NJKFの代表選手として各団体で活躍した宮越(右)が3年ぶりに復帰、現王者の吉田と対戦する(C)NJKF
2024年9月15日(日)東京・後楽園ホール『NJKF × CHALLENGER 5』の対戦カード発表記者会見が、8月某日に行われその動画が公式YouTubeチャンネルにて公開された。
メインイベント(第10試合)のNJKFスーパーファイト64㎏契約3分3Rで、NJKFスーパーライト級王者・吉田凜汰朗 (VERTEX) と元WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーライト級王者の宮越慶二郎 (拳粋会宮越道場)と対戦する。
吉田は2023年9月、NJKFスーパーライト級タイトルマッチで王者・畠山隼人に挑戦。5年に渡り王座を保持する難攻不落のチャンプに対し、吉田は3連敗中であり不利の下馬評が多数を占めたが、KOでベルトを奪うと、NJKFの年間最高試合に選ばれた。2024年2月にはWBCムエタイ日本ウェルター級王者の青木洋輔を判定で破っている。
【写真】2021年7月、初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座を賭けて鈴木千裕と対戦した宮越
宮越は2008年にデビューしたベテランで、“ニンジャステップ”と呼ばれる独特のフットワークを駆使し、NJKF日本ライト級王座、WBCムエタイ日本同級王座、WBCムエタイ・インターナショナル同級王座と3つのタイトルを獲得。チャンヒョン・リー、スアレック、勝次、与座優貴といった強豪を破っている。2021年7月、初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座決定トーナメント決勝戦で鈴木千裕にKOで敗れて以来リングから離れていたが、今回約3年ぶりに復帰を果たす。
会見では、吉田が「向き合った印象は“勝ったな”って感じです」と言えば、宮越は「役者が違うので。サラっと勝ちたいと思います」と言い放つ。
現王者についての印象を聞かれると宮越は「何試合か見ましたけれど、全然色がないというか、個性がない。今のZ世代の若者って感じですかね」と、個性がない王者との評価。
それを聞いた吉田は「自分は世界を獲るためにキックボクシングをやっている。それが今の宮越選手との大きな違いだと思っています。その違いをリングで見せたいと思っています」と、これから世界を狙う勢いとの違いを見せたいとする。
さらに「今回メインイベントは自分に託されていると思うので、自分が一番盛り上げる。あと宮越選手が復活というので盛り上がっている部分もあると思うんですけれど、復活は絶対にさせない、してはいけないと思っているので自分の気持ちをお客様に伝えたいと思います」と、かつてのNJKFの代表選手である宮越に時代が変わっていることを思い知らせると宣言した。
第7試合ではNJKFフライ級王座決定戦3分5Rで、同級1位・谷津晴之(新興ムエタイジム)と同級2位・西田光汰(西田キックボクシングジム)が対戦。
谷津は5月に『ONE Friday Fights』初参戦を果たすと、アントン・サルチャク(ロシア)に右ミドルからのワンツーを主軸に終始自分のペースで戦い判定勝ち。6月の2度目の出場ではグエン・バン・タイン(ベトナム)を1Rに左ボディでKOし、2連勝でボーナスも獲得した。
西田は2021年12月デビュー。4連勝したが2023年6月の5戦目で谷津に初黒星を喫した。6戦目にはKO負けを喫するも、その後は3連勝で谷津とのリベンジマッチ&タイトルマッチに漕ぎつけた。
フェイスオフを終えて谷津は「気合いが入っていました。当日が楽しみになりました」と言い、西田は「いい目をしていて、僕も1年3カ月かけてここまでたどり着いたので絶対に倒します」と意気込む。
西田はリベンジマッチについて「リベンジせずにベルトを獲るということはむしゃくしゃする気持ちがあったので、最高のシチュエーションで戦わせてもらえるので感謝しています」とリベンジしてベルトを巻きたいとし、迎え撃つ谷津は「西田選手の最近の活躍も見ていましたけれど、僕は今回タイトルマッチ3回目で、僕がこの階級で王者にならないと盛り上がらないと勝手に思っているので、僕がベルトを巻きます」と3度目の正直で王座に就くと語った。