軍司が2度目の防衛戦で武尊のチームメイトである寺田を迎え撃つ
2024年9月29日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX 2024』の記者会見が、8月9日(金)都内にて行われた。
K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者・軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)vs.挑戦者・寺田匠(team VASILEUS)が正式決定。
軍司はK-1アマチュア優勝を経て2015年2月にプロデビュー。2016年にK-1甲子園優勝を果たし、2017年9月にはKrushバンタム級王座を獲得(第2代)。2021年12月に椿原龍矢の持つK-1 WORLD GPフェザー級王座に挑戦し、第5代王座に就いた。2022年8月の「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」で優勝。2023年3月にはムエタイのトップ選手ヴューを判定に破り、初防衛に成功した。前戦は3月にRISEフェザー級王者・門口佳佑に延長戦の末に判定勝ちで13連勝を達成。戦績は25勝(6KO)5敗1分。
寺田は幼少期から様々な格闘技を学び、地元・九州のアマチュア大会でキャリアを積んでABEMAの番組企画『格闘代理戦争』に出演。2020年4月にプロデビューすると6戦無敗の快進撃を続けていたが、2023年6月の元Krushフェザー級王者・新美貴士との試合で初黒星。11月にはイタリアの『OKTAGON』でISKA世界スーパーフェザー級王座を奪取、2024年2月は『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』で冨永武聖から1RでTKO勝ちを奪うと、7月に挑戦者の最有力候補だった兼田将暉を判定で破った。戦績は9勝(4KO)1敗。
宮田充Krushプロデューサーは「K-1が自信をもって出せるナンバーワンのタイトルマッチだと思っている」とこの一戦を評した。
会見に出席した寺田は「いよいよだなというのと、自分は宮﨑出身で昨日地震があって大変な方たちも多いと思うけれど、その人たちに少しでも勇気を与えられば。そのためにもベルトを絶対に獲ります」と意気込み。
迎え撃つ軍司は「半年ぶりの試合なので、やっと試合が出来るというのと、タイトルマッチも久しぶりなので圧倒的に勝ってさらなる高みを目指していければと思います」とコメント。
互いの印象を聞かれると、寺田は「全世界の全団体の中でも、パウンド・フォー・パウンドでも一番強いと言われているので楽しみです」、軍司は「ガツガツ来るタイプで、この前の試合は違うイメージだったけれど打ち合いが出来る相手だと思うので楽しみです」と、それぞれ評した。
相手よりも確実に優っていると思う部分は何かとの質問には、「気持ちですかね」と答えた寺田に対して、軍司は「僕はスピードと、パンチ、蹴り、技の正確性だと思っています」と答える。
軍司は門口戦を終えて「前回は僕なりに作戦通りに行って勝って、正直フェザー級に相手がいない状況になってきたので次は誰とやるかって感じでした」と言い、前回の寺田vs.兼田を見て「正直に言えば、微妙な試合だったなと思っています。でも、やる相手がいない中で兼田選手が勝っていれば盛り上がったのかもしれないけど、それに勝った寺田選手が強いということなので。そこに勝てば最強を証明できるのかなと思っています」と、改めて最強を証明するとした。
寺田は地元の宮崎県について「人とかに被害はそこまでないようですが、家が崩れていたりとかもあるので、一人でも多く自分が頑張っている姿を見せて勇気を与えられたらと思っています」と、地元に元気を届けたいという。
現時点で軍司に勝てる自信があるかと問われると「勝てると思っていないと試合をしないので」ときっぱり。試合へ向けては「いつも通りに練習に励んで、メンタルをコントロールしていきたいと思います」とした。
軍司は、相手が武尊率いるteam VASILEUSの選手だということを意識するかと聞かれると「そこまで意識はしませんが、僕っぽいファイトスタイルの選手がいっぱいいるので、対策はしやすいんじゃないかと思っています。そこを警戒しています」とする。
寺田は武尊も近いタイミングで試合があることで「武尊さんもパンチが速くて強いので、対策としていいパートナーだと思います。ガチのスパーリングをしてしまうとお互いスタイルが似ているから壊れやすいので、マススパーリングを多くやっていくことになると思います」と、武尊とのマススパーで軍司の対策をしていきたいと話した。
どういう試合にしたいか、との質問に寺田は「前回の兼田戦が終わってドローだとか、兼田選手が勝っていたとか言われていますが、自分の中では絶対的に勝ったと思っています。それを言われるというのは、ダウンを取るか倒すかしかないので、今回はしっかり倒しに行こうと思います」と倒しに行くスタイルで軍司に立ち向かうとする。
一方の軍司も「門口選手とやって勝ったので、正直フェザー級で他団体も含めて自分が一番だと思っているので、圧倒的に勝ってKOで終わらせるのが防衛戦だし、K-1王者としてそれがふさわしいと思います」と、こちらもKOで圧倒的な差を見せたいと言い放った。
最後に寺田は「team VASILEUSの中で自分だけベルトを獲っていないので、しっかりベルトを獲って試合では自分の気持ちの強さを見せたい」、軍司は「タイトルマッチなので、その日の試合の中で一番盛り上げるし、自分が最強だということを証明します」と語った。