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レポート

【UFC】佐藤天がアブダビでムハマッドに一本負けで連勝ならず=「UFC242」

2019/09/08 01:09
【UFC】佐藤天がアブダビでムハマッドに一本負けで連勝ならず=「UFC242」

(C)Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC

日本時間の9月8日(現地時間7日)、アラブ首長国連邦・アブダビのドゥ・アリーナで「UFC242」が開催された。

アーリープレリムでは、日本の佐藤天(TRIBE TOKYO M.M.A)が、ベラル・ムハマッド(米国)相手にUFC2戦目に臨んだ。

【写真】現地入りしたチームメイトのカマル・ウサマンと佐藤(C)On The Road Management

2019年4月のUFCデビュー戦では、出稽古先のハードノックスがある地元フロリダでベン・サンダースに2ラウンドTKO勝利している佐藤は今回、アブダビのオープンエアのドゥ・アリーナに登場。

UFC6勝3敗の強豪ベラル・ムハマッドはパレスチナ人の両親が移住した米国で生まれ育ったレスリングベースの選手。UFCのユニフォーム制度でも米国ではなくパレスチナを選択しているムハマッドにとって、今回は地元凱旋試合でもある。「多くの人は、パレスチナ人の苦闘の歴史をよく知らないかもしれないが、アブダビの観客は分かっている。おそらく自分は、特別なエネルギーを感じながら戦うことになると思う」と公式インタビューで語っている。

▼ウェルター級 5分3R
○ベラル・ムハマッド(170lbs/77.11kg/米国)
[3R 1分55秒 リアネイキドチョーク]
×佐藤 天(171lb/77.56kg/日本)

佐藤のセコンドには長南亮氏とニック永末氏、カマル・ウスマン、シュウ・ヒラタ氏。ムハマッドはアラブミュージックをバックに入場した。

1R、サウスポー構えの佐藤、オーソドックス構えのムハマッド。圧力をかけるムハマッド。佐藤は右ジャブで牽制。右から左を振るムハマッドをかわす佐藤。右ジャブにはムハマッドがボディ打ちを合わせる。しかし佐藤も左アッパー! 

ムハマッドは右ボディから左フック狙いも回る佐藤。しかしムハマッドの動きに場内が大きく沸く。ムハマッドの圧力に滑る佐藤はすぐに立つは金網に詰まるとムハマッドはダブルレッグへ。持ち上げてテイクダウンもすぐに佐藤は立つ。

右ハイはムハマッド。威力はないが場内は沸く。佐藤は右ジャブ。ムハマッドの入りを右にかわして右をひっかける。しかし打ち終わりに組み付くムハマッド。スタンドでバックに回ろうとするが佐藤は剥がす!

スタンドで佐藤の打撃にカウンターの今度は低いダブルレッグテイクダウンはムハマッド! 背中を見せて立とうとする佐藤のバックに回り胴に足を4の字で巻くムハマッド。背後からリアネキイドチョークを狙いながらヒジを打つ。デフェンスする佐藤はホーンにすぐに立つ。1Rはムハマッドのラウンドに。

2R、右の前手をジャブで伸ばす佐藤。ムハマッドの入りも突き放し、テイクダウンアテンプトも剥がす。右ボディから左フックはムハマッド! 佐藤は顔を避けるが印象は悪い。右から左ストレートはかわされる佐藤。低いダブルレッグから持ち上げてテイクダウンはムハマッドだが、すぐに立つ佐藤。

スタンド再開。ボディから顔面のコンビネーションはムハマッド。受けになっている佐藤は圧力をかけにいくが、突破口を開けない。さらにダブルレッグに入るムハマッド。金網際で離れるとボディを打つ。

右ジャブが入る佐藤! さらに左ボディ! しかしその打ち終わりにムハマッドは右を返す。佐藤は組み付いて小外がけでテイクダウン! サイドを奪うと右腕で枕に巻くが効果的な打撃を入れることはできず。佐藤の精緻な打撃&テイクダウンをどう評価するか。

3R、左ボディストレレートは佐藤。右ジャブ、さらに右ヒジを打ち込む。左ボディから右ジャブで出入りも、ムハマッドは右ハイ! そこから組み付き突き放す佐藤だが、ムハマッドは今度はダブルレッグに小外がけを合わせてテイクダウン!

立とうとする佐藤が背中を見せたところでバックテイクが速かったムハマッドは、最初は左腕でリアネイキドチョークに。後ろの腕をつかんで剥がした佐藤だが、すぐにムハマッドは右腕を喉下に巻き直し、今度は頭後ろではなく手の平と手の平を合わせたパームトゥパームで組んでチョーク! 佐藤がタップした。佐藤は連勝ならず。ムハマッドは2連勝に。

試合後、ベラル・ムハマッドは、「中東のためにもしっかり試合に臨んで最高のショーを見せないといけなかった。自分の地元ファンの前だからね。今週、自分が受けた歓迎や声援は本当にすごかった」とアブダビのファンの大歓声による後押しに感謝の言葉を述べると、「フィニッシュを狙っていたし、それを達成できてうれしい。次はランキングに入っている誰かとやりたい」と、ウェルター級戦線上位陣との対戦を希望した。

【プレリミナリー】

▼女子フライ級 5分3R
○ジョアン・カルダーウッド(126lbs/57.15kg/スコットランド)
[判定2-1] ※28-29、30-27、29-28
×アンドレア・リー(126lbs/57.15kg/米国)

▼フェザー級 5分3R
△ズバイラ・ツフゴフ(146lbs/66.22kg/ロシア)
[判定1-1] ※29-28、28-29、28-28
△リローン・マーフィー(146lbs/66.22kg/イングランド)

▼女子138ポンド契約 5分3R
○サラ・モラス(138lbs/62.60kg/カナダ)
[3R 2分26秒 TKO]
×リアナ・ジョジュア(134.5lbs/61.01kg/ジョージア)
※体重超過のモラス。ジョジュアにファイトマネーの20%を支払い試合は実施へ。ジョジュアのダブルレッグを切った身体の大きなモラスがバックに回りマウントからヒジ打ち&鉄槌。

▼ライト級 5分3R
○オットマン・アツァイター(156lbs/70.76kg/モロッコ)
[1R 3分33秒 KO]
×テーム・パッカレン(156lbs/70.76kg/フィンランド)
※共にオーソドックス構え。パッカレンの左に、アツァイターは頭を左に倒しながら右フックを外から合わせてKO! パッカレンはうつ伏せでダウン。

▼ウェルター級 5分3R
○ムスリム・サリコフ(171lbs/77.56kg/ロシア)
[1R 4分26秒 TKO]
×ノーディン・タレブ(170lbs/77.11kg/フランス)
※サウスポーのタレブにサリコフは右のロングフック1発! 後方に仰向けに倒れたタレブに鉄槌を落とそうとするがレフェリーの動きに途中で止めた。

▼ミドル級 5分3R
○オマリ・アフメドフ(186lbs/84.37kg/米国)
[判定3-0] ※30-27×2、29-28
×ザック・カミングス(185.5lbs/84.14kg/ロシア)

▼ライト級 5分3R
○ドン・マッジ(155lbs/70.31kg/南アフリカ)
[判定3-0] ※30-27×2、29-28
×ファレス・ジアム(155lbs/70.31kg/フランス)

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