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【ONE】スーパーレックがハガティーを49秒KOで戴冠! セクサンがハリソンを2R KO、ハリソンはグローブ置く。エルドアンがンサンTKOで10戦無敗に、リネカーがOFGムエタイ戦でKO勝ち、手塚裕之が判定負けで連勝5でストップ、エイドリアン・リーが2連勝

2024/09/07 08:09
 2024年9月6日(日本時間7日)に米国コロラド州デンバーにて『ONE 168: Denver』(U-NEXT配信)が開催された。  メインイベントの「ONEバンタム級ムエタイ世界選手権試合 3分5R」は、フライ級キックボクシング王者のスーパーレックが、バンタム級ムエタイ王者のジョナサン・ハガティーに挑戦。ハガティーのワンツーにスーパーレックがカウンターの右を当てて、49秒KO勝ち。6年ぶりの再戦でもスーパーレックが勝利し、階級上のONEバンタム級ムエタイ王座を獲得した。  また、日本から参戦の手塚裕之は、トンガのイシ・フィティケフに序盤はテイクダウンから腕十字を仕掛けるなど攻勢の場面を作ったが、スタンドで劣勢となり、最終Rは組みでも崩され判定負け。連勝は5でストップした。  なお、コメインで予定されていたケイド・ルオトロ欠場によるマイキー・ムスメシ(米国)vs.ベベット・オリヴェイラ(ブラジル)は、ムスメシが当初のライト級戦から急遽のフライ級戦に減量が間に合わず試合中止に。王座も剥奪され、悲痛のメッセージを投稿している。 [nextpage] 『ONE 168: Denver』速報 ▼ONEバンタム級ムエタイ世界選手権試合 3分5R〇スーパーレック・キアトモー9(タイ)144.25 lbs, 1.0099 ※インタビュー[1R 0分49秒 KO] ※右ヒジ×ジョナサン・ハガティー(英国)144.75 lbs, 1.0074※スーパーレックがバンタム級ムエタイ王者に  スーパーレックはONEフライ級キックボクシング世界王者。2024年1月の日本大会で武尊(team VASILEUS)と対戦し、大激闘の末に判定で競り勝った。今回は階級を上げて、ONEムエタイの王座獲得に挑む。  対するハガティーはONEバンタム級キック&ムエタイの同時2冠世界王者。今回のムエタイ世界王座は2023年4月のタイトル戦で、1R KO勝ちし、当時絶対王者と言われたノンオーから奪ったもの。2024年2月にはフェリペ・ロボをKOで下し初防衛に成功している。  両者はONE Championship参戦以前の2018年10月の英国『YOKKAO31』で対戦しており、その時はスーパーレックがヒジ打ちで左目尻にカットを奪ってドクターストップのTKO勝利。   しかしこのストップ決着に、傷口はさほど深くないと納得いかない観客からブーイングが上がっている。  前回はリングでボクシンググローブのムエタイ戦だったが、今回はケージで米国デンバーで、オープンフィンガーグローブのONEムエタイルールでの再戦となる。両者にどう影響するか。  1R、右カーフで先制したのはハガティ。続いてステップインと共に長いジャブを打つ。スーパーレックの右ロングフックをかわしたハガティは左フック、右ストレート、左ハイ、右ストレートと攻撃を続けるがスーパーレックは落ち着いてかわしていく。ハガティが前に出てくるとスーパーレックは右の縦ヒジで下がらせる。  ハガティが右カーフを蹴り、ワンツーで飛び込んだところへスーパーレックがダッキングしながら右のヒジをカウンターで合わせた。この一発でハガティが後方へバッタリと倒れ、立ち上がろうとしたハガティだが、10カウント内に立つことが出来ずスーパーレックの秒殺KO勝ちとなった。  大歓声に包まれる場内、スーパーレックも大喜びでケージ内を走り回り、ケージに駆け上る。2本のベルトを肩から下げたスーパーレックは「デンバーのみんな、ありがとう。何と言っていいか分からないくらい感謝しているよ。応援があったからここまで来られた。ハガティは本当に素晴らしい選手だ。思い切りパンチを打ってくるのが見えたからヒジを出したまでだ。次の試合はチャトリCEO次第だね。フライ級(キックボクシングルール)もバンタム級(ムエタイルール)もタイトルは自分のものだ。誰にも絶対に渡さない」と宣言した。  スーパーレックはボーナスに加えてFIGHT OF THE NIGHTも獲得した。 [nextpage] 【中止】 ▼ONE世界ライト級→フライ級サブミッショングラップリング 10分1Rマイキー・ムスメシ(米国)142ポンド/1.0310 ※計量ミスベベト・オリヴェイラ(ブラジル)135ポンド/1.0176※ケイド・ルオトロ(米国)は怪我で欠場  ケイド・ルオトロは怪我で欠場で、マイキー・ムスメシとのライト級グラップリング王座戦は中止に。ケイドの代わりに、ムンジアル2024『ワールズ』黒帯ルースター級優勝のベベット・オリヴェイラ(GFチーム)がムスメシの対戦相手となったが、当初のライト級試合から急遽フライ級試合となり、ムスメシが計量&ハイドレーションテストをパスできず、不幸にも王座剥奪となった。  両者は2021年のIBJJF世界選手権準々決勝で対戦。マイキーがベベットをアンクルロックに極めている。今回の再戦では、フライ級戦からキャッチウェイト戦で交渉中も、試合は中止となった。 【追記】 「mikeymusumeci おそらく柔術人生で最悪の一日だった。デンバー開催の『ONE168』に出場したかったのに、僕を見に来てくれていたファンに申し訳なくて、彼らを失望させてしまった。約72時間でチャンピオンシップの135ポンド級に挑んだが、ケイド戦の準備の後の急な試合で無理があった。今日、136ポンドになったとき、体と水分補給が止まってしまった。今日、ベルトを失い、ファンを失望させ、対戦相手のベベットに謝りたい。全力を尽くしたのに、みんなに申し訳ない。でも、神様はすべてのことに理由があるんだ。本当に申し訳ない」 [nextpage] ▼ONEムエタイ キャッチウェイト(140lbs)3分3R〇セクサン・オー・クワンムアン(タイ)139.00 lbs/1.0053[2R 4分29秒 KO] ※3ノックダウン×リアム・ハリソン(英国)140.00 lbs/1.0091  ハリソンは、ONEでは2018年12月の初登場以来、ペットモラコット、ロートレックに連敗を喫したが、モハメド・ビン・マムード、ムアンタイに連続KO勝ちして2022年6月に当時のONEムエタイ世界バンタム級王者ノンオーに挑戦したが、1RにカーフキックでKOされて王座奪取ならず。6月に北野克樹との試合が北野の計量ミスで試合中止となっている。  セクサンは、キャリア201勝を誇るレジェンド。ラジャダムナンスタジアム王者で、2023年1月にONEフライデーファイツに参戦。怒涛の6連勝でONE本契約を獲得したが、2024年4月に麻火佑太郎に判定負け。直近15カ月での戦績は8勝1敗と好戦績を残しており、レジェンド復活なるか。  両者はサークルケージのなかで140ポンドのキャッチウェイト、OFGムエタイで対戦する。  1R、セクサンの右ローにハリソンも右ロー。セクサンの左ハイをスウェイでかわすハリソンは右ロー! セクサンの詰めをさばいて右ストレート、左フック。  ガードするセクサンに右ロー。セクサンは右ミドルを当ててこかす。ヒジで詰めるセクサンに回るハリソンは左ボディ。互いに右カーフを打ち合い、詰めるセクサンのバックヒジをかわしたハリソンは左ボディを突く。  2R、押していくセクサン。回るセクサンは右の蹴り足を掴んで右ロー。左ボディ。セクサンは詰めて首相撲右ヒジ! 互いにヒジの打ち合いから、セクサンの右ショートでハリソンがダウン!  立ち上がり前に出て大きな左右で反撃するハリソンに、セクサンは左ヒジを当てて2度目のダウンを奪うと、ハリソンの右をかわしてセクサンが左フックをヒット! 最後に返しの右を肩口に当ててハリソンが3度目のダウン。  2R 4分29秒、セクサンがKO勝ちで5万ドルボーナスを獲得。ハリソンはグローブをマットに置いてケージを後にした。 [nextpage] ▼ONEミドル級→キャッチウェイト 213.75lbs(96.95kg)5分3R〇シャミル・エルドアン(トルコ)213.75 lbs/1.0040[2R 2分48秒 TKO] ※パウンド×アウンラ・ンサン(米国)210.00 lbs/1.0107  元ONE2階級王者のアウンラ・ンサンと、トルコの9戦無敗のシャミル・エルドアンが激突。  ンサンは、2022年2月にビタリー・ビグダシュに判定負けも、現在3連勝中。岡見勇信、ジルベルト・ガルバォンを連続初回TKOに下すと、2023年5月の前戦で中国のファン・ロンを2R ニンジャチョークで極めている。  エルドアンは、9戦無敗。2023年6月の前戦でONEデビューし、連戦のファン・ロンを2R、左三日月蹴りでKOに下している。  計量は、ンサンとシャミル・エルドアンの両者が指定された時間内に体重測定およびハイドレーションテストを行わなかったため、試合は213.75ポンドのキャッチウェイト戦で行われる。  1R、サウスポー構えから前蹴りワンツーからダブルレッグテイクダウンのエルドアン。片ヒザ立ちのンサンにヒザを突き、バッククリンチ。  背後から崩しながらパウンド、両手を着かせて左足をかけに。亀のンサンに左ヒザを突き、立ち上がろうとするンサンの脇下からパウンド。ダブルレッグテイクダウン。  一瞬ギロチンチョークを狙うンサンを寝かせてパウンド。左足をかけると崩して腰を抱いてパウンド。ンサンは足を外して金網使い立とうとするが、小外で倒してヒザ! ハーフガードになったンサンの送り手も掴み、トップからヒジを連打し、ゴング。  2R、ともにサウスポー構え。右ジャブ、左ミドルハイ、左右ボディ打ちから左を突く。右を返しに行くンサンだが、エルドアンがダブルレッグテイクダウン。  ンサンの腕十字狙いをかつぎパス。金網まで歩くンサンを崩して両手を着かせてバックマウントに。ンサンが正対したところにマウントで鉄槌を連打すると、ンサンは動けず。ハーブ・ディーンレフェリーが間に入った。  ともに体重超過のキャッチウェイト戦は、トルコのシャミル・エルドアンがONE2連勝、MMA10戦無敗(5KO・TKO)に。試合後、アナトリー・マリキンとの対戦をアピールした。 [nextpage] ▼ONEムエタイ バンタム級 3分3R〇ジョン・リネカー(ブラジル)144.50 lbs/1.0191[KO 2R 2分50秒]※右フック×エイサー・テン・パウ(米国)144.50 lbs/1.0107  元UFCで元ONE世界バンタム級王者のリネカーが、OFGのONEムエタイ戦に挑む。リネカーは2023年2月のファブリシオ・アンドラージとの再戦で4R TKO負け後、キム・ジェウォン、ステファン・ロマンに連勝も、2024年1月の前戦で青木真也に1R 一本負け。 “The American Ninja”エイサー・テン・パウは、ONEデビュー戦こそメディ・ザトゥーに初回TKO負けも、ONEムエタイで2連勝中。  ハン・ズーハオ、ランボーレック・チョー・アッジャラブーンをいずれも3R KO・TKOに下している。2021年9月にはMMAも戦い『Titan FC 72』で初回TKO勝ち。  1R、サークリングするリネカーにパウは左ミドル。上背で優るパウはじりじりと間合いを詰めていくが、リネカーはカーフキックの軸足払いで転倒させると左右のフックを繰り出して前へ出ていく。  ボディも交えてアタックを繰り返すリネカーにパウは後退。パウがワンツーで攻撃するとリネカーはすぐにボディショットで反撃してパウを下がらせる。右ローを蹴るパウだがリネカーのパンチ、ヒジを浴びて防戦一方に。  2Rもどんどん前へ出ていくリネカーにパウはジャブ、右ミドル、ヒジで迎え撃つ。ワンツーの連打で前へ出るもリネカーの左フックで一瞬ヒザを着く。すかさず左右フック、左右ボディ、右アッパーとラッシュをかけるリネカー。  ヒザで応戦するパウに左フックを見舞うリネカー。ラッシュを凌いでいたパウだったが、パウの右ストレートを払って放ったリネカーの右フックをもらってダウン。  パウは立ち上がることが出来ず、リネカーのKO勝ち。勝利のブレイクダンスを披露した。「この試合のために多くの練習をしてきた。誰とでもやるぞ」と勝利者インタビューに応えたリネカーはボーナスもゲットした。 [nextpage] ▼ONEアトム級 5分3R〇ビクトリア・ソウザ(ブラジル)113.00 lbs/1.0070[判定3-0]×アリース・アンダーソン(米国)114.50 lbs/1.0180  アンダーソンは、Invicta FCからONE入り。ONEデビュー戦で平田樹に判定負け後、アシャ・ロカに三角絞めで一本勝ち。2023年5月の前戦ではスタンプ・フェアテックスに2R レバーキックでKO負けを喫しており、母国での再起戦となる。  ソウザは、ONE2勝2敗。ビクトリア・リーとノエル・グランジャンに敗れるも、リンダ・ダローに判定勝ち。2024年6月の前戦では平田樹をギロチンチョークで失神させての一本勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。左前蹴り、ミドルの打ち終わりに組むソウザ。ボディロックからダブルレッグテイクダウン。スイッチ狙うアンダーソンに、ソウザはトップから右脇差しパウンドも、アンダーソンは下から三角絞め、ヒジ。腕十字に切り替えるとも、身体を縦に合わせて腕を抜くソウザが逆にバックに。  パームトゥパームでリアネイキドチョークを極めに行くが組み手を剥がすアンダーソン。一瞬、喉下に入るも凌ぐアンダーソン。最後はソウザが腕を解いて背後からパウンド。  2R、アンダーソンのバックフィストをかわしてバッククリンチのソウザ。ダブルレッグからシングルレッグでテイクダウン。そこに再び三角絞めのアンダーソンをかわしてパス、サイド。下からバギーチョークのアンダーソンも組ませないソウザはトップから肩固め、そこをずらしてバック向きながら正対しトップを奪い返すアンダーソン。下のソウザのラバーガード、フットチョークを押し込んで潰して細かいパウンド。  3R、ジャブ前蹴りのアンダーソンに右で差して押し込むソウザ。アンダーソンは突き放してヒジ。シングルレッグへ。そこにギロチンチョークを合わせたソウザは引き込み絞めるが、首を抜いたアンダーソンがそのまま上に。左で差して金網に押し込み細かいパウンド。ソウザも脇差し返し立ち上がりパンチでゴング。  判定3-0でソウザが勝利。平田樹戦で続く連勝となった。 [nextpage] ▼ONEウェルター級 5分3R〇イシ・フィティケフ(豪州/トンガ)185.00 lbs/1.0140 ※インタビュー[判定3-0]×手塚裕之(日本)185.00 lbs/1.0074 ※インタビュー “ジャパニーズ・ビースト”こと手塚裕之はMMA14勝4敗。2019年にPANCRASEウェルター級王座を獲得すると、同年10月にONEデビュー。ONEでは、7戦6勝1敗5フィニッシュの戦績を誇る。  2021年11月のアギラン・ターニ戦から、エドソン・マルケスをともに3R TKO後、ジン・テホとアブラーオ・アモリムの両者を1R 腕十字に極め、2024年4月の前戦ではヴァミール・ダ・シウバを2R ノースサウスチョークでフィニュシュと、現在5試合連続フィニュシュ中だ。  対するイシ・フィティケフは、MMA8勝1敗。ニュージーランド生まれ豪州育ちのトンガ人で、ONEで唯一のトンガ人選手だ。ラグビー選手としてのキャリアを経て24歳の時にMMAに転向した。   ブラジリアン柔術から初め、その後ボクシング、キックボクシングへと挑戦し最終的にMMAに移行。現在ブラジリアン柔術茶帯で2つの一本勝ちと4つのKO・TKO勝ちを誇る。2023年4月の前戦では手塚が2R ノースサウスで極めたヴァミール・ダ・シウバを1R、リアネイキドチョークで極めている。  1R、ともにオーソドックス構え。前後のステップの手塚。右カーフを当てる。詰めるフィテケフの右でバランスを崩した手塚だが、追って来たフィテケフにダブルレッグテイクダウン! 中央で背中を着かせるとハーフから左枕、左脇に頭を入れて肩固め狙い。  立ち上がろうと上体を起こすフィテケフを再び寝かせる手塚は背中を見せて立ち上がろうとした際に、バック奪うが、フィテケフは正対して立ち上がり。がぶりの手塚から離れる。  フィテケフの右の蹴りの打ち終わりにテイクダウン狙いの手塚。ここは切るフィテケフ。手塚の右に左右を振るフィテケフは左ジャブを突く。手塚の飛び込んでの右は空振りに。  2R、フィテケフのシングルレッグを立ち上がる手塚。体を入れ替え、右ヒジを突いて離れる。右を差して押し込む手塚に離れるフィテケフ。手塚の右が当たるが、にそこ右を当てて足を泳がせる。右で差して押し込む手塚を突き放すフィテケフ。左ジャブが長いフィテケフ。そのジャブにカウンターのダブルレッグテイクダウンは手塚。  一気に腕十字に入るが、ずらしたフィテケフ。上の取り合いも両者立ち上がり。手塚のニータップを切るフィテケフ。ジャブの刺し合いからフィテケフのダブルレッグを切ってがぶりから押し込む手塚。右で差して押し込むが、突き放すフィテケフは右もかわす手塚が右を振ってゴング。  3R、シングルレッグテイクダウンから尻を着かせて立ち上がるフィテケフにバッククリンチの手塚。正対したフィテケフにシングルレッグの手塚。その際で潰してバックに着くフィテケフは崩しに両手を着く手塚に背後から左の細かいパウンドのフィテケフ。  立ち上がり正対した手塚に再び下にテイクダウンに入ったフィテケフはシングルレッグテイクダウン。手塚は金網まで這い、立ち上がりへ。しかしボディロックから崩すフィテケフ。両手を着く手塚が立ち上がるとすぐに崩すフィテケフ。ゴング。  判定3-0でフィテケフが勝利。手塚は連勝が5でストップ、フィテケフは2連勝。 [nextpage] ▼ONEライト級 5分3R〇エイドリアン・リー(シンガポール/米国)168.00 lbs/ 1.0027[1R 2分37秒 リアネイキドチョーク]×ニコ・コルネホ(米国)168.00 lbs/1.0241  エイドリアン・リーは、元ONE女子アトム級王者アンジェラ・リーを姉に、ONEライト級&ウェルター級の2階級制覇王者クリスチャン・リーを兄に持つ“最強遺伝子”の末っ子。3歳から格闘技を始め、アマチュアMMAでもハワイでベルトを巻いている。  2024年6月の『ONE 167』でアントニオ・マンマレッラに2R リアネイキドチョークに極め、ONEデビュー戦を白星発進。  コルネホはMMA2勝0敗。アマチュアMMAで5勝1分と無敗で、プロではコロラドでの大会で2試合ともTKO勝ち。サウスポー構えのグラップラーでテイクダウンからパウンドで勝利している。  1R、サウスポー構えのコルネホに、オーソのエイドリアンはミドルから詰めてダブルレッグですぐにバックテイク。バックマウントから左右のパウンド連打。パームトゥパームでリアネイキドチョーク狙いから、コルネホの両足を伸ばして再びパウンド。  左足をかけてチョーク狙い。両足をかけてバックに。左手のリアネイキドチョークでタップを奪い、5万ドルのボーナスを獲得した。  試合後、エイドリアンは「最高だった。この試合のために厳しい練習を積んできた。次は兄のタイトルマッチがあるのでサポートをしたい」と語った。 [nextpage] ▼ONEフライ級→キャッチウェイト(142.00 lbs)ムエタイ 3分3R〇ジョハン・ガザリ(マレーシア/米国)141.50 lbs/1.0214[1R 3分00秒 KO]※左ボディフック×ホスエ・クルス(メキシコ)142.00 lbs/1.0222→141.50lbs/1.0214 ※クルスが計量ミス。賞金の30%をガザリに没収された。試合は142.00ポンドのキャッチウェイトで行われる。  17歳のガザリは家族全員がムエタイ選手。ONEには2023年2月の『ONE Friday Fights 6』から参戦すると、タイ、ロシア、メキシコのファイターに5連勝。2024年6月の『ONE 167』で本戦初出場を果たしたが、ニューイェン・トラン・デュイ・ニャットに判定負け。  クルスはメキシコ人初のONEファイターとして2022年5月の『ONE 157』でONE初参戦、ボルター・ゴンサルベスに初回35秒でKO負け。2024年5月の2度目の参戦でもショーン・クリマコに初回2分6秒でKO負けを喫している。  1R、左右フックで前に出るのはガザリ。クルスは左ミドルを返す。ガザリの右フックを浴びたクルスは片足タックルのように組みついてしまう。前に出るガザリにクルスは右ミドルを蹴るが、ガザリの前進にクリンチや転倒を繰り返す。  立ち上がると右ミドルやパンチのコンビネーションを繰り出すクルスだが、ガザリが前へ出て攻めるとすぐにクリンチか転倒。終了間際、クルスにケージを背負わせたガザリが右ボディストレート、続いて左ボディフック。クルスはダウンすると悶絶し、ガザリの圧倒KO勝ちとなった。 「5~6年前はここまで来られると思っていなかった」と、勝利者インタビューを受けたガザリは5万ドルのボーナスを獲得した。 [nextpage] ▼ONEフライ級→キャッチウェイト(142.00 lbs)ムエタイ 3分3R〇ジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)134.50 lbs/1.0233[2R 1分28秒 KO]※右フック×ショーン・クリマコ(米国)135.00 lbs/1.0103  クリマコは2024年5月の『ONE Fight Night 22』に初参戦すると、ホスエ・クルスを1RでKO。今回が初の本戦登場となる。エストゥピニャンはコロンビア初のONEファイターで、2024年5月の『ONE Friday Fights 64』で初参戦、大森弘太を1Rわずか27秒でKO勝ちし、6月の『ONE 167』ではザファー・シャイックに判定勝ちで2連勝。  1R、エストゥピニャンが右ミドルで先制するが、サウスポーのクリマコの左ストレートをもらって尻もちをつく。蹴りと左右フックで攻めまくるエストゥピニャンが右ストレートでダウンを奪う。仕留めに行くエストゥピニャンと打ち合いになり、クリマコが右フックでダウンを奪い返す。前に出るクリマコがガムシャラに手をd出すエストゥピニャンからワンツーで2度目のダウンを追加。  さらなる打ち合いとなり、エストゥピニャンの右フックでクリマコがふらつく。クリマコのジャブにエストゥピニャンは右フックを狙いに行く。慎重なクリマコは打ち合いには応じない。  2R、序盤から打ち合いを仕掛けるのはエストゥピニャン。左右フックの連打で右フックでダウンを奪う。さらに前へ出るエストゥピニャンが右フックでダウンwお追加。クリマコはエストゥピニャンの連打に下がり、めーじを背にしたところで右フックを返そうとしたが、そこへエストゥピニャンが右フック。クリマコが後方へ倒れ、ダウン応酬の激闘をエストゥピニャンがKOで制した。  エストゥピニャンはこれで戦績を25戦全勝(9KO)無敗とし、ボーナスも獲得した。
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