ギルバート・ナカタニ、若松佑弥とのデビュー戦に「フィニッシュを狙う、世界最高の一人であることを証明する」
対するナカタニは、ラスベガスのシンジケートMMA所属でMMA8勝1敗。2014年からのアマチュア戦でも10勝2敗と好成績を残している。プロMMAでは4KO・TKOと2つの一本勝ちをマーク。
『ONE Fight Night 6』でマイキー・ムスメシと判定まで耐えたガントゥムル・バヤンドゥレンを2021年の『LXF 6』(ビクター・ヘンリーがメインイベントの大会)でリアネイキドチョークで一本に極めるなど組み技にも積極的だ。
(C)LFA
20224年8月の前戦『LFA 190』では、3.4ポンド体重超過のジョーダン・ハリスに対し、オーソからシングルレッグ、ハイクロッチで持ち上げてスラムするなど、パワフルな攻撃を仕掛け、スクランブルからバックの取り合い、肩固めやスピニングバックエルボーなど、ひとときも止まらない激闘を見せている。
初戦からトップランカーの若松と激突するが、若松は2024年1月の日本大会でダニー・キンガッドを下し2連勝と波に乗っており、裏を返せば、その相手に選ばれたナカタニに対する期待度も相当なものだと言える。
前王者DJの現役引退に伴い、ONEフライ級MMAの世界王座は現在、空位の状態。果たして、ナカタニは若松を下し、一足飛びでタイトル挑戦のチャンスを掴むのか。
私はマイキーがフィニッシュできなかったガントゥムルにチョークを極めて勝っている
──いきなりフライ級2位のコンテンダーとの対戦。これは異例のデビュー戦です。このことについてどう考えますか?
「私は自分自身を信じているので、世界の誰とでも戦います。誰が相手でもいい。DJが引退してベルトが空位になったことは、世界最高の選手の一人として私の名前を世界に知らせる絶好の機会だ。過去1年、数試合の経験で、私は本当に成長したと思うし、ファイトIQも上がった。私は最強になりたい。チャンピオンになりたい。これは世界一に近づくための新たな足がかりに過ぎない。今回は私にとっては大きなチャンスだし準備はできている。自分の全てを出し切り、勝利したい」
──若松選手の長所と短所、どう分析しますか?
「彼は理由もなく2位の選手な訳ではない。ビッグマッチで勝ったことがあるし、ビッグネームと接戦を演じたこともある。タイプ的にはオールラウンドなファイターだと評価している。彼は全体的に素晴らしい選手だから何を持ってくるか分からない。しかしそのスキをつける気がする。私がやることはこれまでやってきた練習や準備を信じ、規律を守り、ミスをせず、自分のゲームプランを実行するだけだ」
──ONEはハイドレーションなど独自の計量システムを持っています。さらにメディア対応など戦前からすべきことが多くありますが、この点はどう考えますか?
「正直に言えば、それほど大きなことではありません。エキサイティングな気持ちを持ちつつも謙虚さを忘れず、いつもと変わりない状態で挑めると思う。私は(ONEグラップリングで)マイキー・ムスメシがフィニッシュできなかったガントゥムル・バヤンドゥレンにリアネイキッドチョークを極めて勝っている。だから彼の姿をONEで見た時、私があの場所に立つイメージができていた。勝ち続ければ、早かれ遅かれ、ONEで戦うと信じていた」
──今回の試合の理想的な勝ち筋は?
「どの試合もそうだが、私はいつもフィニッシュを狙っている。私はフィニッシャーだから。アマレスをやっていた高校時代から、私は相手を泣かせてボコボコにして帰らせようと考えていた。私は昔から根っからのファイターだった。どんなことをしてでも勝ちたかったんだ。今回の試合は花火のような激しいバトルになるだろう。良い動き、良いテクニックがたくさんある試合になるだろう。彼も同じだと思うが、それ以上の情報は言えない。とにかくフィニッシュを狙う」
──若松選手に勝った場合、次の展望は?
「全ての出来事には理由がある。試合後、手を挙げることができ、さらにフィニッシュを決めることができたら、世界最高の選手の一人であることを証明できる。当然、チャンピオン候補に名前を連ねることができるだろう」
──最後にファンにメッセージを。
「ギルバート・ナカタニが披露する、沢山のクールなテクニックに注目して欲しい。本当に格闘技に興味がある人たちは、私のテクニックやフォームがどの程度のものか、理解できるはずだ。花火のような激闘を期待していてくれ。タイトル挑戦への一歩、このために生まれてきたんだ。待ちきれないよ」