデントジム)挑戦者・同級1位  両者は2024年11月に対戦を予定していたが、今大会へスライドして行われることとなった。ことの発端は椿が事あるごとに王者SASUKEを挑発。堪忍袋の緒がきれたSASUKEが重い腰を上げ、対戦することとなったが、大会直前にSASUKEがヒザを負傷し、試合が中止となった経緯がある。  その後も度重なる挑発を繰り返す椿に対してSNS上で両陣営が舌戦を展開。更にSASUKEの逆鱗に触れたのが、19日のケージ内でのカード発表の際に身を案じた椿がボディガードを引き連れ登場したこと。  椿は、「今日は何かあると思ってボディガードを雇ってきました。SASUKE選手の怪我の状態がたいしたことがなくて本当に良かったです。皆さん応援よろしくお願いします」とアピール。 「おい、寒いことすんなよ」と怒り心頭の王者は「自分の実力、一番自分がわかってるはずだと思うんで、ミスマッチという試合ですが、やりすぎるとかわいそうなんで、優しくしてあげようと思います」と圧勝を宣言すると、マイクを捨ててフォトセッションにも応じずケージを後にした。  ボディガードとともにケージに残された椿は「怪我から復帰のSASUKE選手の応援お願いします」と火に油を注ぐコメントで締めている。  椿は、お調子者のキャラとは打って変わってクレバーな試合運びで7月の前戦ではたておにスプリット判定で競り勝つなど、直近まで3戦全勝でトップコンテンダーまで上り詰めた。恵まれた体躯から繰り出す長い打撃に、組み際のヒジ・ヒザ等の打撃も加わり、粘り強いグラップリングが融合している。先日行われた「Breakthrough Combat02」でも城戸泰介を相手にProgressルールで勝利を収めたばかりだ。  ここまで滑りまくっている椿だが、果たしてその意図は? その全ての流れが計算されていたとしたら……。それでも2021年の王座戴冠から、たてお、田中半蔵を相手に連続防衛を果たし、2024年5月の前戦ではYFUとの対抗戦で中国のジョングウェン・パンを1R スロエフストレッチで極めるなど、敵なしの無双状態のコンプリートファイターのSASUKEが優勢なのは間違いないだろう。  王者絶対有利は動かし難いが、“くせ者”椿はどんな策を立てるか。時として弱者が圧倒的強者に勝つこともあるのが格闘技の面白いところ。果たして椿のランチェスター戦略はSASUKEに通用するのか? 最後にベルトを巻いてケージを後にするのは怒りの王者か、嘲笑う挑戦者か。何かが起こる予感満載のタイトルを賭けた5ラウンドマッチに期待だ。 [nextpage] ソルトが2団体同時制覇にリーチかけるか、渡辺彩香に打ち勝ったパク・ボヒョンと激突 ▼女子ストロー級 5分3Rパク・ボヒョン(韓国/WEST GYM)同級2位ソルト(日本/マルスジム)同級7位 ※ストロー級クィーンオブパンクラス  そして今大会に、PANCRASE女王ソルト(マルスジム)が参戦。対戦相手には2024年8月のCOLORS初参戦で現スーパーアトム級チャンピオン・渡辺彩香(AACC)を打撃で圧倒した韓国のパク・ボヒョン(WEST GYM)が決定した。  両選手ともスタンドでの打撃を中心にゲームメイクするスタイルだけに激しい打撃の応酬が期待される。ソルトはPANCRASEで行われた前戦で2団体同時制覇を目論み敵地に乗り込んだストロー級王者・藤野恵実(JAPAN TOP TEAM)とのタイトルショットで藤野を完封、見事にクィーン・オブ・パンクラスのタイトルの防衛を果たしている。  そして今度は逆にソルトが2団体同時制覇にリーチを掛ける。狙われる側から狙う側へ。ソルトのRoad to 女王・藤野が始まる。  パク・ボヒョンは、2022年のCOMBATEで澤田千優が勝利しているアナ・パラシオスに一本負け後、1年9カ月ぶり復帰戦で古賀愛蘭にスプリット判定負けも、2024年8月の前戦で前述の通り、渡辺彩香に判定勝ち。  前に出る強い圧力と回転の速いパンチで、サウスポーの渡辺に打ち勝ったボヒョン。167cmの長身から繰り出すジャブ、藤野を間合いに入らせなかった左右の蹴り、テイクダウンディフェンスを持つソルト。勝負は、どちらが自身の距離で戦えるかがキーとなりそうだ。 [nextpage] 物議醸した判定負けから藤井伸樹が復帰、無敗の新鋭・永井奏多と対戦 ▼バンタム級 5分3R藤井伸樹(ALLIANCE)同級世界4位永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)同級環太平洋10位  他にも注目カードが並ぶ。相手に休む暇を与えないノンストップロールを信条とし、対戦相手から“最も戦いたくない男”と呼ばれる前環太平洋バンタム級王者・藤井伸樹(ALLIANCE)の参戦が決定。2024年7月の齋藤奨司戦で組み伏せるもインパクトを与えられず、苦い敗戦を経験した藤井がどんな進化を見せるか。  対する永井は、現在負けなしの5連勝で“練馬長南組”が期待を掛ける19歳のホープ。2024年は1月にHAMMER KATUに判定勝ちすると、4月に松下祐介に判定勝ち。粘り強い組みのみならず、8月のT.T.F. Challengeでは、GRABAKAの唐沢タツヤの組みを切ってスタンドで上回り、グラウンドではトップで戦い勝利。藤井戦のシミュレーションにもなる試合を競り勝っている。2024年10月の前戦では、一條貴洋を1R KO。コーナーに詰めてのボディ打ちから右、さらに返しの左フックを打ち抜いてマットに沈めている。  MMA6勝0敗1分の19歳の永井と、MMA21勝14敗3分の35歳の藤井。キャリアで大きく上回る藤井が、前戦の課題を踏まえ、いかに立ち合い、組みながらも打撃や極めに繋げるか。永井は藤井の試合をさせずに進境著しいスタンドでペースを握れるか。 [nextpage] バンタム級で中野剛貴vs松下祐介 ▼バンタム級 5分2R中野剛貴(KRAZY BEE)松下祐介(パラエストラTB)  また同じくバンタム級で、昨年直前に相手の負傷で試合が流れた中野剛貴(KRAZY BEE)がプロデビュー10年目にして後楽園ホール初登場となる松下祐介(パラエストラTB)と対戦する。  中野の2024年は3月に人見礼王に2R TKO負けも、7月に瀬戸口怜久に判定勝ち。11月の榎本明戦がキャンセル。松下も2024年は1勝1敗。4月に永井奏多に判定負け後、10月の前戦で宮澤ゴリラ和郎に1R TKO勝ちしている。  まだまだ注目の対戦カード発表が控えている3.16後楽園ホール大会に注目だ。
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