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インタビュー

【RIZIN】芦澤竜誠を54秒KOした“狩人”福田龍彌「どう動く生き物かっていうのは大体分かったからその矢先にぶち込んだ」「まだまだ、こんなもんじゃないよって」

2025/01/02 13:01
 2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』にて、元K-1の芦澤竜誠(フリー)を1R、左ストレートで54秒、KOに下したDEEP二階級王者の福田龍彌(MIBURO)が試合後、会見に応じた。  試合は喧嘩四つの構え。オーソの芦澤に対し、サウスポー構えの福田は、右足を芦澤の左足の外に踏み込み、右手で芦澤の左手を押さえながら左ストレートでステップイン! 右を合わせに行った芦澤にカウンターで当てると、後方に倒れた芦澤にパウンド。すぐにレフェリーが間に入った。  京都の山奥で狩猟も行い、「自分で食糧は確保できる生き物でありたいというか。家族養うオスとして、仮にお金が無くなって、スーパーでものが買えなくなったときでも自分で肉を確保できるスキルはこれから生きるため、家族のために」と狩りをする。  今回の試合前も「ちょっとでも隙があれば狩りに行く」と語っていた“狩人”福田の試合後のコメントは以下の通りだ。 福田「これからもバンタム級で年間5、6試合」「ワクワクするようなお話が欲しい」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「もっと……戦いたかったな! っていう」 ──今回の対戦相手の芦澤選手と実際に試合をした印象を教えてください。ちょっと時間は短かったんですが。 「ふふふ、まあそうっスね。まあ、まあ。会見のときも言ったのですけど、ちょっとでも隙を見せたらすぐ狩りに行くからと。まあその通りって感じです」 ──福田選手はさいたまスーパーアリーナでの試合は……。 「2回目で、大晦日は初です」 ──大晦日大会の雰囲気はいかがですか? 「やっぱ人いっぱいいるなあとはすごい思って。入場のときは、MIBUROっていう僕が所属しているジム、館長が僕のために作ってくれたような道場なんですけど、それが13年かかったけど、こうやって大晦日の格闘技という特別な場所に館長を連れてこれたっていうのは、感慨深いなってしみじみ思いながら戦っていましたね」 ──今回、見事な勝利を収めました。今後の目標・展望を教えてください。 「まあ、なんかねえ(苦笑)、赤コーナー側の試合がすごい多いから、なんかこうチャレンジしたいですけどね、青コーナー側で組まれるような展開というかもそうやし、あんまり他の人がやってへんようなことを成し遂げていきたいなあとは思います、はい」 ──フィニッシュですが、芦澤選手とは喧嘩四つの構えで、右で外足を取って左ストレートというのは、その瞬間に隙があったということですか。 「まあまあ、そうですね。結構、もうちょっと距離の詰め合いとかでまあ、どう動く生き物かっていうのは大体分かったから、動く矢先に、ぶちこむって感じです」 ──あの位置取りであの踏み込みがあればリーチは関係なく当てられるということですか? 「あの踏み込みあればというか、たまたまというか(笑)。まあ、たまたまじゃないけど、あれを選んだってだけで、別に他にもいっぱいあるし、あれが全てってわけじゃないし、あれを狙って練習してきたってわけでもないし。ま、ま、“こんなもんじゃないよ”ってね、“まだまだ”っていうのはちょっと思っていることなんですけど」 ──2025年はフライ級GPもあるなかで、やはりバンタム級となるでしょうか。 「フライになったら自分のクオリティ落ちちゃうんで。肩書きとかにこだわるつもりもないし、そのGPあるからその名声を取りに行くってわけでもなくて。自分のベストで、敢えて良いものをお客さんに提供したいので、そういう意味ではフライまで落として本調子じゃないような試合を見せるよりかは、元気いっぱいに、ああやって暴れ回るほうが見てる人も楽しいんじゃないかなって思うし」 ──誰も成し遂げていないことというのは、ベルトを目指すこととまた違う方向なのでしょうか。 「そうですねまあ、ベルトを目指していくというか……、うーんまあ、ベルトとかもまあ“縁”というかね、全部。どういう話が来るかなというのも楽しみにしているので。別にそういう、“あそこに行って成し遂げたい!”とかではない。変わってるかもしれないけど、自分がワクワクするようなそういうお話が欲しいだけですね」 ──DEEPチャンピオンとしての戦いでもありました。 「そうなんですよ。チャンピオンとかなると、今回も負けたらやっぱ団体が否定されるというか。しかも、二階級分、持っちゃってるからねえ、今(笑)。だからなんか、万が一負けたらヤバいから、そういう意味でホッとしているのもあります、もちろん」 ──RIZINバンタム級タイトルに対しては、戦いとして見る分には興味はありますか。 「タイトルマッチに絡めてくれ!みたいなのは、そうなってしまったらしょうがないと思いますけど、それよりもコンスタントにたくさん仕事が欲しいっていう感じですね。タイトルマッチになって年間1、2試合しか出来ないって言われるんだったら、ノンタイトルでもいいから、年間5試合とか6試合とか、怪我がないんだったら、お話しくださいねっていう、そういうスタンスでやっています」 ──それがRIZINでも、DEEPでも? 「もちろん。それが海外であっても」 ──『THE MATCH 2』の開催が発表されました。館長を東京ドームにも連れて行きたい、という考えはありますか? 「それもなんかちょっと冒険みたいで楽しいですよね。カザフスタンとかでは負けちゃってるんですけど、やっぱカザフスタン(NAIZA)に館長連れてったとか、そういうのも結構楽しめてる。もしかしたらまたわけわからん中東とかで試合するかもしれへんし、アメリカとかで声かかかるかもしれへんし、またRIZINが声かけてくれるかも知れないし、それはもう僕が選べないので。願望とか言ってもね。まあ、そうとは関係ないところで回ってくるし。それは分からないです。僕からはあんまり言えない」 ──今年3試合3KO、全部1Rで終わって、一年通してみてどんな一年でしたか? 「さみしいです、はい。さみしい……もっと戦いたいし、1回、DEEPで元谷さんとの、5月の後楽園ホールでの試合を飛ばしちゃって、俺。肩鎖関節抜けて。あの怪我がもったいなかったなと思うし、悔いというか、反省点は残る年なんですけど、僕のなかではね。ホンマに、自分が日常捧げて取り組んでいることはきっと間違っていないんやろなとは、結果で分かってもらえたと思うので。そういう意味では合格点、充実した1年になってるのかなと思っています」 ──バンタム級を見ていて自分がヒリヒリする相手、面白そうだと思う相手はいますか? 「うん、そりゃあね。いっぱいね、いるし。さっき会場来たときショーン・オマリーさんとすれ違ったんですけど、バンタム級だったら一番強いクラスの人が、めっちゃ背が高くて、ヒリヒリしそうやなと思いましたけどね(笑)」 ──今日、フィニッシュ後にちょっと溜飲を下げたようなポーズをしていました。デビュー間もない相手が試合に抜擢されて、それが嫌だったのかなという印象でしたが、いかがでしたか。 「まあその、何て言うんですかね、まあまあ、まあ。うーん、そうっすね。“舐めんなよ”という気持ちはもちろんあるけど。それよりも、今回試合決まったときに、僕の周りが『マジで!?』っていう感じだったんです。普段応援してくれている人らの分の、そういう人の思いも背負って、『やってきた年数違いますよね』っていうのを試合で分からそうと思っていたから。まあそれができてよかったなとは思います」 ──今度は青コーナーでという話では、今日はバンタム級次期挑戦者決定戦で元谷友貴vs.秋元強真もありますが、タイトルに絡んで行きたいですか。 「お話しいただけるなら、どういうお話しをいただけるか、楽しみに待っていますっていう。バンタム級でもらえるならオファーを断ることはないから、早めに押さえていただければ、忙しくなるといいなと思いますけどね、2025年、はい」
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