海にベットしたお金を返してもらわないと。2000ドル負けたよ(笑)
──そんな相手にも勝ち切る必要があるのが難しいところですが、その点、今回の対戦相手のブルーノ・シウバはヘンリー・セフードのスパーリングパートナーで、前戦ではコディ・ダーデンを詰めて右アッパーで逆転KO勝ちするなど近い距離でも戦います。どんな印象を?
「ブルーノはいい選手だよね。とてもいいマッチアップだと思う。ブルーノは近距離で戦うのが好きだしそれは俺にとってはとてもいい事だ。モカエフみたいに逃げられるよりずっといい。だから近距離で戦うようなファイターで、実際にファイトしてきて、顔面にパンチが入っても気にせずに果敢に戦いにくる選手は素晴らしいよね。それが仕事なんだ。俺はまだKOされた事がない、彼はKOされた記録はあるはずだよ。
それに、ブレーノのボクシングについて話すと、彼はボクシングが上手いとは思っている。ただ彼はまだMMAキャリアでは6フィニッシュくらいしかしていないだろう? 自分は13フィニッシュしている。だから今回のようなインファイトでは俺が相手を落とせるんじゃないかな」
──現在フライ級9位。その上には、パントージャ、ブランドン・ロイバル、モレノの3強以外にも、日本の平良達郎選手が5位にいます。彼のロイバルとの試合はどう見ましたか。
「達郎の事で分かったのは、彼は若くていい選手ということ。だが、5R向きの選手ではない。彼は3R向きの選手だ。それが分かった。彼は少し間違いを犯したが、まだ若い。経験が足りないだけだ。彼はオクタゴンの中では素晴らしい選手だと思うよ。間違い、というのは、彼はもう少しボクシングスキルを上達させて、スタンドのバリエーション、そしてヘッドムーブを上達させて5Rに備える必要があると思う」
──ケイプ選手にとっては、今回の試合で勝利し、王座戦線にからみたいところですね。
「もちろん、将来またパント―ジャと戦うとしたら、それはまた厳しいファイトになると思うが、俺は5Rファイターだから。毎ラウンド強くなっていく。前回のパント―ジャ戦でも俺は2Rと3Rは勝っていたと思うんだ。1R目は彼がどのように出てくるのかを様子を見ていた。2Rで少しウォームアップができて、3R目は取れていたと思う。パント―ジャの5Rの試合でロイバル戦や他の選手との試合を見てみると、彼は後半にパンチも脆くなる。だから次もし戦う事があったら王者になれるという自信があるよ」
【写真】2021年2月のUFCデビュー戦で後の王者パントージャと対戦したケイプ
──たしかにパントージャはスタミナと精神力もすごいですが、5R戦の後半は動きも粗くなります。後半に強いケイプ選手にとってはそこに勝機を見出せるということですね。ところで、UFC日本大会の話が出るなか、ケイプ選手も再び日本で試合をしたいという気持ちもありますか。
「俺の夢の試合は……俺は、朝倉海がパント―ジャに勝つと信じていたんだ。海にベットもしていたから賭けにも負けたんだ。海にお金を返してもらわないと。2000ドル(約30万円)負けたよ(笑)。海がベルトを獲ったら、日本で海とUFCを日本のさいたまスーパーアリーナに持って行って……俺の本当のファン達は日本にいると思っている。それが自分を代表する一つの事でもあるんだ。何て言うのかな、愛される時は本当にお母さんのように無慈悲であって。そんな愛を日本のファンからは感じている。俺を育ててくれた。そのエネルギーが常に自分の中にあるんだ。だから海との試合を日本でやる事はものすごく願っていた事だ。残念ながら叶わなかったけど、でも将来はもしかしたら叶うかもしれない。『マネル・ケイプ対朝倉海3』をUFC JAPANでやること!」
──朝倉海選手との3戦目を日本で実現させたいと。最後に日本のファンにメッセージを。
「日本のファンには、いつも応援してくれてありがとう。そしていつか日本人選手がUFCのベルトを獲ってベルトと栄光を持ち帰れる日が来るという事は信じ続けて欲しいな。日本は世界でも格闘技が一番強い国でもあるんだから。今週の僕の試合にも注目してほしい。ありがとう」