2024年8月24日(土・現地時間)ブラジル・ブラジリアで開催される『K-1 WORLD GP 2024 in BRASILIA』にてK-1 WORLD GP 2024無差別級南米予選トーナメントが行われる。
同トーナメントの優勝者は、12月14日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催の『K-1 WORLD GP 2024 in Tokyo』の無差別級8名による1dayトーナメント「Final Tournament」への出場権を獲得する。
すでに6月の東欧予選でセルビアのミロス・ツヴェチカニン、7月の西欧予選をイギリスのリース・ブルーデネルが制している。南米予選は、誰が勝ち抜くのだろうか。
ブラジルでK-1の認定大会が開催されるのは、2006年以来、18年ぶりとなる。後援はブラジル連邦共和国スポーツ庁で、かつてない規模での開催が予定されている。無差別級南米予選トーナメント4試合の対戦カードは、以下の通り。
▼K-1 WORLD GP 2024無差別級南米予選トーナメント・一回戦(1) 3分3R延長1Rアリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team)アブネル・フェレイラ(ブラジル)
▼K-1 WORLD GP 2024無差別級南米予選トーナメント・一回戦(2) 3分3R延長1R]グート・イノセンテ(ブラジル)ジェファーソン・サルビアーノ(ブラジル)
▼K-1 WORLD GP 2024無差別級南米予選トーナメント・一回戦(3) 3分3R延長1R]ハイメ・モライス(ブラジル)ウェズレイ(ブラジル)
▼K-1 WORLD GP 2024無差別級南米予選トーナメント・一回戦(4) 3分3R延長1Rアンデルソン・ブラドック(ブラジル)ジョニー・クレバー(ブラジル)
エントリーした8名の中で注目は、アリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team) とグート・イノセンテ(ブラジル) 。ともにブラジルのキックボクシング団体『WGP Kickboxing』のタイトルを手にした実力者だ。
【写真】昨年の無差別級トーナメントではベスト4に進出しているマチャド(右) マチャドは、昨年9月にK-1初参戦。K-1 30周年記念無差別級トーナメント一回戦でミハル・トゥリンスキーを下すも、準決勝でリュウ・ツァーにKO負けを喫した。強靭な肉体から放つ強打とパワーファイトで数々のKOを量産し、2016年から2019年まで『GLORY』にも定期参戦し、GLORYライトヘビー級王者アーテム・バキトフともベルトを争ったこともある。
今回の南米予選トーナメント一回戦でマチャドは、27戦21勝(16KO) 6敗とKO率の高いアブネル・フェレイラ(ブラジル)と対戦する。だがマチャドも、ここまで68戦54勝(37KO) 14敗のキャリアがあるため、オープニングからKO必至の対決になりそうだ。
イノセンテはWGP Kickboxingスーパーヘビー級(+94.1kg)&ライトヘビー級(-94.1kg)の2階級制覇王者。キックとMMAの二刀流ファイターとしても有名で(※ボクシングにも挑戦したことがある)、2005年にMMAでデビューすると2012年5月にはMMA団体『ストライクフォース』で勝利した。ストライクフォースがUFCに買収されたため、2014年からUFCで2試合を経験。その後、2016年から『GLORY』に参戦し、ヘスディ・カラケスを判定で下した試合を含めて4連勝を飾った。
2018年はリコ・ヴァーホーベンのGLORY世界ヘビー級王座に挑戦するも敗退。2022年からは『ONE』に移籍するとブルーノ・スサナを2R KOで沈め、その実力をあらためて証明することに。さらにラーデ・オパチッチを1R KOで下して2連続KO勝ちを収めるも、2023年6月にはオパチッチにリベンジを許してしまう。今年3月にはMMAの試合が組まれていたが流れている。ここまでのイノセンテのキックの戦績は、52戦 40勝(19KO) 12敗だ。
マチャドとイノセンテの2人が順当に一回戦を勝ち進めば、準決勝で激突するため、この試合が事実上の決勝と言ってもいいのかもしれない。
だが、反対のブロックには、2007 Demolition Fightブラジル選手権クルーザー級優勝と2009 VIP Fight Nightトーナメント優勝の肩書を持つアンデルソン・ブラドック(ブラジル)がいる。ブラドックは、アンダーソン・“ブラドック”・シルバとしてブラジルからオランダへ渡り、ピーター・アーツを生んだチャクリキジムでキャリアを積んだレジェンドだ。
2009年3月には「VIP Fight Night 2009トーナメント」決勝でヘスディ・カラケスを破り優勝。10月には『GLORY』でステファン・レコから2R KO勝ち。2012年にはバダ・ハリ、レミー・ボンヤスキーに連敗するも、2013年にはボンヤスキーやセルゲイ・ハリトーノフから勝利。その後もコンスタントに試合を続け、19年からは『ONE』を主戦場にしていた。
ブラドックは66戦 44勝(29KO) 20敗 1分 1無効試合と、マチャドやイノセンテと並ぶハイキャリアを持っている。
世界予選トーナメント最後となる南米ラウンドは、ブラジルのレジェンドの三つ巴対決が予想されているが、新星誕生も含めてどんな結末が待っているのか注目が集まる。