2025年2月24日(月・祝)東京・後楽園ホール『Krush.171』の記者会見が、1月14日(火)都内にて行われた。
12月23日の会見で予告された通り、今大会では後楽園ホールでは史上初の開催となるライト級(-62.5kg)8選手によるワンデートーナメント(1日で1回戦から決勝戦までを行う)が行われる。その出場8選手が発表された。
宮田充K-1プロデューサーは「他団体や海外から出たいとの申し出もあり、30名弱から選ばせてもらいました。その結果、基本的にはK-1グルーブ出場選手での実施となりました。他団体王者クラスもいたんですが、8人でやるうえで僕のモノサシがあって、その中でこの8人がいいだろうと決定させていただきました」と説明。
「伊藤選手と西京選手という2人の元Krush王者がいて、永澤選手と昇也選手はキックボクシングのベルトを持ち、キャリア的にはツートップ。古宮選手、天野選手は共に21歳でK-1甲子園優勝者。天野選手は本来60kgですが本人がアピールしていたのと、佐藤会長から出したいとの申し出がありました。代打でライト級で試合をしてもらったことはありますが、1階級上なので大丈夫かなと確認したところ本人のチャレンジしたいとの気持ちを汲んで押したいとのことだったので出場が決まりました。児玉選手、弘輝選手はベルトは獲っていませんが個人的に試合が好き。ジョーカーというか爆弾という意味で加わってもらった」と、各選手選出の理由を話した。
トーナメントの組み合わせは、1月26日(日)東京・後楽園ホールで開催される『Krush.170』のリング上での公開抽選で決定。番号を抽選で選び、若い番号順にトーナメントの枠を選ぶという昨年の「K-1 WORLD MAX 2024 -70㎏世界最強決定トーナメント」決勝戦のトーナメント組み合わせ抽選会と同じ方式が採用される。
また、当日は1回戦4試合終了後に2試合を挟んで準決勝2試合、休憩と1試合を挟んで決勝戦と短時間でトーナメントが進められることも発表された。 さらに宮田Pは「西京選手だけKRESTで同門になってしまうのですが、西京選手以外が優勝した場合は現Krushライト級王者・大岩龍矢選手への挑戦権、内容によってはK-1王座への挑戦権を与えてもいいと思っています。それくらいの戦いを見せて欲しい。それくらいの心づもりでやっています」と、優勝賞金以外に試合内容によってはタイトル挑戦権を与えるつもりだと語った。
<出場選手>
〇伊藤健人(K-1ジム蒲田チームアスラ)
伊藤は3連敗を喫した後、2022年6月に階級をライト級に上げて初戦で南雲大輝に2RKO勝ち。9月は弘輝に判定で敗れるも12月は鈴木翔也に判定勝ち。2023年2月には堀井翼から得意の右フックでダウンを奪って判定勝ちした。7月にはK-1でティントーンからも判定勝ち。2023年9月のK-1横浜大会で里見柚己をKOし、2024年2月に里見が保持するKrushライト級王座を懸けての再戦でもKO勝ちして王座に就いた。しかし、7月の初防衛戦で大岩龍矢に敗れて王座を失い、12月は児玉兼慎に判定で敗れた。戦績は15勝(5KO)14敗4分。
〇西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
西京はK-1甲子園2016 -60kgで優勝し、2017年4月にプロデビュー。2019年3月にわずか7戦目にして島野浩太朗を破り、18歳で第8代Krushスーパー・フェザー級王座に就いた。しかし、同年9月の初防衛戦でレオナ・ペタスに敗れて王座を失い、ライト級に階級を上げると2021年3月のK-1で篠原悠人に勝利。12月にはゴンナパーに判定2-0で惜敗。2022年8月の試合を最後にリングから遠ざかったが、2024年8月に復帰。加藤港をKOすると12月には古宮晴に判定勝ちと連勝。戦績は11勝(4KO)5敗。
〇児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
児玉は2020年11月からKrushに参戦し、2戦目で提髪和希に判定で敗れるもその後は3連勝。2023年6月にKNOCK OUTの大谷翔司に判定で敗れ連勝はストップしたが、2024年1月には第6代Krushライト級王者・瓦田脩二からKO勝利、12月に第9代Krushライト級王者・伊藤健人に判定勝ち。戦績は7勝(2KO)2敗。
〇弘輝(WORLD TREE GYM)
弘輝は2020年6月にKrush初参戦を果たしたサウスポー。当初は黒星が続き、2022年6月の明戸仁志戦でKO勝ちすると9月の伊藤健人戦で判定勝ちとK-1 GROUPで初の連勝。12月のK-1では篠原悠人に判定で敗れるが、2023年9月にKNOCK OUTから参戦したREITO BRAVELYをダウン応酬の末にKOした。2024年2月、大岩龍矢との試合で計量をパス出来ず、判定で敗れている。9月には“狂拳”竹内裕二にTKO勝ち。戦績は11勝(8KO)8敗1分。
〇永澤サムエル聖光(林商店)
永澤は新日本キックボクシング協会で日本ライト級1位まで昇りつめ、トップランカーとして活躍。ジャパンキック旗揚げ後は2020年1月大会で興之介を右フックでマットに沈めて第2代ライト級王座に就き、9月にはNJKFで鈴木翔也からダウンを奪っての判定勝ちでWBCムエタイ日本統一バンタム級王座も獲得。2022年7月にWMOインターナショナル王座決定戦をコンデートと争い、判定勝ちで三冠王となった。2024年8月、Krushに初参戦も里見柚己に初回KO負けを喫した。11月、第6代Krushライト級王者の瓦田脩二に判定勝ちで初勝利。戦績は29勝(12KO)12敗4分。
〇昇也(士魂村上塾)
昇也は2019年12月のBigbangで行われた王座決定戦を制して第4代Bigbangスーパーライト級王者となった。2021年4月にKrush初参戦。瓦田脩二、児玉兼慎には敗れたが、2022年10月に瓦田脩二から延長戦の末に判定勝ちでリベンジ成功。2023年8月に古宮晴から延長戦で勝利を奪うとKrushでは3連勝している。サウスポーから多彩な蹴り技を繰り出し、左フックを強打するタイプ。戦績は22勝(8KO)11敗3分。
〇古宮 晴(昇龍會)
古宮は聴覚障害のハンディを持ちながらもABEMAの『格闘代理戦争』で史上初の3人抜きに成功するなど大活躍。2020年4月にプロデビューし、2021年8月にはK-1甲子園 -65kgで優勝を飾った。プロでは2戦目で初黒星を喫するも、その後は5連勝と波に乗った。2024年はDEEP☆KICKに参戦し、6月には第6代DEEP☆KICK-63kg王座を奪取。10月のK-1では篠原悠人をKOしたが、12月のKrushで西京佑馬に敗れた。戦績は10勝(3KO)3敗。
〇天野颯大(キング・ムエ)
天野はK-1甲子園2021で-60kg優勝を飾り、2021年11月にプロデビュー。2023年7月、12月と連続KO勝利を収め2024年7月に友尊にもKO勝利してK-1グループで4連勝中。6月にはムエタイスーパーファイトにも出場し、TKO勝ち。11月のKrushではかつて王座挑戦経験がある西元也史をも初回TKOするなど波に乗っている。戦績は8勝(6KO)2敗。