まるでいじめっ子といじめられっ子のような雰囲気の城戸(左)と神保
2019年11月24日(日)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり~』の記者会見が9月30日(月)都内にて行われ、追加対戦カードが発表された。
城戸康裕(谷山ジム)vs神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)のK-1スーパー・ウェルター級スーパーファイトが決定。
これが73戦目となる城戸は36歳の大ベテラン。3月のK-1ウェルター級タイトルマッチでは敗れたが、元々の階級であるスーパー・ウェルター級に復帰し、8月大会でアントニオ・ゴメスをKOして健在ぶりをアピールした。
対する神保はK-1アマチュアを経て2015年6月にKrushでプロデビューした23歳。6月にはK-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーに挑戦したが、判定で敗れた。今回がK-1本戦初出場。
「K-1ジム目黒TEAM TIGERの初代特攻隊長の神保です」と挨拶した神保は「城戸選手のことは小学生の頃からテレビで見ていて、まだやってるのかと驚きました。見た目は自分の方が老けちゃったかもしれないですが、おやじ狩りが楽しみです」と世代の違いを感じさせるコメント。
城戸はそれを聞いて「怖いよね、おやじ狩り。13歳も離れているのかな。大変だよね。僕は昔の70kgが盛り上がっていた時にいましたから。でも実は70kgでは昔のK-1 WORLD MAX以来、2011年から日本人には負けていない。だから“若手狩り”をやりたいなと思います」と返す。
若手との対決をどう思うか聞かれると「多いんですよ、実は。最近やってなかっただけで。年上がほぼいなかったので、ずっと日本人とは年下とばかりやってきたので特に何ともない。でもうま味がない。負けたらヤバい試合なので本当にやりたくないんです。できればウェルター級に行って欲しいと思っています。なんならクルーザー級に行ってカリミアンとやれと。そっちを願っていますが、出てくるのは仕方ない。いずれやるしかないから言われた時にやるしかない」と、いわゆる“おいしくない試合”だが自信はありそう。
神保は「自分、こう見えても連敗中。あとがないのでここで美味しい話をいただいて俺にしかメリットないですが、あとがない時が一番強い。強い自分をぶつけられると思うので楽しみ」と、メリットのある試合だがもう崖っぷちの戦いだと認識している。
城戸については「普段はふざけているが、試合は頭を使って戦っていて俺と同じ。ギャップがある」と評し、城戸は「ピケオーとの試合を見ていました。パワーをガッツで抑えていた。いずれ当たるかなと思っていました」と評するが、「それよりも煽り映像を作らないとね。大阪であんなに滑るかなって。ああはなりたくない。2万人をすべらせるわけにはいかない。僕は横浜生まれなので、そこでしっかりウケてもらわないと」と、すでに頭の中は煽り映像制作の方へ向かっているようだ。
ツーショット撮影ではまるでいじめられっ子のような雰囲気だった城戸は「ワルそうななヤツは苦手です。僕は教員免許を持っているので、そこに立っていろって言いたい」と、神保は苦手なタイプだと言い、「特攻(神保がよく使う言葉)ですか。僕は逃げますよね。僕は神奈川出身なのでそれこそ昔は暴走族がハンパなかった。お祭りへ行った時に横浜のとある団体が来まして、速攻逃げてチョコバナナを買っていました。いざこざはうまいこと逃げてきたので、ピースフルにハートフルに行きたいと思います」と、特攻に“逃走”で対抗すると笑った。
神保にはテレビで見ていた時代の城戸の印象との質問が飛んだが、神保は「当時から金髪でしたね。以上です」とアッサリ。城戸は「僕は脇役だったのでそんなもんですね」とガッカリ。
そして、中村拓己K-1プロデューサーから「来年、空位のK-1スーパー・ウェルター級のベルトにつながる試合を組んでいきたい。盛り上がることにつながる試合を期待したい」との言葉があり、タイトルについて聞かれると神保は「まだプロでタイトルを獲っていないので、K-1のタイトルが欲しいので狙っています」、城戸も「(前王者の)アラゾフちゃんがいなくて空位なので、彼がいない内に獲らないと。獲れるものは獲りたい。強いヤツは呼ばないようにと、K-1にはそこだけは強く言いたいです」と、今の内に獲っておきたいとそれぞれ意欲を燃やしていた。
▼スーパーファイト K-1スーパー・ウェルター級 3分3R・延長1R
城戸康裕(谷山ジム/K-1 WORLD MAX 2008日本トーナメント王者)
vs
神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)