キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】大﨑孔稀と対戦するタネヨシホ「3分5Rノンストップで打ち終わりたい。格闘技は自分の努力次第でどうにでもなる世界」=2.11「KNOCK OUT」

2019/01/24 10:01
【KNOCK OUT】大﨑孔稀と対戦するタネヨシホ「3分5Rノンストップで打ち終わりたい。格闘技は自分の努力次第でどうにでもなる世界」=2.11「KNOCK OUT」

(C)KNOCKOUT

「KING OF KNOCK OUT初代フライ級(51kg)王座決定トーナメント準決勝」で大崎一貴に5R TKOで敗れ、ベスト4に終わったタネヨシホ。2018年は2月にNJKFで能登龍也とのリマッチで判定勝利し、5月にMASA BRAVELYをKO。6月に新日本キックボクシング協会フライ級王者・石川直樹に大差の判定勝ちを収め、3連勝で10月の大崎戦に臨んでいた。

5月から6月にかけての連戦は「立て続けに試合があったので、試合後もすぐに練習を再開することが出来て動きが良かった。ほかの試合は1カ月前から追い込むのではなく、もっと余裕を持って試合に臨めたらもっといい動きが出来ていた」と、振り返る。


2019年初戦は、1月16日の『ROAD TO KNOCK OUT』で兄タネヨシキを2RKOに降した大﨑孔稀と2月11日の大田区総合体育館大会で激突する。1月16日の試合直後は、リング上での大﨑の対戦アピールに、「しばき倒したる。俺はヨシキより強いから」と荒ぶったヨシホだが、インタビューでは「やりやすい相手なのか、やりにくい相手なのかわからない部分があり、どっちに転んでもいいように練習している」と冷静に語る。その一方で、「3分5Rノンストップで打ち終わりたい。7R戦えるスタミナを付けている」と、タネヨシホスタイルは貫くつもりだ。
「強さ=お金だと思う」という20歳・タネヨシホの2019年の目標とは?

――2018年はKNOCK OUTを主戦場に4戦3勝1敗の戦績でした。ご自身にとってはどういう1年でしたか。

「全体的に余裕のなかった1年でしたね。試合にも余裕がなかったですし、普段の生活でも余裕がありませんでした。いつもぎりぎりの状態で試合をしていたことがダメだったと思います。試合の1カ月前から追い込むのではなく、試合が終わったらすぐに練習を再開してもっと余裕を持って試合に臨めたらもっといい動きが出来ていたのかなと」

――試合が終わると次に向けてスイッチが入りにくいタイプなんですか? 

「僕は試合が決まらないとスイッチが入らないんです。ジムには行きますが、そこまでガッツリは練習しません。去年は5月のMASA BRAVERY戦、6月の石川直樹戦と立て続けに試合があったので、試合が終わってもすぐに練習を再開することが出来ました。それで6月は動きが良かったんです」

――2019年は気合いの入った1年になりそうですか。

「そうですね。試合までの準備がどれだけ大事なのかがわかりました。試合前だけ練習していてもみんなやっていること。普段の生活から変えて行かないといけないなと思います。KNOCK OUTに出させてもらっている以上は相手も強い選手ばかりですし、試合前の練習だけでは勝てないなと。僕は全然練習していないわけではないですけど、みんな試合を終えても普通に追い込むぐらいの練習をしているし、何かを犠牲にして強さを身に付けているのでそういうのを見習わないといけないと感じました」 

――2019年初戦が早速決まりました。1月16日の『ROAD TO KNOCK OUT』でお兄さんのタネヨシキ選手を2RKOした大﨑孔稀選手になりましたが、セコンドで見ていてどうでした? 

「1Rに見ていたときは兄がイケると思ったのですが、2Rに効かされて倒されましたね。1Rが終わってから2Rは腹くくって殴れ! とアドバイスしたんですけど、そこは大﨑選手の方が冷静にうまく当てていました」 

――大﨑対策は兄弟で一緒に立てていたんですか?

「一緒には練習してましたが、僕は孔稀選手の試合をあまり見たことがなかったので対策というのはなかったです。相手は5R戦うイメージで来ていたと思います」 

――目の前で兄弟が倒されて心境的にどうでした?

「兄というよりも一緒に練習してきた選手が倒されたという感じです。怒りが込み上げてきたというのはなく、僕は(大﨑と)やるんやろなとは思っていましたから。兄が倒されても驚きはなかったですね」

――次に大﨑選手と対戦してヨシキ選手とは同じ結果にはならないという自信もありますか?

「兄には兄の良さがあって僕には僕の良さがありますからね。実際にやってみないとやりやすい相手なのか、やりにくい相手なのかわからない部分があり、どっちに転んでもいいように練習し続けていたら絶対に勝てると思うので頑張るのみです」

――ヨシキ選手からは何かアドバイスは?

「ヨシホの方が強かった、お前ならいけるんちゃう? とは言ってましたね」 

――ヨシホ選手は孔稀選手の兄・一貴選手と昨年10月に対戦してますが、兄弟共にパンチを得意にしていて似たタイプだと思いますか?

「弟(大﨑孔稀)は勢いでいくというより、5Rきっちり落ち着いて戦うタイプだと思います。兄のヨシキとやって全然息が荒れていなく、疲れを見せていませんでしたから。ペースの作り方がうまく、あのまま5Rやっても普通に兄が判定負けしていたと思いますね」

――次の試合に向けての練習ではどういうところを強化していますか? 

「3分5Rノンストップで打ち終わりたいので、とにかく試合中は止まらないことを意識して動き続けることだけです。一貴選手とやったときは、4R目で疲れて足が止まってしまい、ヒジの打ち合いで自分が先にもらってしまい倒れてしまいました。打って空振りしても回って回り続けて足を止めないようにします」

――今までの試合でもあらゆる技を駆使して攻撃し続けるスタイルが印象的でしたが、さらに動き続けると。スタミナはどのように強化しているんですか? 

「それは秘密です(笑)。もう延長戦になってもいいぐらい、3分 5Rではなく、7R戦えるスタミナを付けていますが、それぐらいやっても試合ではまだ足りないぐらいだと思います」

――孔稀選手は独りでヨシホ選手を倒してタネ兄弟完全制覇を狙うと宣言しています。

「もし僕が負けても勝つまで止めないですから、完全制覇はありません。次で僕が勝ったらもう孔稀選手とはしません、勝ち逃げします(笑)。今度の試合にこだわらず、長い目で見て、53kgでトップに立つことが大事だと考えていて、そのトップに立つために強い選手とやっていき最短ルートで辿り着きたいと思います」

――2019年はどういう1年にしたいですか?

「目標はファイトマネーを三桁にすることです。目標というよりも現実にそうするという勢いで練習してますから。有名になりたいというのもありますが、強さ=お金だと思うので勝ちまくって三桁にします」

――ちなみに物欲はあるタイプですか?

「今は車が欲しいですけど、将来的な夢は30歳ぐらいで引退して貯めたファイトマネーで家を買うことなんです。そのためにもここでつまずけないですし、たくさん試合をしてお金を貯めて早く家を買いたいと思います」

――堅実ですね(笑)。

「もちろんです。もう老後のことを考えていますから(笑)。試合をしたらこれだけお金をもらえると考えるとやる気になります。格闘技はしんどいし、危ない競技ですけど、アルバイトをやっている同年代から見るととても考えられないようなお金を僕は1日試合をするだけで貰えているわけです。それを10試合やると考えるだけで夢が膨らんで、もう選手を辞められません。格闘技というのは、自分の努力次第でどうにでもなる世界だと思います。努力と自分の強い意思と気持ちがあったら、自分のなりたい姿になれると思います」

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