マラチエフ「レスリングでもスタンドでもマスンヤネより上」
対するストロー級5位のマンスール・マラチエフ(ロシア)は、世界タイトル挑戦を意識している。そのためにはマスンヤネ(南アフリカ)を倒さねばならない。
32歳のマラチエフは口数が少ないものの、試合でその実力を証明するタイプだ。
「正直、彼(マスンヤネ)のことはあまり考えていない。けれども、この階級で2位につけている選手と対戦できるのはとても嬉しい。
こうした試合はタイトルへの挑戦という究極の目標に近づくチャンスだからだ」
南アフリカのレスリング王者に輝いたマスンヤネに対し、ダゲスタンで磨き上げた自身の技術が上だと自信を見せる。
「彼の強みはパワフルなレスリングだ。他の面でもサプライズをくれることもあるだろう。MMAはサプライズだらけだし、何が起きてもおかしくはない。ただ、自分はレスリングでもスタンド戦でも彼より上だと確信している。
試合の前に余計な話はしたくないが、勝つために全力を尽くす。自分にとって、試合を素早く終わらせることは重要ではない。一番重要なのは、この試合に勝って、自分が最強だと証明することだ。勝てば、ベルトをかけて戦う資格がある。ボカン(マスンヤネ)は現在2位だから当然だ」
現在、ONEストロー級MMA部門のタイトル戦線は、正規王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)が負傷のため防衛戦を行えておらず、2024年8月にジャレッド・ブルックス(米国)が現在3位のグスタボ・バラート(キューバ)に一本勝し、暫定タイトルを獲得した。
このためブルックスとパシオの王座統一戦が待たれるものの、パシオの復帰が定まらないため、ブルックスが暫定タイトルの防衛戦を行う可能性もある。
強力なレスリングとサブミッションで知られるマラチエフは、「ブルックスが本物のチャンピオンだと思っている。パシオではない。だから、ブルックスとやりたい。ブルックスの強みはレスリングだ。もちろん、打撃も侮れない。レスリングでもスタンド戦でもあらゆる面で優れていることはすでに証明している。だが、自分にも有利な点があるし、試合になれば自分のほうが強いだろう。自分はブルックスに勝てる。ファンにとってもとても面白い試合になるはずだ。
SNS上で交わされた手厳しい言葉から判断すると、ブルックスが自分のスキルを褒め称えることはないだろう。おしゃべりが過ぎることは彼の最大の過ちだ。いつか、彼の自分に対する意見は間違いで、彼は単なる口だけの男だってことを証明してやるさ」と、今回のマスンヤネ戦で勝利し、暫定王者に挑むつもりだ。