北岡悟「MMAが強くなるようにそういった形式で練習をしている」
──なぜここでProgress出場を決めたのでしょうか。
「タイミングが良かった、というのが大きいですね。所属選手の試合が全部終わって、自分の準備も出来るし、(オファーを)聞いたときのタイミングで」
──「打撃の無いMMA」で「グラップリング」をやるつもりですか。
「ああ……ルールは100パー、活かすと思います」
──MMAのなかで北岡選手が一本を極められることは想像しにくいです。実際、82戦を行い、1試合も一本負けはない。ケージ際の攻防とサブミッションに対する防御力の高さは誰もが認めるところです。奇妙な言い方ですが、「打撃の無いMMA」戦をMMAで戦うことは想像しやすいでしょうか。
「うーん……『打撃の無いMMA』は、まあそんなものは無いんですよ」
──はい。
「だから定義としてはProgressもグラップリングであり、相手は柔術家でありグラップラー。だから成り立つ試合だし、それでも勝負論もあるのかなと現時点では思っています。もしかしたら相手が僕より問答無用に圧倒的に強くて、勝負論が無い試合なのか、結果的に“答え合わせ”が出るかもしれませんけど……まあそうじゃないんじゃないのかなと思っているという感じでしょうか。だから受けたというのもあります」
──ルールミーティングではバックやがぶりの定義の確認もありました。グラウンドのボディロック禁止やたすきならOKであることも。そこは……。
「まあ、それよりもコーションですね」
──相手の寝技に付き合う必要があるかどうか、切って減点になるかということですよね。
「はい」
──このルールで戦うことでMMAが強くなる?
「うーん、(MMAファイターの)グラップリングの練習は、考え方において、MMAが強くなるようにそういった形式で練習をしているものじゃないですか。その延長戦上にはあると思います」
──自身が普段やっていることに近いと。「Breakthrough Combatのケージで、組技が日本で指折り強い選手と思いっきり真剣勝負の練習試合をやります」というコメントがありました。MMAファイターの北岡選手にとっては……。
「だから『真剣勝負の練習試合』そのままです!」