キックボクシング
インタビュー

【RISE】GLORY代表エイブラハム・ヴィダレス「自分が勝つ事によって、メキシコに対しての注目や『メキシコには強い選手がいるんだぞ』と見せつけたい」

2024/12/09 20:12
 2024年12月21日(土)千葉・幕張メッセイベントホール『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2024 FINAL』にて行われる「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」に出場する、エイブラハム・ヴィダレス(メキシコ/Living Legasy)のインタビューが主催者を通じて届いた。  ヴィダレスは“ダイナマイトハンド”の異名を持つ強打者で、2018年11月からGLORYに参戦。4連勝を収めるもセルゲイ・アダムチャックにTKO負け。その後、2連勝で2022年10月にはペットパノムルンが保持するGLORYフェザー級王座への挑戦者に選ばれたが完封負けを喫した。2023年12月のRISEに初来日すると原口健飛と対戦、1Rに右フックでダウンを奪ったが2Rに逆転KO負けを喫した。2024年7月、ミゲール・トリンダーデに敗れGLORY世界フェザー級1位から2位に。戦績は18勝(13KO)4敗。 チャド・コリンズは元々一番戦いたかった相手 ――現在のコンディションはいかがですか? 「コンディションは今までで一番良いです。ここからもっとフィジカルを高めていきます」 ――子供の頃はどんな職業に就きたいと考えていましたか? 「子供の頃は医者になりたいと思っていたのですが、今は歯医者で患者を診るという事に携わっているので、そう遠くない職種に就くことができました」 ――本職はキックボクサーと歯医者のどちらなのでしょうか? 「正直どちらが本職かは分からない状態です。ずっと歯医者をやっていて、キックボクシングは趣味で始めたんですけど、今となってはプロ意識もあります。長年やっていく事で両立できていると思うので、今後も上手くやっていきます」 ――現在はタイで調整中とお聞きしましたが、試合前はよくタイで練習しているんですか? 「実は海外で練習するのが初めてです。今までの大会とは違って、今回の大会は自分でも大事だと思っているので、歯医者の方を休業して100パーセントの気持ちで向き合います」 ――タイではPKセンチャイジムで練習しているようですが、そのジムを選んだ理由を教えてください。 「自分でもレベルを高めたかったので、タイ人にせよ外国人にせよ強くて色々なキックボクシングの選手がいると聞いたのでここを選びました」 ――PKセンチャイジムではどんな選手と一緒に練習していますか? 「タワンチャイ選手など強い選手がいっぱいいます。他にもトップを飾るような選手がいるので、色々と練習させていただいています」 ――キャリアの中で初めての1dayトーナメントになるかと思いますが、通常のワンマッチとトーナメントの違いを教えてください。 「こういう大会を人生の中で経験してみたかったです。今回トーナメントに参戦する機会をいただいたので、この大会に向けて優勝を取れるように、自分の精神やフィジカルも準備できています。この大会の一員になれたことはとても嬉しく感謝しています」 ――このトーナメントに自分の名前が入った時は、どのような気持ちになりましたか? 「呼ばれることを期待していたので、この大会の一員になれたことがとても嬉しいです。この大会に向けて練習も頑張っているので、良い成績を残せるように『勝つ』という意識を持った上で挑みます。65kg級は他にも強い選手がいたりもするけど、それに負けないという気持ちが一番なので勝ってみせます」 ――1回戦の対戦カードが決まった時はどんな気持ちになりましたか? 「最初に選ばれた時はとても嬉しく、とても興奮する試合になるのではないかと思いました。元々一番戦いたかった相手だったので、日本のファンからも希望があった通りに組まれたのでとても嬉しいです。日本のファンにも良いパフォーマンスが見せられると思います」 ――初戦の対戦相手のチャド・コリンズ選手は、日本では優勝候補と言われていますが、彼の選手としての印象を聞かせてください。 「ファンの皆さんの思い通りにならないような試合を見せていきたいです。結果は当日に出るので期待していてください」 ――自分がチャド・コリンズ選手よりも上回っている部分を教えてください。 「フィジカルが強いんじゃないかなと思います。もちろんチャド選手も強いと思うので、油断できないような試合になります」 ――勝ち上がったとしたら、準決勝は原口vs.ミゲールの勝者と戦う事になります。ヴィダレス選手は両選手と対戦経験がありますが、どちらが勝ち上がってくると予想しますか? 「とても良い質問ですね。すごく良い試合になると思います。僕は原口健飛が勝ち上がってくると思っていて、日本での開催ということもあるので勝ち進んでほしいです」 ――昨年12月以来の原口選手との再戦になったら、準決勝がどんな試合になると予想されますか? 「勝ち進んできた方と試合をしたいのですが、どちらが来ようとも自分は自分の役目を果たして勝ってみせます」 ――もう一方のブロックから勝ち上がってくるのは誰だと思いますか? 「ペッチ選手が勝ち上がってくるのではないでしょうか。フィナーレはやはりペッチとの試合をしたいですね」 ――ペッチ選手と再戦したらどんなリベンジを果たしたいですか? 「ペッチ選手にはずっとリベンジしたいと思っていたので、もし対戦する事ができるのであれば、アクティブに動いていっぱいパンチを繰り広げたいとお思います」 [nextpage] 自分が先頭に立って導きたい ――なぜ歯医者とキックボクサーの二刀流を選んだのですか?「元々小さい時からキックボクシングの選手になりたいという夢はなかったのですが、兄弟たちが格闘技をやっていたので、家族の関係から来ているのかなと思います。キックボクシングと出会ってやっていく内に、キックボクシングの楽しさに出会えたので、今でも続けられています。今回も大会の一員として呼ばれているので、自分としてはそれがとても嬉しいです」 ――兄弟の方はどんな格闘技をやられていたのですか? 「兄弟はムエタイとキックボクシングの選手で、一応プロまでいきました。兄弟たちが自分にとっての鏡だったので、そこから段々と練習に付き合ったりしていく内に学んだりしました」 ――メキシコの格闘技といえば、ボクシングとメキシコのプロレス=ルチャリブレのイメージが強いのですが、メキシコのキックボクシング事情を簡単に教えてください。 「ボクシングは長年文化みたいな感じになっていたのですが、ここ何年かでキックボクシングが段々と人気も増えてきて、それの代表になれた事もとても嬉しく思います」 ――メキシコでは頻繁にムエタイやキックボクシングの興行は行われていますか? 「メキシコはプロの試合やプロモーターも多いし大きいので、イベントは行われています。実際に強い選手はいっぱいいるのですが、支援やチャンスが回ってこない事が多いので、自分が先頭に立って彼らの扉を開けられるようにしていきたいです。自分が勝つ事によって、メキシコに対しての注目や『メキシコには強い選手がいるんだぞ』と見せつけたいです」 ――今回のトーナメントで優勝したら、今以上に母国での知名度を高める事ができるんですね。 「実現できるようにしたいですね。活躍できる選手が増えることは自分にとっても嬉しいので、自分が先頭に立って導きたいです」 ――ちなみに今所属しているジムにはプロの選手は何人くらいいますか? 「8人くらいですね」 ――皆さん今回のヴィダレス選手の活躍を期待されているわけですね。 「もちろん、私がこの素晴らしいトーナメントに参加できる事をみんなが喜んで興奮していますね。ジム以外からの応援もいただいていて、友人や私のことを知ってくれている多くの人々から大きなサポートをいただいています」 ――今回で2回目の来日となりますが、日本に来て何かしたいことはありますか? 「試合後には観光や日本食を食べたいです。日本には色々と観光するところがあるので、東京以外にも京都などの観光地にも行きたいです。今回はメキシコから家族や友人を含め、20人ぐらいで行く予定なので、試合後はみんなで観光をしようかなと考えています」 ――現在、キャリア初の連敗中だと思いますが、今回のトーナメントを勝ち抜くためにどんな事を重点的に練習していますか? 「そのためにタイに来て練習しています。今回の大会はとても大事なので、本職の歯医者とか全てを置いてきて、練習第一に100パーセント集中できるようにタイに来ました」 ――優勝賞金10万ドルの使い道はもう考えてありますか? 「優勝賞金は投資に使います。その資金でキックボクシングに何か役立てられたらと思います」 ――最後にヴィダレス選手の試合を楽しみにしているファンの皆様にメッセージをお願いします。 「チャド選手と素晴らしい試合を繰り広げるつもりです。全力を尽くすので、その日は全身全霊で3試合のリングに上ります。メキシコから日本まで良いショーを見せる準備ができているので、期待していてください」
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