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レポート

【ONE FF】大田拓真がテクニックを駆使してONE3勝目、佐藤知稀が劣勢から逆転KO、ジャービスがルンラーウィーを壮絶KO、ジュニアが無傷の6連勝、メインはヨードレックペットvs.プンルアン=速報中

2024/11/01 22:11
ONE Friday Fights 852024年11月1日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信中 ▼第5試合 キャッチウェイト(-57.15kg)ムエタイ 3分3R×ウェイ・ズーチン(中国)判定0-3〇大田拓真(振興ムエタイジム) 「NJKF2023年度年間表彰」にて最優秀選手=MVPに輝く大田は、2023年は5月にメキシコ『IRON FIST』でムエタイ世界王座を2R TKOで奪取、7月は新日本キックで王者・瀬戸口勝也を撃破。2023年最終戦(11月)ではNJKFに凱旋、タフな難敵ルークワンを迎えたがボディを効かせ、4Rにローキックで沈めた。2024年2月には笹木一磨を大差の判定に破り、NJKFフェザー級暫定王座に就いている。  ONE FFには2023年9月に初出場。従来のイメージを一新するハードな戦いを見せ、乱打戦の末に勝利した。2024年4月の2戦目では、コプター・ソー・ソンマイをロープに詰めての右ヒジ打ちで2R KO。しかし、8月にブラジルに判定2-1で惜敗してONE初黒星を喫した。  ズーチンは2019年8月からONEの中国大会に出場し、中国人選手に3連続KOを飾ったが、4戦目でヤン・フアにスプリット判定負け。2023年9月の『ONE Friday Fights 34』に初参戦するとペッチャーチャイの顔面をヒザと左ストレートで破壊して判定勝ちしている。2024年5月の2戦目では松本吏亜夢(=りあむ/ZERO)を左右フックで攻め込み、右ストレートでダウンを奪って連勝した。  パワフルなパンチ主体の戦いを見せるズーチンはかなりの強敵だが、ヒジ、ミドルキック、首相撲などのムエタイテクニックは大田が優る。松本吏亜夢戦では終盤にスタミナが切れたことから、序盤の攻撃を凌げれば大田にチャンスがありそうだ。  1R、大田が左ミドルで先制するとズーチンは長いリーチから右ストレートを伸ばす。ズーチンは大田の右ミドルをキャッチすると右ミドルを蹴り返す。左右ミドルでズーチンの腕を蹴る大田は右ストレート、右ボディストレートもヒットさせる。  ズーチンの右ストレートに右縦ヒジを合わせにいった大田だがこれは不発。しかしすぐに組んでズーチンを組み倒す。大田は右ボディストレートから首相撲のヒザ、そして組み倒して見せる。ガッチリとロックする首相撲から鋭いヒザを突き刺す大田は、右ヒジも入れてジャブを打ちながら離れる。  2R、右ミドルを蹴る大田にズーチンは距離を詰めて右を思い切り振るが、大田は首相撲に持ち込んでヒザを蹴る。ズーチンはパンチを見せて近付くとヒジを出すが、大田の首相撲に捕まってヒザを突き刺される。首相撲のテクニックでは大きな差がありそう。左右フックで前に出るズーチンに大田は首相撲からのヒザ、左ボディ。ズーチンは圧力を強めて行く。  3R、大田の左ミドルに思い切って右ストレートを打って行くズーチン。大田はヒジ、飛び込んでのヒザ。ズーチンはパワーで大田の首相撲を振りほどいて投げ飛ばすが、大田も負けじとコカす。ヒザの蹴り合いになると必ず大田が最後に蹴って終わる。右ボディと左ヒジはズーチン。圧に押される大田は被弾も目立つが、首相撲に持ち込むとヒザを突き刺す。最後まで倒しに行くズーチンに大田はテクニックで対抗して凌いだ。  判定は3-0で大田が勝利。ONEでの戦績を3勝1敗とした。 [nextpage] ▼第1試合 フライ級ムエタイ 3分3R×オマール・ドリッシ(イタリア)KO 2R 1分05秒 ※右フック〇佐藤知稀(Tiger Muay Thai)  佐藤はタイ・プーケットのタイガームエタイで腕を磨く。2024年2月の『ONE Friday Fights 51』に初出場し、チュースアンと激戦を演じて判定勝ち。5月のスライマン・ルクスアン戦で判定負けと1勝1敗。  ドリッシはWBCムエタイ欧州王座獲得の経歴があり、戦績は29勝12敗。2024年8月の『ONE Friday Fights 77』に初参戦すると新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)と対戦し、1Rに新田の右フックでダウンを奪われたが、2Rにドリッシが右フックでダウンを奪い返し、3Rに右ストレートでKO勝ちした。  ダウンを奪われても前へ出てダウンを奪い返す勝負強さを持つドリッシ。佐藤はジャブを多用して試合を作るタイプで、前回は1R早々にローを効かされてしまったがどう修正してくるか。  1R、両者どっしりと構える。互いにワンツーを打って行き、右ローを蹴り合う。長いジャブを伸ばす佐藤に右を打ってきたドリッシは首相撲に持ち込んでヒザをけるが、佐藤が首相撲で大きくコカす。右ローを蹴る佐藤に4連打を叩き込むドリッシ。 前へ出て打つ時はまとめて打つドリッシに佐藤は鼻血を出す。ワンツーで前へ出るドリッシにロープを背負う佐藤。ドリッシは首相撲に持ち込んでのヒザもたびたび見せる。  2R、ワンツーの連打でガンガン前へ出てロープ際に追いつめると首相撲からのヒザを連打するドリッシ。完全にドリッシのペースに持ち込まれ劣勢だった佐藤だが、ドリッシが伸ばした左に思い切り右フックを被せるとこれが見事にヒット。ドリッシの倒れ際にも右フックをダメ押しで入れ、佐藤の逆転KOとなった。 [nextpage] ▼第6試合 ライト級ムエタイ 3分3R×ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)KO 3R 1分15秒 ※右ストレート〇ジョージ・ジャービス(英国)  前半戦のメインとなる第6試合では、ルンラーウィーがジャービスと対戦。  ルンラーウィーは2015年にムエマラソンこといすゞカップトーナメントの70kg級で優勝、中国のEMレジェンドでは2017年に世界75kgトーナメント準優勝、2020年に77kg級王座を獲得。また、インドネシアの伝統武術プンチャック・シラットの2022年世界選手権では金メダルを獲得した。ONE Friday Fightsには2023年2月から参戦し、3連勝してドミトリー・メンシコフに敗れたが、その後は再び2連勝中。戦績は157勝47敗2分(KO数は不明)。  ジャービスは2023年9月のONE Friday Fights初参戦ではタイのチャンナッジョンに判定負け、2024年2月はムスタファ・タクレティにスプリット判定で勝利し、8月にはリカルド・ブラボの連勝をストップした。これまでWBCムエタイ英国王座、WBCムエタイ世界スーパーミドル級王座、同ヨーロッパ王座、ISKA世界スーパーミドル級世界王座、WBCムエタイ・インターナショナルライトヘビー級王座を獲得。戦績は23勝(6KO)4敗。  1R、サウスポーのルンラーウィーが左ミドルと左インロー、ジャービスはワンツーの連打を打ちながら前へ出ていく。右を被弾するルンラーウィーは首相撲からのヒザ。ルンラーウィーは左ローでジャービスの奥足を狙い、首相撲になるとジャービスはヒジを繰り出すもルンラーウィーがヒザを連打。右ストレートでルンラーウィーのガードをぶち破ったジャービスは、そのまま回転してのバックスピンエルボーもヒットさせた。パンチの連打でルンラーウィーを下がらせるジャービスに、ルンラーウィーは首相撲からのヒザで応戦。  2Rも前へ出るジャービスにルンラーウィーは首相撲で対抗。このラウンドはジャービスも負けじとヒザを蹴り合う。左ボディ、左フックを打つジャービスにルンラーウィーは徹底してヒザ。ジャービスはヒジも打つ。ジャービスのワンツー、バックハンドブローにルンラーウィーはヒジから首相撲のヒザ。ジャービスの前進しての圧にルンラーウィーはほとんどミドルを蹴ることが出来ない。  3R、いきなり接近したジャービスにルンラーウィーが打ち合いに行くと、ジャービスの右ストレートが見事にルンラーウィーを捉えてダウンを奪う。ジャービスがラッシュをかけ、右ストレート、左フックでルンラーウィーを追い込む。ふらつきながらもヒジを出すルンラーウィーだが、ジャービスの右ヒジをもらって身体が泳ぎ、追撃の右ストレートで2度目のダウン。ここでレフェリーがストップした。  ジャービスは35万バーツ(約150万円)のボーナスをゲットした。これでリカルド・ブラボ、ルンラーウィーと本戦契約選手に2連勝し、本戦契約まであと一歩と迫った。 [nextpage] ▼第4試合 キャッチウェイト (-52.8kg) ムエタイ 3分3R〇ジュニア・フェアテックス(タイ)判定3-0×フロレンシア・グレコ(アルゼンチン)  ジュニアは2023年3月に『ONE Friday Fights 8』でONEデビューすると、タイ、中国、トルコ、アメリカの選手、そして2024年4月の町田真美戦まで5連勝を飾っている18歳のタイ強豪だ。  グレコは30勝7敗で今回がONEデビュー戦となる。サイズはジュニアよりかなり大きい。  1R、ジュニアは右ミドルからのワンツー、左右のストレートを出すグレコを右ボディストレートで下がらせる。右ミドルの連打をまともにもらうグレコはワンツーから左フックを繰り出すが、ジュニアの前蹴りに下がらされる。身長で10cm低いジュニアの蹴りとパンチが次々とグレコに決まる。左右ストレートで前へ出るグレコを右ローで迎え撃つジュニア。グレコのストレートがジュニアを捕らえ始め、今度はジュニアが下がっていく。  2R、グレコの右ストレートをもらうジュニアは左右ミドルで応戦。パンチの打ち合いではリーチに優るグレコが有利に。グレコは左ボディ、右ボディストレートも打つ。左右ミドルを蹴ってグレコのストレートをパーリングしていくジュニアだがグレコの右を被弾する。グレコのパンチをかわしながら左右ミドルを蹴っていくジュニア。  3Rは左ミドルを連打するジュニア。どんどん前へ出てくるグレコは空振りも多いが、右ストレートをヒットさせる。グレコの左ハイを軽くもらったジュニアはグレコのパンチをかわしながらの右ロー。下がりながらも避けて蹴るを徹底するジュニア。何度もジュニアに前蹴りを入れられるグレコも前蹴りでジュニアを下がらせる。  判定は3-0でジュニアが勝利。これで無傷の6連勝を飾った。
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